これは便利!ChatGPTの新機能:Webブラウジングを試してみた!
この記事の内容
- ChatGPT Plus(GPT-4)にWebブラウジング機能がベータとして追加されました
- 従来のChatGPTが苦手としていた「最新の人物情報」をWeb検索で補完できるようになりました
- Webブラウジング機能はオンにしていても、不要なときは自動でスキップする賢い設計です
- 複数の情報源(MicrosoftMVPページ・Twitter・個人サイト)から横断的に情報を収集・要約します
- ChatGPT+への課金が必要で、機能は順次展開中です
従来のChatGPTが抱えていた「人物情報」の問題
ChatGPTには以前から大きな弱点がありました。それは「自分自身や特定の人物について尋ねてはいけない」という点です。
例えば、GPT-4(デフォルト)に「胡田雅彦について教えてください」と質問すると、以下のような返答が返ってきます。
「2021年9月までのデータには、この名前の詳細な情報はありません」
さらに古いGPT-3.5では、存在しない情報を堂々と作り上げてしまいます。試しに同様の質問をすると、フィギュアスケート選手として紹介するといった、完全に誤った情報(ハルシネーション)が返ってきました。「リジェネレートレスポンス」で再生成するたびに、まったく異なるデタラメな情報が出力されるため、信頼できる情報源としては使えない状態でした。
WebブラウジングモードをONにしてみる
ChatGPT4+のWebブラウジング機能を有効にして、同じ質問をしてみます。
まず、モデルがインターネット検索が必要だと判断すると、「Browsing the web(Webを閲覧中)」という表示が出て、実際にリアルタイムで検索を開始します。この処理には相応の時間がかかります。
検索が完了すると、以下のように複数の情報源を参照した上で正確な情報を返してくれました。
この回答とともに、参照元のURLも提示されました。参照先はMicrosoft MVPのプロフィールページでした。
複数の情報源を横断して要約する
さらに回答を読み進めると、MicrosoftMVPプロフィールだけでなく、TwitterプロフィールやYouTubeチャンネル、個人WebサイトのURLも参照していることがわかりました。
それぞれのページから以下のような情報を的確に抜き出して要約しています。
- 2014年からMicrosoft MVPを継続受賞していること
- 「Windowsインフラ管理者入門」の著者であること
- ブログよりもYouTubeに注力していること
- Obsidianをノートツールとして活用していること
- ハイブリッドクラウド研究会(hccjp)のコミュニティリーダーであること
各Webページにはさまざまな情報が含まれていますが、質問に対して重要な箇所を正確に抜き出して要約する能力が確認できました。
再生成すると別の情報源から答える
「リジェネレートレスポンス」で回答を再生成すると、再度Webブラウジングが実行されました。1回目と同じキャッシュを使い回すのではなく、毎回新たに検索し直す挙動になっています。
その結果、2回目の回答では参照元がすべて個人Webサイト(ebisuda.net)に変わり、1回目とは異なる情報が含まれた回答が返ってきました。同じ質問に対しても、都度異なる情報源から異なる回答を生成できる点は興味深い挙動です。
ブラウジングが不要なタスクでは自動スキップ
Webブラウジングモードをオンにした状態で、あえてWebを参照しなくてもよいタスク(「これらの要素を盛り込んだ500文字の文章を作成してください」)を実行してみました。
結果として、Webブラウジングは一切行われず、すぐに文章が生成されました。
さらにChatGPT自身に「なぜブラウジングしなかったのか」と尋ねると、以下のように回答しました。
「ChatGPTは賢く設計されており、必要なときだけWebブラウジングを行います。 すでに持っている知識をもとに質問に答えられる場合、無駄にブラウジングを行わず、 すぐにユーザーに情報を提供します。」
ブラウジングモードがオンであっても、タスクに応じて自動的に判断する設計になっており、不要な処理で時間を浪費しない工夫がされています。
ベータ版ならではの注意点
今回の検証ではブラウジング中にリンクのクリックに失敗するケースも確認されました。再試行によって別のリンクを参照し直して最終的に回答を得られましたが、ベータ版のためこうした不安定な挙動が発生する場合もあります。
なお、この機能を利用するにはChatGPT+(有料プラン)への加入が必要です。また、機能は順次ユーザーへ展開されているため、まだ利用できない場合もあります。
まとめ
今回のWebブラウジング機能の追加により、従来のChatGPTが最も苦手としていた「最新の人物情報・リアルタイム情報」という弱点が大幅に改善されました。
複数のWebページを横断的に参照し、質問に関連する箇所を的確に抽出・要約する能力は非常に実用的です。また、必要なときだけブラウジングを行うという賢い設計により、無駄な処理を省いてユーザーの時間を節約することも可能になっています。
今後はプラグイン機能やコード実行機能なども順次強化されるロードマップが示されており、ChatGPTはますますビジネスや日常のパートナーとして活用できるツールへと進化しています。Webブラウジング機能を活用して、これまでChatGPTでは難しかった用途にもぜひチャレンジしてみてください。