【Microsoft Ignite 2025】Microsoft Foundryが超進化!新UIをざっと見てみる

この記事の内容

  • Microsoft Foundryとして新たに生まれ変わったAIエージェント開発プラットフォームの概要
  • Anthropic Claudeをはじめとするマルチモデル対応の強化
  • MCPサーバー群による外部ツールとの簡単連携
  • ビジュアルワークフロー・マルチエージェント設計機能の紹介
  • コンプライアンス・クォータ管理など運用管理機能の充実

はじめに

Microsoft Ignite 2025では数多くの新発表が行われましたが、その中でも注目したいのがMicrosoft Foundryの大幅な進化です。以前はAzure AI Foundryという名称でしたが、名前も新たに刷新され、UIも一新されています。本記事では、新しくなったMicrosoft Foundryの画面をざっと見ながら、どのような機能が備わっているかを確認していきます。


ホーム画面:プロジェクト起点のわかりやすい構成

新しいFoundryではプロジェクト単位での管理が基本となっており、ホーム画面から各種作業をすぐに始められる構成になっています。

トップ画面には「Start Building」として以下の選択肢が提示されます。

  • エージェントを作る
  • ワークフローをデザインする
  • モデルを選ぶ

また、プロジェクトのエンドポイント、APIキー、リージョンといった情報がワンクリックでコピーできるようにまとめられており、開発をすぐに始めやすくなっています。コーディングクイックスタートとして、サンプルコードも用意されており、VSCode等ですぐに開発を開始することも可能です。


Discoverセクション:マルチモデル時代に対応

「Discover」セクションでは、利用可能なモデルやツール、ソリューションテンプレートが一覧で確認できます。

New Arrival:Anthropic Claudeが登場

注目ポイントのひとつが、Anthropic Claudeモデルが新たに追加されたことです。これまではAzure OpenAIのイメージが強いFoundryでしたが、今やAnthropicのモデルも利用できるマルチモデルプラットフォームへと進化しています。GrokやClaude、OpenAIなど、目的に合わせてモデルを選択できます。

モデルリーダーボード

Foundry内ではモデルリーダーボードが提供されており、以下の観点でモデルを比較できます。

  • 品質(Quality)
  • 安全性(Safety)
  • スループット(Throughput)
  • 価格(Price)

現時点で10,136個のモデルが登録されており(動画収録時点)、マルチモデルで利用できます。

ソリューションテンプレート

「こういうものを作りたい」というユースケースから始められるテンプレートも用意されています。現時点では14種類ですが、今後順次追加されていく見込みです。


Toolsセクション:MCPサーバーが山盛り

「Tools」セクションでは、大量のMCPサーバーが用意されており、様々な外部サービスとの連携をクリック操作で設定できます。MCPプロトコルが標準化されたことで、AIエージェントに使わせるツールの連携が驚くほど簡単になっています。

自分が使いたいサービスがここにある可能性は非常に高く、エージェントとのツール連携をほぼノーコードで実現できます。


Buildセクション:エージェント・ワークフロー作成

エージェント作成

「Create Agent」からエージェントを簡単に作成できます。主な設定項目は以下のとおりです。

  • モデル選択:利用するLLMを選択
  • インストラクション:エージェントへの指示(システムプロンプト)の記述
  • ツールの追加:前述のMCPサーバー群や、Azure AI Search、Bing Search、SharePointなどネイティブサービスとの連携
  • ナレッジ追加:独自のナレッジベースの組み込み
  • メモリ:長期記憶機能をオンにすることで、エージェントが自動的に会話履歴を記憶
  • ガードレール:安全性ポリシーの設定
  • Foundry IQ(新機能):RAGの強化版と思われる機能

作成したエージェントはコードとして出力することもでき、パブリッシュ先としてTeams & Microsoft 365 Copilotも選択できます。作ったエージェントをそのままTeams上で使えるようになるのは非常に便利です。

マルチエージェント・ワークフロー

複数のエージェントを連携させるワークフローも設計できます。対応しているパターンは以下のとおりです。

  • シーケンシャル(Sequential):エージェントAが処理し、次にエージェントBが処理する、という順番処理
  • ヒューマン・イン・ザ・ループ(Human-in-the-loop):処理の途中で人間が関与するフロー
  • グループチャット(Group Chat):複数エージェントが協調して動作するフロー

ワークフローはビジュアルUI・YAML・コードのいずれかで表現でき、実行後にトレース確認も可能です。


Operateセクション:運用管理機能

「Operate」セクションでは、デプロイ済みエージェントや実行状況の一覧確認が可能です。また、以下の管理機能も提供されています。

  • アセット管理:エージェント・モデル・ツールの一覧
  • コンプライアンス管理:ポリシー設定、ガードレール、セキュリティポスチャーの管理
  • クォータ管理:トークン/分(Tokens per Minute)単位でのリソース管理
  • AIゲートウェイ:IP Managementを利用したAIゲートウェイの構成・管理
  • ファインチューニング:モデルのカスタマイズ
  • 評価・モニタリング(Evaluation & Monitoring):エージェントの品質評価

特にコンプライアンスやセキュリティ面には力が入れられており、複数のエージェントを安心して運用できる環境が整いつつあります。


まとめ

Microsoft Foundryは、AIエージェント開発の基盤プラットフォームとして大幅に進化しました。マルチモデル対応、充実したMCPサーバー群、ビジュアルなワークフロー設計、そしてコンプライアンス・運用管理機能の整備により、「作る→連携する→管理する」というエージェントライフサイクル全体をカバーできる環境になっています。

以前のUIと比較して格段に分かりやすくなっており、はじめてFoundryを触る方でも取り組みやすくなっています。また、既存のFoundryユーザーにとっても、マルチモデル対応やMCPツール群の拡充は大きなメリットになるでしょう。

Microsoft Ignite 2025での発表はFoundry以外にも多岐にわたっています。まずはFoundryの新しい画面を触りながら、AIエージェント開発の可能性を探ってみてはいかがでしょうか。