この記事の内容
- Azure OpenAI をプログラムから活用するための開発環境構築シリーズ、第1回目です
- Windows 11 のクリーンな環境に Docker Desktop をインストールする手順を紹介します
- Docker Desktop を使う理由として、環境差異によるトラブルを防ぐ目的を解説します
- インストール後の初期設定(WSL2 の選択、利用規約の同意など)についても説明します
- 次回は Visual Studio Code のインストールに進みます
はじめに
これまでのシリーズでは、Azure OpenAI のチャットプレイグラウンドやアシスタントプレイグラウンド、データの投入、コードインタープリター、ファンクション、パラメーターの設定など、Azure OpenAI サービスの基本的な使い方を学んできました。
今回からは、これらの機能をプログラムから活用することを目指します。既存のプログラムに Azure OpenAI の機能を組み込んで、AI 対応のアプリケーションを作っていく、という流れです。
プログラミングに不慣れな方でも取り組めるよう、基礎的な環境構築から丁寧に進めていきます。
Docker Desktop をインストールする理由
Python や各種ライブラリーをそのまま Windows 上にインストールする方法もありますが、以下のような問題が起きやすいです。
- すでに Python がインストールされているかどうかが人によって異なる
- Python やライブラリーのバージョンが人によって異なる
- ライブラリー間の依存関係によって、動画の通りに手順を踏んでも動かないことがある
Docker Desktop を使うと、コンテナと呼ばれる仕組みの中でプログラムを動かせます。コンテナの中は全員同じ環境になるため、「動画の通りにやったのに動かない」というトラブルを大幅に減らすことができます。
コンテナの詳細な仕組みについては別途解説動画がありますので、ここでは「便利な実行環境を用意してくれるもの」という理解で進めてください。
Docker Desktop のインストール手順
1. インストーラーのダウンロード
ブラウザで 「Docker Desktop」 と検索し、公式サイトを開きます。
ページ上の 「Download for Windows」 ボタンをクリックしてインストーラーをダウンロードします。Mac をお使いの方は Mac 向け、Linux をお使いの方は Linux 向けのボタンを選んでください。
2. インストーラーの実行
ダウンロードしたファイルを開くと、構成(Configuration)画面が表示されます。
以下のオプションが表示されます。
- Use WSL 2 instead of Hyper-V(Hyper-V の代わりに WSL 2 を使用する)
- デスクトップにショートカットを追加する
WSL 2 と Hyper-V はどちらも仮想化技術ですが、ここでは WSL 2 の使用が推奨されています。デフォルトのチェック状態のまま進めて問題ありません。
「OK」 をクリックしてインストールを開始します。
3. インストール完了後の再起動
インストールが完了したら、「Close and restart」 をクリックしてパソコンを再起動します。
4. 利用規約への同意
再起動後、Docker Subscription Service Agreement(利用規約)の同意画面が表示されます。個人利用は無料で使えますので、「Accept」 をクリックして進みます。
5. 初期設定の完了
Docker Desktop の初期設定画面が表示されます。推奨の設定のまま進め、「Finish」 をクリックします。
6. サインインについて
Docker アカウントでサインインすると、オンライン機能が利用できるようになります。アカウントを作成してサインインすることが望ましいですが、今回のプログラム実行では必須ではありません。
「Continue without signing in」 を選択してスキップすることも可能です。
アンケート(ウェルカムサーベイ)も表示されますが、スキップして構いません。
7. 動作確認
Docker Desktop のウィンドウに 「Engine running」 と表示されていれば、インストールは完了です。
次のステップ
Docker Desktop のインストールが完了したら、次は Visual Studio Code のインストールを行います。次の動画で引き続き環境構築を進めていきましょう。
まとめ
この記事では、Azure OpenAI をプログラムから活用するための第一歩として、Windows 11 への Docker Desktop インストール手順を紹介しました。
Docker Desktop を使ってコンテナ上でプログラムを実行することで、Python やライブラリーのバージョン差異によるトラブルを防ぎ、誰でも同じ環境で作業を進められるようになります。インストール自体は難しい操作はなく、基本的にデフォルト設定のまま進めれば完了します。
次回は Visual Studio Code のインストールに進み、開発環境の構築を続けていきます。