【Azure更新情報】2022年12月14日・15日のアップデートまとめ
この記事の内容
- Azure Static Web Apps の診断機能がGAになりました
- Azure Functions が Java 17、Python 3.10、Extension Bundle v4 など複数のアップデートを受けました
- Azure Cosmos DB でAPI名称変更、新リージョン展開、Materialized View プレビューなどの更新がありました
- Azure Site Recovery のレプリケーションレートが約2.5倍に向上しました
- Azure NetApp Files のクロスゾーンレプリケーションがパブリックプレビューになり、ジャパンイーストも対象です
Azure Static Web Apps:診断機能がGA
Azure Static Web Apps に診断機能が正式リリース(GA)されました。Static Web Apps で問題が発生した際に、この診断機能を使うことでトラブルシューティングを行えます。直近24時間分のログが参照可能です。何か問題が起きた場合は、まず診断機能で状態を確認するとよいでしょう。
AKS Dev Spaces Extension for Visual Studio Code:パブリックプレビュー
Visual Studio Code 向けの新しい AKS 開発者エクスペリエンス拡張機能がパブリックプレビューとして公開されました。
この拡張機能は、まだコンテナ化されていないアプリケーションを AKS 上で動かしたい場合に特に役立ちます。具体的には以下のようなガイドと自動生成機能を提供します。
- Dockerfile のドラフト生成
- Kubernetes マニフェスト(Helm、Kustomize など)の生成サポート
- Azure Container Registry を使ったビルド
- AKS クラスターへのデプロイ手順のガイド
「アプリは書いたけれど、コンテナ化・AKS へのデプロイをどこから始めればいいかわからない」という方に向けたツールです。
Azure Functions:Java 17 サポートがGA
Azure Functions で Java 17(LTS バージョン)がGAになりました。Java の最新 LTS バージョンで Functions アプリを開発・運用できるようになっています。Java を利用している方は、バージョンを確認してみてください。
Durable Functions:Java サポートがGA
ステートフルな処理を実現する Durable Functions でも、Java のサポートが正式リリース(GA)されました。Durable Functions は、関数の実行状態を管理しながら複数の関数を連携させるような処理に使われます。Java でも本番環境でご利用いただけます。
Azure Functions Extension Bundle:バージョン4がGA
Azure Functions のトリガーやバインディング(入出力の連携設定)をまとめて提供する Extension Bundle のバージョン4がGAになりました。このバージョンには Cosmos DB 拡張の最新化も含まれています。
Azure Functions:Python 3.10 サポート
Azure Functions で Python 3.10 が利用可能になりました。公式ページの表記がGAとパブリックプレビューで混在しているため、最新のステータスは公式ブログやAzureサポートで確認することをお勧めします。Functions で Python を使用している方はチェックしてみてください。
Azure Arc + Azure Container Apps:パブリックプレビュー
Azure Arc と Azure Container Apps の連携がパブリックプレビューになりました。
これにより、オンプレミスの Kubernetes クラスターを Azure Arc で Azure に接続し、その環境に対して Azure Container Apps のアプリケーションをデプロイ・実行できるようになります。ハイブリッドクラウド構成をお考えの方は注目の機能です。
Azure Site Recovery:高速レプリケーションサポートがパブリックプレビュー
Azure Site Recovery(DR 構成向けサービス)にて、レプリケーションのデータ転送レートが大幅に向上する機能がパブリックプレビューになりました。
- 従来の転送レートから約2.5倍に向上
- 最大約100 MB/s のスループットに対応
ディスクへの書き込みが多いヘビーなワークロードでも、より高速にレプリケーションを維持できるようになります。
有効化する際は、新しいオプションを選択してください。すでに有効化済みの場合は、一度無効化してから再度有効化する必要があります。
Azure Cache for Redis Enterprise Tier:JSON サポートがGA
Azure Cache for Redis の Enterprise Tier で、JSON のネイティブサポートが正式リリース(GA)されました。Redis をアプリケーションのキャッシュとして活用している方は、この機能を確認してみてください。
Azure Cosmos DB for Apache Cassandra:Materialized View がパブリックプレビュー
Azure Cosmos DB の Apache Cassandra API に、Materialized View(マテリアライズドビュー)機能がパブリックプレビューとして追加されました。
Materialized View を使うと、元のテーブルとは異なるパーティションキーを持つ読み取り専用のビューを自動的・非同期的に作成できます。これにより、アカウント番号・ユーザーID・モバイル番号など、複数のキーでのアクセスパターンを効率的に処理できるようになります。
Apache Cassandra API を利用している方は試してみてください。
Azure Cosmos DB for PostgreSQL:新リージョンでGA
Azure Cosmos DB for PostgreSQL が、以下のリージョンで新たにGAになりました。
- スウェーデン中部(Sweden Central)
- スイス西部(Switzerland West)
これらのリージョンで利用されている方は、本番環境での使用が可能になりました。
Azure Cosmos DB:API 名称の変更
Azure Cosmos DB の各APIの呼び名が統一されました。従来の名称と新しい名称の対応は以下のとおりです。
| 旧名称 | 新名称 |
|---|---|
| Core (SQL) API | Azure Cosmos DB for NoSQL |
| API for MongoDB | Azure Cosmos DB for MongoDB |
| Cassandra API | Azure Cosmos DB for Apache Cassandra |
| Gremlin API | Azure Cosmos DB for Apache Gremlin |
| Table API | Azure Cosmos DB for Table |
ドキュメントや設定を参照する際は名称の変更にご注意ください。
Azure Cosmos DB:Azure Functions Extension バージョン4がGA
Azure Functions の Cosmos DB 向け拡張機能バージョン4がGAになりました。このバージョンでは Azure Active Directory(Azure AD)認証がサポートされています。新しいバージョンへの移行を検討してみてください。
Azure Database for MySQL Flexible Server:Azure AD 認証がGA
Azure Database for MySQL Flexible Server で Azure AD 認証がGAになりました。パスワード認証ではなく Azure AD による統合認証を活用することで、セキュリティと管理の一元化が図れます。
Azure Database for MySQL Flexible Server:カスタマーマネージドキー(CMK)暗号化がGA
Azure Database for MySQL Flexible Server で、カスタマーマネージドキー(CMK)を使ったデータ暗号化がGAになりました。Azure Key Vault で管理している独自のキーを使って、データベースのデータを暗号化できます。セキュリティやコンプライアンス要件が厳しい環境でご活用ください。
Azure Migrate:ビジネスケース作成機能がパブリックプレビュー
Azure Migrate に、移行コストの試算・分析を行う「ビジネスケース作成」機能がパブリックプレビューとして追加されました。
この機能では、アセスメントした環境の情報(VM数、使用率、パフォーマンスデータなど)をもとに、Azure 移行後の総所有コスト(TCO)削減効果を可視化できます。オンプレミス環境を継続した場合のコストと Azure 移行後のコストを比較・分析し、移行の費用対効果を定量的に示すことができます。
Azure Web Application Firewall(WAF):機能拡張がGA
Azure Web Application Firewall(WAF)に複数の機能強化が加わり、GAになりました。
- SQL インジェクション・クロスサイトスクリプティング(XSS)などの検知ルールの強化
- Azure Policy による WAF 構成の管理サポート
- 例外ルール(Exclusion)の設定項目の拡充
- ボットマネージャールールセットの追加
WAF を利用してWebアプリケーションを保護されている方は、新機能を確認してみてください。
Azure Dedicated Host:再起動機能がGA
Azure Dedicated Host(専用物理ホスト)で、ホストおよびその上で動作するVMの再起動をサポートする機能がGAになりました。
再起動を行っても、同一の物理ハードウェア上で動作し続けることが保証されます。コンプライアンスやセキュリティの要件から特定の物理ホストへの紐付けが必要な環境に適した機能です。
Azure Arc enabled Server:Azure China でGA
Azure Arc enabled Server が Azure China(中国リージョン)でGAになりました。中国リージョンをご利用の方は、オンプレミスサーバーの Azure Arc 接続が本番環境で利用可能です。
Azure NetApp Files:クロスゾーンレプリケーションがパブリックプレビュー
Azure NetApp Files で、Availability Zone をまたいだクロスゾーンレプリケーションがパブリックプレビューになりました。Japan East(東日本)リージョンも対象に含まれています。
Azure の Availability Zone は、同一リージョン内でデータセンターレベルの障害に耐える冗長構成を実現するものです。クロスリージョンまでは必要ないが、ゾーンをまたいだ高可用性構成を実現したい方は、このプレビューを試してみてください。
まとめ
2022年12月14日・15日の Azure 更新情報は以下の通りです。
- Azure Functions では Java 17、Durable Functions Java、Python 3.10、Extension Bundle v4 と多数のアップデートがありました
- Azure Cosmos DB では API 名称の統一、新リージョン展開、Materialized View のプレビュー追加など活発な更新が続いています
- Azure Database for MySQL では Azure AD 認証と CMK 暗号化が揃ってGAになり、セキュリティ強化に役立ちます
- Azure WAF と Azure Site Recovery も機能強化がGAとなり、セキュリティと DR 構成の選択肢が広がりました
- Azure NetApp Files のクロスゾーンレプリケーションはジャパンイーストでもプレビュー利用が可能です
ご自身の環境に関係するアップデートを確認し、積極的に活用してみてください。