Microsoft 365 Network Connectivity Test で手軽にネットワーク接続テストを実施しよう
この記事の内容
- Microsoft 365 Network Connectivity Test はブラウザから利用できる無料のネットワーク診断ツールです
- クライアントプログラムをダウンロードしてMicrosoftのサーバーと実際に通信し、接続品質を測定します
- DNS応答速度、プロキシ有無、Exchange/SharePoint/Teamsなど各サービスへの接続状況を詳細に確認できます
- テスト結果を保存・管理する機能があり、管理者が組織全体の拠点ごとにベースラインを把握するのにも役立ちます
- エンドユーザーでも管理者でも利用できるため、問題発生時の切り分けに活用できます
Microsoft 365 Network Connectivity Test とは
Microsoft 365 Network Connectivity Test は、Microsoft 365 のネットワーク接続状況を診断するためのWebツールです。
単に疎通確認をするだけでなく、クライアント側にプログラムをダウンロードして実行し、Microsoftのサーバーと実際に通信を行うことで、通信品質の問題がないかを多角的にテストしてくれます。会社の管理者だけでなくエンドユーザーも利用できるため、「自分のパソコンで試してみたい」という場面でも手軽に活用できます。
テストの実行手順
1. ツールにアクセスしてプログラムをダウンロードする
Microsoft 365 Network Connectivity Test のサイトにアクセスすると、テスト用のクライアントプログラムが提供されます。ダウンロードが完了したら、そのままファイルを開いて実行します。
プログラムを起動すると、自動的にテストが開始されます。テストの項目数は約479項目にのぼり、順次実行されていきます。
2. Windowsファイアウォールの許可
テスト実行中に Windows Defender ファイアウォールによってネットワーク通信がブロックされる場合があります。正確な結果を得るために、プログラムのアクセスを許可してください。
3. テスト結果の確認
すべてのテストが完了すると、結果画面が表示されます。サインインして場所を設定することで、テスト結果を保存・管理することも可能です。手軽に試したい場合は、サインインなしでそのまま結果を確認することもできます。
テスト結果の見方
ロケーション検出
ツールは現在地を自動で検出し、Exchange のフロントドアや SharePoint のフロントドアとして最適なサーバーがどこにあるかを表示します。自分の場所と推奨されるサーバーの距離感を視覚的に確認できます。
近くのサーバーに接続できていれば「良好な接続でした」と表示されます。逆に遠いサーバーを経由している場合は改善の余地があると判断されます。
DNS・プロキシ・IPv6の確認
以下の項目が測定・表示されます。
- DNS名前解決の応答時間 — 名前解決にかかっている時間を計測します
- プロキシの使用有無 — プロキシを経由している場合は、その影響による遅延も計測されます
- IPv6の使用状況 — IPv6を利用しているかどうかを判定します
Exchange・SharePoint・Teamsのサービス接続
各サービスとの接続品質が個別に表示されます。
Exchange については、東京のフロントドアを経由している場合など、接続先のサーバーロケーションと応答速度が確認できます。最適なサーバーが推奨される場合はその旨も表示されます。
Teams については、メディア接続に関して以下の指標が測定されます。
| 指標 | 測定値の例 | 判定基準 |
|---|---|---|
| パケットロス | 0% | 低いほど良い |
| レイテンシ(ADC) | 11ms | 低いほど良い |
| ジッター | 35ms | 32ms以下が推奨 |
ジッターが32ms以下であれば良好とされますが、それを超えると音声品質に影響が出る可能性があります。
ダウンロード速度
ネットワークのダウンロード速度も計測されます。測定値が一定の基準を超えていれば緑判定(グリーン)となります。
tracerouteの結果
以下のエンドポイントへの traceroute 結果も記録されます。
outlook.office.com(Exchange)- SharePoint
- Teams
各ホップの応答時間が表示されるため、どこでレイテンシが発生しているかを把握するのに役立ちます。
組織単位での活用方法
サインインして組織名を入力することで、自分の組織に対してのネットワーク接続評価も実施できます。管理者であれば、組織内の各拠点ごとにテストを実施して結果を記録・比較することで、通常時のネットワーク状態をベースラインとして把握できます。
問題が発生した際には、保存済みのテスト結果と比較することで、どの部分に問題が生じているかを迅速に特定することが可能になります。
また、問題が解決しない場合はツール上のコミュニティフォーラムを通じて相談することもできます。
まとめ
Microsoft 365 Network Connectivity Test は、Microsoft 365 に関するネットワーク接続品質を手軽に診断できる便利なツールです。エンドユーザーがその場で試せる手軽さと、管理者が組織全体のネットワーク状態を継続的に管理できる機能の両方を備えています。
DNS応答速度・プロキシ・IPv6・各サービスへのレイテンシ・Teams音声品質・tracerouteまで幅広い項目をまとめて確認できるため、ネットワークトラブルの原因切り分けにも有効です。Microsoft 365 を業務で活用している方はぜひ一度試してみてください。