Teams会議をYouTube Liveで配信する方法 — OBSを使ったHCCJPでのやり方(2020年10月版)
この記事の内容
- Microsoft Teamsの会議画面をOBSでキャプチャし、YouTube Liveへ配信する手順を紹介します
- OBSのシーン構成(発表者画面・スピーカー顔・テキスト・Twitterタイムライン)の作り方を解説します
- 音声ループバック設定(Yamaha AG03使用)でTeams会議の音声を配信に含める方法を説明します
- OBSのスタジオモードを使って、視聴者に見せる前にプレビューで確認する運用方法を紹介します
- 配信に必要なYouTubeストリームキーの設定方法についても触れます
はじめに
筆者はハイブリッドクラウド研究会(HCCJP)というコミュニティでYouTube Liveによるイベント配信を行っています。Teamsで会議を進めながら、手元のPCでOBSを使って画面を構成し、YouTube Liveへ配信するというスタイルです。
このやり方が完璧というわけではありませんが、「どうやってやっているの?」と聞かれることが多いため、現在の運用方法を動画で紹介することにしました。
配信環境の概要
筆者の環境は以下のとおりです。
- モニター2枚構成: 上のモニターにTeams会議を全画面表示し、下のモニターで配信用の画面を構成します
- オーディオミキサー: Yamaha AG03を使用
- マイク: デスク設置のマイク
OBSのシーン構成
発表者の画面を取り込む
まず、Teamsの会議画面をOBSに取り込みます。
- OBSの「ソース」から「画面キャプチャ」を追加します
- 名前は「チームズ」など分かりやすい名前を付けます
- キャプチャ対象として、Teamsを表示している上のモニターを選択します
取り込んだ画面にはタスクバーなど不要な部分が含まれるため、Altキーを押しながら端のハンドルをドラッグすることで、必要な部分だけを切り抜くことができます。発表者のメインの発表画面だけが映るよう調整します。
スピーカーの顔を取り込む
Teamsの現在のレイアウトでは、右下にスピーカーの顔が並ぶ形になっています。この部分も別途切り抜いて配置します。
- 「ソース」から再度「画面キャプチャ」を追加します
- 名前は「スピーカー」など区別できる名前を付けます
- 同様にAltキーを押しながらドラッグし、顔の部分だけを切り抜きます
なお、発表者が複数いる場合、発表順の入れ替えによって顔の並び順が変わることがあります。この対応については後述のスタジオモードで行います。
テキストを追加する
タイトルや自己紹介などのテキストを画面に載せる場合は、「ソース」から「テキスト」を追加します。フォントや大きさを選択し、好きな位置に配置します。
Twitterタイムラインを表示する
イベントのハッシュタグのツイートをリアルタイムで画面に流したい場合は、TweetDeckを使います。
- TweetDeckでハッシュタグを検索し、1列だけ表示した状態にしておきます
- TweetDeckウィンドウは最小化しないまま、画面の端に隠しておきます
- OBSの「ソース」から「ウィンドウキャプチャ」を追加し、TweetDeckのウィンドウを選択します
- Altキーを押しながらタイムライン部分だけを切り抜き、配置します
ロゴ・画像を追加する
コミュニティのロゴなど画像を入れる場合は、「ソース」から「画像」を追加し、ファイルを選択します。必要に応じてAltキーを押しながら切り抜いて配置します。
スタジオモードを使ったシーン切り替え
OBSのスタジオモードを有効にすると、画面が左右に分かれます。
- 左側(プレビュー): 視聴者にはまだ見えていない編集中の画面
- 右側(プログラム): 現在配信中の画面
発表者が変わってスピーカーの顔が切り替わった場合、左側のプレビューで先に調整してから「トランジション」ボタンを押すことで、右側の配信画面に反映されます。視聴者にリアルタイムで編集作業が見えてしまうことなく、滑らかに切り替えることができます。
音声の設定
Teamsで会議をしている場合、Teams経由での他の参加者の音声はそのままではOBSに取り込まれません。
筆者はYamaha AG03のループバック機能を使って対応しています。
AG03の設定で「2 PC INPUT MIX LOOPBACK」をループバックに設定します。これにより、PCで鳴っているTeamsの音声がミキサーを経由して再びPCに戻り、OBSが音声として認識できるようになります。自分のマイクの声、他の参加者の声、BGMなどすべてをミックスした状態で配信に含めることができます。
ミキサーを持っていない場合は、OBSの「デスクトップ音声」を有効にすることでTeamsの音声が取り込めるかもしれませんが、筆者自身は検証できていないとのことです。
YouTube配信設定
OBSの「設定」→「配信」から設定します。
- サービスとして「YouTube」を選択します
- YouTubeの管理画面からストリームキーを取得し、OBSに入力します
- ビットレートは環境に合わせて調整します(筆者は自宅環境で安定配信できる値を設定しています)
まとめ
本記事では、Teamsの会議をOBSでキャプチャしてYouTube Liveに配信するための構成を紹介しました。主なポイントは以下のとおりです。
- OBSの画面キャプチャとAltキーによるトリミングで、Teamsの発表画面やスピーカーの顔を個別に切り抜いて配置できます
- スタジオモードを使うことで、配信中の画面に影響を与えずにシーンを事前調整してから切り替えられます
- Yamaha AG03のループバック機能を活用することで、Teams参加者の音声を含めた音声配信が可能になります
- TweetDeckのウィンドウキャプチャを使ってハッシュタグのタイムラインをリアルタイム表示できます
現在の構成では、自宅のネットワークが落ちると配信も止まってしまうという課題があります。今後はクラウド上で配信を行うなど、より安定した環境への移行を検討しているとのことです。本記事が配信環境の構築に取り組んでいる方の参考になれば幸いです。