NMKD Stable Diffusion GUI でWindows に Stable Diffusion をボタン1発で導入してみました
この記事の内容
- 話題の画像生成AI「Stable Diffusion」をWindows環境にGUIで簡単インストールできる「NMKD Stable Diffusion GUI」を試します
- インストール手順はシンプルで、ZIPを解凍して実行ファイルを起動するだけです
- GeForce GTX 1650(VRAM 4GB)では GPU メモリ不足で動作しませんでした
- GeForce GTX 1660 Super(VRAM 6GB)では起動できたものの、正常な画像生成には至りませんでした
- Azure上のGPU搭載VMでは正常に動作し、画像生成を確認できました
NMKD Stable Diffusion GUI とは
Stable Diffusion はローカル環境で実行できるオープンソースの画像生成AIです。モデルも公開されており、多くの人が自分の環境で動かして話題になっています。
しかし、セットアップにはある程度の技術的な知識が必要です。そこで登場するのが「NMKD Stable Diffusion GUI」です。これはWindowsユーザー向けに作られたワンクリックインストーラーで、マウス操作だけで最新の画像生成AIを自分のPCで動かせるようにしてくれます。
ダウンロードとインストール手順
ダウンロード
NMKD Stable Diffusion GUI は配布サイトから ZIP ファイル(約213MB)としてダウンロードできます。寄付なしでもダウンロード可能です。
インストール前の注意点
展開先のパスはできるだけ短いものにすることが推奨されています。
Program Files などのプロテクテッドフォルダへの展開は避けてください。
展開と起動
- ダウンロードした ZIP ファイルを解凍します
- セキュリティブロックを解除する場合は、ファイルのプロパティから「ブロックの解除」を行います
- 展開したフォルダ内の
Stable Diffusion GUI.exeを実行します
初回起動時のインストール
起動すると、Stable Diffusion 本体がまだ存在しないことを検知し、インストーラーが自動的に起動します。「Install」ボタンを押すと以下が自動的にダウンロード・セットアップされます。
- Stable Diffusion のリポジトリ(Git clone)
- Python 環境
- モデルファイル
インターネット経由でかなりの量のファイルをダウンロードするため、完了まで時間がかかります。
動作確認①:GeForce GTX 1650(VRAM 4GB)
環境
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| GPU | NVIDIA GeForce GTX 1650 |
| 専用 VRAM | 4GB |
| 共有 GPU メモリ | 7.9GB |
結果:動作せず(GPUメモリ不足)
インストール自体は完了しましたが、画像生成を試みると処理中に GPU メモリ使用量が増加し、最終的にエラーで停止しました。
ログファイル(sd.txt)を確認すると、以下のようなエラーが記録されていました。
GTX 1650 の VRAM 4GB では Stable Diffusion の実行には不足していることが明確に分かりました。
動作確認②:GeForce GTX 1660 Super(VRAM 6GB)
環境
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| GPU | NVIDIA GeForce GTX 1660 Super |
| 専用 VRAM | 6GB |
試した設定
VRAM が少ない環境向けに、以下の設定で試しました。
- 解像度:最小サイズ
- 画像生成枚数:1枚
- Creativity(CFG Scale):0
- Seed:ランダム
結果:起動はできたが正常な画像が生成されない
エラーは発生せず、約28秒で「生成完了」と表示されました。しかし出力された画像は緑一色の四角形で、正常な画像とはなりませんでした。
プロンプトのサンプルを変えても、解像度を上げても、結果は同様の緑の四角形になりました。GPU スペックの問題、あるいはソフトウェア側の何らかの問題が考えられますが、この環境では正常動作を確認できませんでした。
動作確認③:Azure GPU 搭載 VM
GTX 1660 Super での結果に納得がいかなかったため、Azure 上に GPU 搭載の VM を立ち上げて試しました。
環境
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 環境 | Azure GPU VM |
| VRAM | 16GB |
手順はローカル環境とまったく同じです。インストール完了後、同じプロンプト(apple)を入力して生成を実行しました。
結果:正常に画像が生成された
今度はリンゴの画像が正しく生成されました。その後も人物のプロンプトなど複数の画像を試し、いずれも正常に生成されることを確認できました。
ただし、Azure の GPU VM は料金が発生します(GPU 搭載タイプで約400円/時間)。継続的に使うには費用面での検討が必要です。
GUI の基本的な使い方
インストールが完了すると、シンプルなGUI画面が表示されます。
- プロンプト入力欄:生成したい画像の説明を英語で入力します
- 解像度設定:生成する画像サイズを指定します(小さいほど高速・省メモリ)
- Creativity(CFG Scale):プロンプトへの忠実度を調整します
- Seed:ランダムにすると毎回異なる画像が生成されます
- Generate ボタン:押すだけで画像生成が開始されます
各ボタンにはツールチップが用意されており、ボタンにマウスを乗せると機能の説明が表示されます。
まとめ
NMKD Stable Diffusion GUI を使うことで、Stable Diffusion を Windows 環境にほぼボタン1発でインストールし、GUIで操作できる状態にできます。インストール手順は非常にシンプルで、技術的な知識がなくても導入を試みることができます。
ただし、GPU のスペックが重要なポイントです。今回の検証結果をまとめると次のようになります。
| GPU | VRAM | 結果 |
|---|---|---|
| GTX 1650 | 4GB | 動作不可(OOM エラー) |
| GTX 1660 Super | 6GB | 起動はするが正常生成不可 |
| Azure GPU VM | 16GB | 正常動作・画像生成成功 |
公式ドキュメントでも VRAM 8GB 以上を推奨、16GB あると快適と記載されています。低スペックの GPU では今回のように動作しない、あるいは正常な画像が生成されないケースがあります。ローカル環境で試す際は GPU のスペックを事前に確認することをおすすめします。