Keyhac + FakeymacsでWindows全体で矢印キーやマウスを使わなくても作業できる!
この記事の内容
- EmacsのキーバインドとはどのようなものかをWindowsユーザー向けに解説します
- キーボードだけで全操作を完結できるカーソル移動キーバインドを紹介します
- Keyhac + FakeymacsでWindows全体にEmacsキーバインドを適用する方法を説明します
- 右CtrlキーをCapsLock位置に割り当てるレジストリカスタマイズを紹介します
- EmacsバインドとWindows標準ショートカットを両立させる設定のコツをお伝えします
Emacsとは? その魅力とキーバインド
Emacsは、単なるテキストエディタです。しかし、その本質は「Lisp」という関数型プログラミング言語による超高いカスタマイズ性にあります。数十年前から存在し、特にUNIX系の文化圏で絶大な人気を誇ってきました。今でこそVSCodeなどが台頭していますが、Emacsは「マウス不要・全てキーボードで完結」を徹底した独特なキーバインドで知られています。
例えば、以下のようなキー操作が基本です。
- ファイル保存:
Ctrl + X→Ctrl + S - ファイルを開く:
Ctrl + X→Ctrl + F - 終了:
Ctrl + X→Ctrl + C
普通はマウスで「ファイル→開く」と操作しますが、Emacsユーザーはキーボードだけで素早く操作できます。複数キーの組み合わせが基本となっており、慣れると非常に効率的に作業が行えます。
特に便利なカーソル移動のキーバインド
特に筆者が愛用しているのは、カーソル移動のキーバインドです。
| 操作 | キー |
|---|---|
| 左移動 | Ctrl + B |
| 右移動 | Ctrl + F |
| 上移動 | Ctrl + P |
| 下移動 | Ctrl + N |
| 行頭へ | Ctrl + A |
| 行末へ | Ctrl + E |
この操作に慣れると、マウスや矢印キーを使うのがもどかしくなります。ホームポジションから手を動かさず、快適にテキスト編集が行えます。
EmacsキーバインドをWindows全体で使いたい
EmacsのキーバインドはEmacs上では使えますが、「メモ帳」や「ブラウザ」「Word」「Excel」など、Windowsのあらゆるアプリケーションで同じように使いたくなります。
この願いを叶えてくれるのが、KeyhacとFakeymacsの組み合わせです。
Keyhacとは?
Keyhacは、Pythonベースで動作するキーカスタマイズツールです。好きなキー操作を、Pythonスクリプトで柔軟に割り当てられます。例えば、以下のようなことが実現できます。
- あるキー入力を別のキー入力に変換する
- 複雑なアクションを任意のキーに割り当てる
Pythonスクリプトで設定を記述するため、キーボード操作を非常に細かくカスタマイズできます。まさに「キーボード操作を極めたい」という方向けの強力なツールです。
Fakeymacsとは?
Keyhac単体でもカスタマイズできますが、EmacsのキーバインドをWindows全体に再現する設定ファイルがFakeymacsです。FakeymacsはKeyhac用の設定スクリプトで、導入するだけでWindows上のほぼ全てのアプリでEmacsキーバインドが利用可能になります。
こだわりの設定:右CtrlキーをCapsLockの位置に割り当てる
筆者がさらにこだわっているポイントは、右CtrlキーをCapsLockキーの位置に割り当てる点です。通常、左と右にCtrlキーがありますが、右Ctrlキーを使わない代わりに、Aキーの隣(元CapsLockの位置)に右Ctrlを割り当てています。
このカスタマイズは、Windowsのレジストリを書き換えることで実現しています。レジストリの編集により、右CtrlキーをCapsLockのポジションに変更し、このキーだけをFakeymacsでEmacsバインド専用キーとして使います。
EmacsバインドとWindows標準ショートカットの両立
この設定の最大のメリットは、以下の2つを同時に実現できることです。
- EmacsキーバインドをCapsLock位置の右Ctrl+任意キーで使える
- 標準のCtrl+C/VなどのWindowsショートカットは左Ctrlで引き続き使える
他人のPCを操作する際や、他人が自分のPCを使う時にも標準のCtrlキー操作がそのまま使えるため、混乱がありません。また、自分自身もEmacsとWindows標準の両方の操作に慣れておけるというメリットもあります。
まとめ
今回ご紹介した手法は、決して万人向けではありません。ですが、「ホームポジションから手を動かさずに快適に作業したい」「キーボード操作を極めたい」という方には、ぜひ一度試していただきたい設定です。
- EmacsのキーバインドはPCの操作効率を大幅に高めてくれます
- Keyhac + FakeymacsでWindows全体にEmacsキーバインドを適用できます
- 右CtrlキーのカスタマイズでEmacsバインドとWindows標準ショートカットを両立できます
- レジストリ編集でキー配置も自在に変更可能です
まずはKeyhacやFakeymacsの導入、そしてCapsLockキーの活用など、部分的なカスタマイズから試してみてください。慣れてくると、矢印キーやマウスを使わずに快適に作業できる環境が手に入ります。