Windows 11 をISOファイルから仮想マシンにクリーンインストールする

この記事の内容

  • Windows 11のISOファイルはWindows Insider Preview Downloadsページから入手できます
  • ISOファイルのダウンロードには、対象デバイスが参加しているInsiderチャンネルの確認が必要です
  • 仮想マシンにTPMおよびSecure Bootを設定した上でクリーンインストールを試みます
  • Microsoftアカウントを使用した認証によりインストールが完了します
  • TPMなし・Secure Bootなしのケースでも動作するかどうかを検証します

ISOファイルの入手先

Windows 11のISOファイルは、Windows Insider Preview Downloadsのページから入手できます。MSDNやVisual Studio Subscriptionなどからは現時点では提供されておらず、Insider Preview専用のダウンロードページを利用する必要があります。

ISOファイルには大きく分けて3種類あります。

  1. Windows Home / Pro / Education / シングルランゲージ — 個人用途向け
  2. Pro / Enterprise — 大規模環境向け
  3. 上記以外のエディション構成

ダウンロード前に確認すること:Insiderチャンネル

ISOファイルをダウンロードする前に、対象デバイスがどのInsiderチャンネルに参加しているかを確認する必要があります。ISOからクリーンインストールする場合であっても、デバイスのチャンネル登録状態は関係してくるため、チャンネルに対応したISOを選択する必要があります。

チャンネルの確認方法は以下のとおりです。

  • Windows 11の場合:「設定」→「Windows Update」→「Windows Insider Program」
  • Windows 10の場合:「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows Insider Program」

参加可能なチャンネルは以下の3種類です。

  • Dev チャンネル
  • Beta チャンネル
  • Release Preview チャンネル

デバイスのハードウェア情報(CPUやTPMなど)はシステムレベルでトラッキングされており、ハードウェアを変えたりOSを入れ替えたりしても、どのInsider Programチャンネルに登録されているかという情報は維持されます。そのため、デバイスに合ったISOを正しく選ぶことが重要です。


インストール方法の選択肢

ISOファイルを入手したあとは、以下のいずれかの方法でインストールを進めることができます。

  • インプレースアップグレード:現在のWindowsを上書きアップグレードする方法
  • クリーンインストール:新規にOSをインストールする方法
  • ブータブルUSBの作成:USBメディアから起動してインストールする方法

クリーンインストールを行う場合は、ISOファイルをマウントしてセットアップを進めるか、ブータブルUSBを作成して起動するかのいずれかとなります。


事前に必要な条件:アクティベーション

Windows Insider PreviewのISOを使用してインストールするには、事前にInsider Previewとしてアクティベートされているデバイスであることが条件とされています。Microsoftアカウントに紐付けられたライセンスが必要であり、完全に新規のPCを購入してUSBから新規インストールするだけ、というケースでは利用できないと案内に記載されています。

また、プレビュー版のOSを使用するにあたってはリスクが伴うため、問題が発生した際に自力でOSを再インストールできる環境・スキルがある方が利用することが推奨されています。


仮想マシンへのインストール手順

今回の検証では、ISOファイルをダウンロードしたうえで仮想マシンを作成し、クリーンインストールを試みました。ダウンロードしたISOファイルのサイズは約5.03GBでした。

仮想マシンの設定

仮想マシン作成時に以下の設定を行いました。

  • 世代:第5世代
  • ブートイメージ:ダウンロードしたWindows 11 InsiderプレビューのISOファイルを指定
  • Secure Boot:有効
  • TPM(トラステッドプラットフォームモジュール):有効

インストールの進め方

  1. ISOファイルから仮想マシンを起動
  2. 言語・地域の選択(日本語を選択)
  3. インストールの種類として**カスタム(クリーンインストール)**を選択
  4. プロダクトキーは入力せず「持っていない」として続行
  5. エディションの選択(今回は Pro を選択)
  6. インストール先のパーティション設定
  7. Windowsセットアップの続行

Microsoftアカウントを使用してサインイン(多要素認証も動作確認済み)し、プライバシー設定などを行うことでセットアップが完了しました。


TPMなし・Secure Bootなしでの動作検証

今回の検証では、ハードウェア要件を意図的に外したパターンも並行してテストしました。

パターンTPMSecure Boot結果
通常構成有効有効インストール成功
TPMなし無効有効インストール成功
Secure Bootなし有効無効インストール成功

いずれのパターンでも、インストールは最後まで完了してしまいました。これはMicrosoftアカウントがすでにDev(開発者)チャンネルに登録済みであることが影響している可能性があります。

仮想マシンのゲスト環境内でWindows 11対応チェックを実行したところ、グラフィックス(WDDM 2.x)のチェックは「なし」となっていたものの、OSは正常に起動・動作していました。TPMを有効に設定した構成では、チェック結果も有効と表示されています。


まとめ

Windows 11のISOファイルはWindows Insider Preview Downloadsページから入手でき、仮想マシンへのクリーンインストールが可能です。今回の検証では、TPMやSecure Bootを有効にしない構成においてもインストールが完了するという結果になりました。これはMicrosoftアカウントにInsider Programのチャンネル登録がすでに行われているためと考えられます。

仮想マシンを使った検証環境の構築に活用できることが確認できましたので、Windows 11を検証・評価したい方はぜひ試してみてください。なお、プレビュー版のOSである点を踏まえ、本番環境への適用はせず、あくまで検証用途での利用を推奨します。