Windows Server 2022 を仮想マシンにインストールしてみました

この記事の内容

  • Windows Server 2022 のサポートライフサイクルと主な新機能を紹介します
  • SMB over QUIC や AMD プロセッサーへのネスト仮想化対応など注目ポイントを解説します
  • 評価版 ISO を使った仮想マシンへのインストール手順を実際に確認します
  • インストール後の画面の印象や、Windows Server 2022 の外観的な変化についてお伝えします

Windows Server 2022 のサポートライフサイクル

Windows Server 2022 はすでに GA(一般提供)済みのバージョンです。マイクロソフトのサポートライフサイクルページによると、スタートデートは 2021 年 8 月 18 日となっています。

サポート期間は以下のとおりです。

  • メインストリームサポート終了日: 2026 年 10 月 13 日
  • 延長サポート終了日: 2031 年 10 月 14 日

Windows Server はバージョンアップのたびにサポート切れとアップグレードを繰り返す組織も多いかと思います。すでに 2022 がリリースされていますので、今後の計画にあたってはこのタイムラインを把握しておくのがよいでしょう。


Windows Server 2022 の主な新機能

Windows Server 2022 はとりわけ大きな新機能があるという印象ではありませんが、セキュリティ系を中心にいくつかの改善が加わっています。

セキュリティの強化

  • トランスポート層の暗号化において新しい TLS バージョンへの対応
  • DNS over HTTPS(DoH)のサポート
  • SMB 暗号化における AES-256 の採用

SMB over QUIC

特に注目したいのが SMB over QUIC です。これは TCP ではなく UDP ベースの QUIC プロトコルを使用して SMB 通信を行う新機能です。TLS も有効になっているため、Azure 上に置かれたファイルサーバーへ、VPN なしでインターネット経由から安全にアクセスできるようになります。

ファイルサーバーの在り方に悩んでいる組織にとっては有力な選択肢の一つになるでしょう。Azure 上に Windows Server 2022 を立て、SMB over QUIC でインターネット経由直接アクセスさせるという構成が主要なシナリオの一つとして想定されています。

Windows コンテナーの改善

  • コンテナーイメージのサイズが最大 40% 削減
  • ドメイン参加なしでグループ管理サービスアカウント(gMSA)を使用可能になり、Active Directory に依存するアプリケーションをコンテナーで実行しやすくなりました

AMD プロセッサーでのネスト仮想化

AMD プロセッサーを利用している環境でも、Hyper-V のネスト仮想化が使えるようになりました。恩恵を受ける方は多いのではないかと思います。

Internet Explorer の廃止とブラウザ同梱

IE を起動してブラウザをダウンロードしてインストールするという手順が不要になりました。Microsoft Edge が最初から組み込まれています

記憶域スペースの改善

  • ストレージの修復速度がユーザーによって調整可能になりました
  • スタンドアロンサーバーでも NVMe や SSD と従来の HDD を組み合わせた 記憶域バスキャッシュ(階層構造)が利用できるようになりました

評価版の入手方法

Windows Server 2022 の評価版は以下の方法で入手できます。

Evaluation Center

マイクロソフトの Evaluation Center から ISO または VHD 形式でダウンロードできます。評価期間は 180 日間です。

Visual Studio サブスクリプション

Visual Studio サブスクリプションをお持ちの方は、そちらから製品キーとメディアを入手することも可能です。


仮想マシンへのインストール手順

実際に Hyper-V の仮想マシンへインストールしてみます。

仮想マシンの設定

項目設定値
世代第 2 世代
メモリ16 GB
ネットワーク10 Gbps

ブートイメージファイルとしてダウンロードした Windows Server 2022 の ISO を指定し、仮想マシンを起動します。

セットアップ画面

起動後に Microsoft サーバー オペレーティング システムのセットアップ画面が表示されます。セットアップの途中で、Visual Studio サブスクリプションなどから取得したプロダクトキーを入力します。

評価版の場合はプロダクトキーなしで進めることも可能です。エディションは Desktop Experience(GUI あり) を選択しました。

パスワードを設定してセットアップを完了します。


インストール後の印象

ログイン後の画面を見ると、Windows 10 と言われても違和感がないほど外観が似ています

  • Microsoft Edge が最初から組み込まれている点が目立ちます
  • サーバーマネージャーが起動時に表示されるのはこれまでと同様です
  • プロパティで確認すると「Windows Server 2022 Datacenter 21H2」と表示されており、確かに Windows Server 2022 であることが確認できます

全体的に見て、Windows Server 2019 と比べて外観上の大きな違いはなく、非常に完成度の高い OS という印象です。


まとめ

Windows Server 2022 はすでに GA 済みで、延長サポートは 2031 年まで続きます。目玉機能として SMB over QUIC による VPN 不要のファイルサーバーアクセスや、AMD プロセッサーでのネスト仮想化対応Edge の標準搭載などが挙げられます。急いで 2022 へ移行しなければならないというほどの大きな変化はないものの、新しいサーバーを構築する際は積極的に 2022 を選択していくのがよいでしょう。

評価版は Evaluation Center から 180 日間無償で試すことができますので、まずは仮想マシンで動作を確認してみることをお勧めします。次回は実際の運用環境で Windows Server 2019 から 2022 へのインプレースアップグレードを試してみる予定です。