Azure OpenAI入門基礎講座 Part8 - Copilot Studioへの展開
この記事の内容
- 前回作成したRAGを活用したチャットボットをCopilot Studioへ展開する手順を検証しました
- Copilot Studioの「新しいコパイロット(プレビュー)」機能を使ったデプロイを実際に試しました
- 2024年6月25日時点では、Azure AI Searchとのデータ連携が正常に機能しない状況でした
- プレビュー機能の現状と制限事項について、実体験をもとにお伝えします
- 次回はDALL-Eによる画像生成を取り上げる予定です
前回のおさらい
前回の動画では、Azure OpenAIのチャットプレイグラウンドを使い、RAG(Retrieval-Augmented Generation)によってデータを追加し、そのデータをもとに回答できるチャットボットを作成しました。さらに、作成したチャットボットをWebアプリとして展開し、正常に動作することを確認しました。
今回はその続きとして、同じ仕組みをCopilot Studioへ展開することを予告していました。
Copilot Studioへの展開を試してみた
Azure OpenAIのチャットプレイグラウンドには、「Copilot Studioでの新しいコパイロット(プレビュー)」として展開するボタンが用意されています。このボタンを押すと、チャットプレイグラウンドで設定したデータを引き継いだコパイロットが作成されることが意図されています。
実際にボタンを押してコパイロットを作成し、動作確認を行いました。
検証結果:データ連携が機能しなかった
作成したコパイロットに対して、以下のような質問を投げかけてみました。
→ 一般的な挨拶として返答が返ってきました。
→「理解できません」という回答が返ってきました。
チャットプレイグラウンドでRAGとして追加したデータが、Copilot Studio側に連携されていないことが確認されました。
Copilot Studioのナレッジソースの設定画面を確認してみたところ、Azure AI Searchのインデックスが接続された状態では作成されておらず、データソースが何も追加されていない状態でした。
現時点での制限事項
この検証は2024年6月25日時点のものです。
現状では、チャットプレイグラウンドの「Copilot Studioへの展開」ボタンを使っても、以下の情報が正しく引き継がれないことを確認しました。
- Azure AI Searchのインデックス(ナレッジソース)
- チャットプレイグラウンドで追加したデータ全般
これはプレビュー機能であるため、今後のアップデートで改善される可能性があります。もし同様の問題に遭遇した場合は、Microsoftにフィードバックを送ることで、改善が期待できます。
Copilot Studio単体での利用について
Copilot Studio自体は、コパイロットを1から作成できる独立したプラットフォームです。Copilot for Microsoft 365などのソリューションと連携するような用途には引き続き有効です。
今回のようにチャットプレイグラウンドからのワンクリック展開ではなく、Copilot Studioで最初から構築する方法であれば、Azure AI Searchとの接続を手動で設定することで、同等の機能を実現できます。
Copilot Studio自体の詳しい解説については、改めて動画を作成する予定です。
まとめ
今回は、Azure OpenAIのチャットプレイグラウンドからCopilot Studioへの展開を検証しました。2024年6月25日時点では、プレビュー機能のため、RAGで追加したデータがCopilot Studio側に正しく連携されないという制限がありました。
シリーズ全体を振り返ると、チャットプレイグラウンドの基本パラメーターの理解から始まり、RAGによるデータ追加、Webアプリへの展開まで一通りの流れを確認することができました。
次回はDALL-Eモデルを使った画像生成について解説します。引き続きよろしくお願いします。