【匿名化 Part1】注意事項とIPアドレスの確認方法

この記事の内容

  • ネットワークアクセスの匿名化シリーズの第1回として、注意事項と基礎知識を解説します
  • プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスの違いを説明します
  • Windowsでの自分のIPアドレス確認方法を紹介します
  • WebサイトがアクセスログにグローバルIPアドレスを記録する仕組みを解説します
  • 匿名化が必要な理由(足跡の残り方)について理解を深めます

はじめに

このシリーズでは、ネットワークアクセスの匿名化、あるいは管理者によるアクセスブロックを抜ける方法について、複数回にわたって解説していきます。

今後のシリーズでは以下の内容を予定しています。

  • プロキシを使う方法
  • VPNを使う方法
  • Torを使う方法

今回はまず、注意事項の説明と、IPアドレスの確認方法についてお伝えします。


注意事項

今回説明する内容は、匿名化をすること、あるいは管理者のブロックを抜けることを目的としています。これらの技術は悪用することも可能です。

技術は正しいことにも間違ったことにも使えます。使う人の目的・意図によって、良いことにも悪いことにも利用できますので、十分にご注意ください。違法な用途への利用は厳禁です。 この動画・記事の内容を使って何か問題が発生しても、筆者は一切責任を負えませんので、あらかじめご了承ください。


プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスの違い

インターネット上のWebサイトをPCから閲覧する場面を想像してください。

PCがインターネットに直接つながっているケースはほぼなく、間にはルーター・ファイアウォール・ONU(光回線終端装置)などさまざまな機器が挟まっているのが一般的です。

自宅ネットワークの構造

自宅の中にあるPCには、プライベートIPアドレスが割り当てられています。これは自宅内のローカルネットワークで使われるアドレスです。

一方、インターネットの世界ではグローバルIPアドレスが使われます。自宅の出口(ルーターやONUなど)にもグローバルIPアドレスが付与されています。

つまり、PCが持っているIPアドレスと、Webサイト側から見えるIPアドレスは、別物になっています。


自分のIPアドレスを確認する方法(Windows)

プライベートIPアドレスの確認

方法1:ネットワーク設定から確認する

  1. 「ネットワークとインターネット設定」を開く
  2. 「ネットワークのプロパティを表示」をクリック
  3. IPv4アドレスの項目を確認する

例:10.22.0.4 のようなアドレスが表示されます。

方法2:コマンドプロンプトから確認する

  1. スタートボタンを右クリックし、「ファイル名を指定して実行」を開く
  2. cmd と入力してコマンドプロンプトを起動する
  3. 以下のコマンドを実行する
ipconfig

IPv4 アドレス の欄に表示されるアドレス(例:10.22.0.4)が、このPCのプライベートIPアドレスです。

グローバルIPアドレスの確認

ブラウザを起動し、「グローバルIPアドレス 確認」などで検索してください。検索結果に表示されるサイト(例:cman.jp など)にアクセスすると、現在インターネットで使われているグローバルIPアドレスが表示されます。

例:20.89.22.16 のようなアドレスが表示されます。


プライベートIPとグローバルIPの関係

確認した2つのIPアドレスをネットワーク構成図に当てはめると、次のようになります。

IPアドレス役割
10.22.0.4(プライベートIP)PC本体に割り当てられたアドレス
20.89.22.16(グローバルIP)ルーター・ONU等、自宅の出口に割り当てられたアドレス

PCのプライベートIPアドレスはそのままではインターネットに出ていけません。自宅の出口(ルーターなど)でアドレスが変換(NAT)され、グローバルIPアドレスとしてインターネットに出ていきます。

自宅内に複数の端末があっても、すべて同じグローバルIPアドレスで外部に出ていくため、Webサイト側からは同じIPアドレスとして見えます。


WebサイトはIPアドレスをログに記録している

通常のWebサーバは、アクセスログとしてグローバルIPアドレスを記録しています。実際のアクセスログには、次のような形式で記録されます。

20.89.22.16--[]"GET/HTTP/1.1"200

これにより、「いつ・どのIPアドレスから・何にアクセスしたか」が記録されます。

もし問題のある書き込みやアクセスがあった場合、そのグローバルIPアドレスと時刻をもとに、プロバイダーへ情報開示請求を行うことで、「どの契約者(誰の家)からのアクセスか」が特定できる仕組みになっています。

インターネット上で活動した際には、このようにグローバルIPアドレスという「足跡」が残ります。


匿名化とは何をすることか

匿名化とは、WebサイトのサーバにアクセスログとしてグローバルIPアドレスが記録されないようにすること、あるいは自分の本来のグローバルIPアドレスとは異なるIPアドレスを記録させることです。

次回以降では、プロキシ・VPN・Torを使って、実際に自分のグローバルIPアドレスを相手のサーバに直接伝えずにアクセスする方法を紹介していきます。


まとめ

  • ネットワーク内のPCにはプライベートIPアドレスが割り当てられており、インターネットにはグローバルIPアドレスで出ていきます
  • プライベートIPアドレスはWindowsの「ネットワーク設定」または ipconfig コマンドで確認できます
  • グローバルIPアドレスは専用のWebサービスにアクセスすることで確認できます
  • すべてのWebサーバはアクセスログにグローバルIPアドレスを記録しており、インターネット上の活動には必ず足跡が残ります
  • 匿名化とは、この足跡(グローバルIPアドレス)を隠す・別のIPアドレスに見せることです
  • 次回以降、プロキシ・VPN・Torを使った具体的な匿名化手法を解説します