この記事の内容

  • Azure Cosmos DB 用 Power BI コネクター v2 がパブリックプレビューとして公開されました
  • Azure Database for PostgreSQL でカスタマーマネージドキーによる暗号化が GA になりました
  • Azure Backup for SAP HANA に長期保持やファイル単位リストアなどの新機能が追加されました
  • IT Service Management コネクターが ServiceNow Tokyo バージョンに対応しました
  • Azure Data Explorer が Apache Log4j2 シンクに対応し、Java アプリのログ分析が容易になりました

Azure Cosmos DB コネクター for Power BI v2(パブリックプレビュー)

Azure Cosmos DB と Power BI を連携させる新しいコネクターのバージョン 2 がパブリックプレビューとして公開されました。

この新しいコネクターの最大の特徴は、Power BI ダッシュボードへのデータインポート時にダイレクトクエリモードが使用できるようになった点です。従来のインポートモードでは Cosmos DB のデータを Power BI 側に取り込む必要がありましたが、ダイレクトクエリモードを使用することで、データを移動させることなくそのままクエリを実行できます。これによりパフォーマンスの向上も期待できます。

Cosmos DB のデータを Power BI で可視化・分析したい場合は、ぜひこの新しいコネクターをお試しください。


Azure Database for PostgreSQL — カスタマーマネージドキー暗号化(GA)

Azure Database for PostgreSQL において、カスタマーマネージドキー(CMK)による暗号化が一般提供(GA)となりました。

この機能により、データの暗号化に使用する鍵をユーザー側で完全にコントロールできるようになります。鍵の管理をクラウドプロバイダー任せにするのではなく、自組織でライフサイクル全体を掌握したいというセキュリティ要件に応えるものです。

GA となりましたので、本番環境での利用が可能です。


Azure Video Indexer に「Featured Crossing」という新機能がプライベートプレビューとして登場しました。

Azure Video Indexer は動画を自動解析するサービスです。Featured Crossing は、動画内に映っている特定のオブジェクト(たとえば衣服など)に注目し、その対象がビデオのどのシーン・どのタイミングで登場しているかを追跡・特定できる機能と考えられます。

現時点ではプレビュー段階のため、利用できる範囲が限られています。Azure Video Indexer を活用されている方は、情報をチェックしておくとよいでしょう。


Azure Backup for SAP HANA(GA)

SAP HANA 向けの Azure Backup に複数の新機能が追加され、一般提供(GA)となりました。

主な新機能

アドホックバックアップの長期保持(Long-term Retention for Ad-hoc Backup)

スケジュールされたバックアップだけでなく、手動で実行するオンデマンドバックアップに対しても、長期保持期間を指定できるようになりました。

ファイル単位のリストア(Partial Restore for Files)

リストア時にすべてのデータを戻すのではなく、特定のファイルのみを部分的に復元することが可能になりました。

ネイティブクライアント・他ツールとのシームレス統合

SAP HANA のネイティブクライアントや周辺ツールとシームレスに連携できるようになりました。以前は追加の操作や構成が必要だった部分が簡略化されており、よりスムーズにバックアップ・リストア操作が行えます。


IT Service Management コネクター — ServiceNow Tokyo バージョン対応(GA)

Azure Monitor の IT Service Management コネクター(ITSMC)が、ServiceNow の Tokyo バージョンに対応しました。

ITSMC は Azure Monitor のアラートと ITSM ツール(ServiceNow など)を双方向に連携させる仕組みです。たとえば Azure 側でアラートが発生すると ServiceNow にチケットが自動作成され、ServiceNow 側でチケットをクローズすると Azure のアラートも連動してクローズされる、といった統合が実現できます。

ServiceNow の最新バージョンである Tokyo でもこの連携が正式にサポートされました。


Azure Sphere — European Data Boundary 対応(GA)

以前プレビュー提供されていた Azure Sphere の European Data Boundary(EDB)対応が、一般提供(GA)となりました。

EU ではデータの取り扱いに関する規制が厳しいため、データが EU 域内にとどまることを保証する EDB への対応は重要な要件となります。Azure Sphere の IoT セキュリティサービスについても、この要件を満たした形での提供が正式に開始されました。


Azure Data Explorer — Apache Log4j2 シンク対応(GA)

Azure Data Explorer が Java のログフレームワーク Apache Log4j2 のシンクに対応し、一般提供(GA)となりました。

Azure Data Explorer は大量のデータを蓄積しながら柔軟なクエリで高速に分析できるサービスです。今回の対応により、Java アプリケーションから出力される Log4j2 のログを Azure Data Explorer に直接ストリームできるようになりました。これにより、アプリケーションログのリアルタイム分析・可視化・アラート設定が容易に実現できます。

Azure Data Explorer の強力なクエリ機能をログ分析に活用したい Java ユーザーにとって、注目のアップデートです。


まとめ

2023年1月第1週の Azure 更新情報をご紹介しました。年末年始のため更新件数はやや少なめでしたが、各サービスの機能強化が着実に進んでいます。

サービス更新内容ステータス
Azure Cosmos DB コネクター for Power BIバージョン 2 でダイレクトクエリモード対応パブリックプレビュー
Azure Database for PostgreSQLカスタマーマネージドキー暗号化GA
Azure Video IndexerFeatured Crossing(動画内オブジェクト追跡)プライベートプレビュー
Azure Backup for SAP HANA長期保持・部分リストア・ツール統合GA
ITSMCServiceNow Tokyo バージョン対応GA
Azure SphereEuropean Data Boundary 対応GA
Azure Data ExplorerApache Log4j2 シンク対応GA

各機能の詳細については、Azure の公式ドキュメントや更新情報ページをご参照ください。