USBメディアから起動して完全クリーンにWindows 10を再インストールする方法
この記事の内容
- 個人アカウントと組織アカウントの選択ミスなど、設定を最初からやり直したい場合にクリーン再インストールが有効です
- 作業前にすべてのデータをクラウドに退避しておくことが絶対条件です
- MicrosoftのMedia Creation Toolを使ってUSBインストールメディアを作成します
- BIOSの起動順序を変更してUSBから起動し、クリーンインストールを実行します
- インストール完了後は通常の初期セットアップと同じ手順でWindowsを設定します
なぜクリーン再インストールが必要なのか
Windows 10のセットアップ時に、個人アカウントと組織アカウントの選択を間違えてしまうケースがよくあります。この場合、設定を修正する方法もありますが、最もすっきりした解決策はWindows 10を最初から再インストールしてしまうことです。
また、マルウェアやランサムウェアへの感染が疑われる場合にも、クリーン再インストールは非常に効果的な対処法になります。
事前準備:データのバックアップ
再インストールを行うと、PC内のデータはすべて消えてしまいます。作業を始める前に、すべてのデータをクラウドストレージに保存しておくことが必須です。
- ドキュメント、写真、動画などの個人ファイルをクラウドに退避する
- インストールしているアプリのライセンスキーやアカウント情報を控えておく
- 「いつでも再インストールできる」状態を日頃から維持しておくことが理想的です
ステップ1:USBインストールメディアを作成する
必要なもの
- 8GB以上のUSBフラッシュドライブ(4GBでは容量不足になる可能性があります)
- インターネット接続環境
Media Creation Toolのダウンロード
ブラウザで以下のキーワードで検索します。
検索結果にMicrosoftの公式ページ「Windows 10のダウンロード」が表示されます。そちらにアクセスし、「Windows 10のインストールツールを今すぐダウンロード」からツールを入手してください。ダウンロード後、そのまま実行して構いません。
インストールメディアの作成手順
- ライセンス条項を確認し、「同意する」をクリックします
- 「実行する操作を選んでください」の画面で、「別のPCのインストールメディアを作成する(USBフラッシュドライブ、DVDまたはISOファイル)」を選択し、「次へ」をクリックします
- 言語・アーキテクチャ・エディションの選択画面では、通常は「日本語 / Windows 10 / 64ビット」の組み合わせで問題ありません
- 使用するメディアの選択では「USBフラッシュドライブ」を選びます(ISOファイルを選ぶとDVDへの書き込みなど追加手順が必要になるため、USBフラッシュドライブが推奨です)
- USBフラッシュドライブをPCに挿入し、「ドライブ一覧を更新する」ボタンを押してドライブを認識させます
- 対象のドライブを選択して「次へ」をクリックすると、Windows 10のダウンロードとメディアへの書き込みが始まります。完了まで時間がかかるのでそのまま待ちます
- 「USBフラッシュドライブの準備ができました」と表示されたら「完了」をクリックします
ステップ2:BIOSでUSB起動を設定する
インストールメディアが完成したら、PCの電源を切ります。次に、USBから起動するようBIOSの設定を変更します。
BIOSの起動方法
BIOSへの入り方はメーカーによって異なりますが、PC起動直後に F1 や F2 などのキーを押すと設定画面に入れる機種が多いです。
起動順序の変更
BIOSの設定画面に入ったら、起動順序(Boot Order)の設定を探します。「Option 1」などの最初の起動デバイスを「USBフラッシュドライブ」に変更してください。設定を保存して終了すると、次回起動時にUSBメディアから優先的に起動するようになります。
ステップ3:Windows 10をクリーンインストールする
BIOSの設定を保存してPCを起動すると、内蔵ドライブではなくUSBメディアからWindowsのセットアップ画面が立ち上がります。
インストール手順
- 言語・時刻と通貨の形式・キーボードの設定を確認し、「今すぐインストール」をクリックします
- プロダクトキーの入力画面では、既存のPCを再インストールする場合は「プロダクトキーがありません」を選択して構いません
- インストールするOSの選択画面で「Windows 10 Pro」(またはご自身のエディション)を選択します
- ライセンス条項に同意し、「次へ」をクリックします
- インストールの種類の選択では「カスタム:Windowsのみをインストールする(詳細設定)」を選択します(USBメディアからの起動ではアップグレードは選択できません)
パーティションの処理
インストール先のドライブ選択画面では、既存のパーティションがいくつか表示されます。データはすべてクラウドに退避済みであることを前提に、すべてのパーティションを削除し、まっさらな未割り当て領域の状態にしてからインストールすることを強く推奨します。
パーティション構成はWindows 10のエディションや再インストールのしやすさに応じて変化することがあるため、クリーンな状態から作り直すほうが安全です。
インストールが進むとPCが再起動します。
再起動時にUSBを抜く
再起動のタイミングでUSBフラッシュドライブを抜いておくことをお勧めします。そのままにしておくと、再びUSBから起動してしまう可能性があるためです。以降は内蔵のHDD/SSDから起動するようになります。
ステップ4:初期セットアップを行う
インストールが完了すると、新しいPCを購入したときと同じ初期セットアップ画面が表示されます。この画面で、個人用アカウントか組織アカウントかの選択を正しく行うことが重要です。今回の再インストールの目的がアカウント種別の選択ミスの修正だった場合は、ここで正しい方を選んでください。
まとめ
Windows 10のクリーン再インストールは、アカウント設定の誤りやマルウェア感染などの問題を根本から解決する有効な手段です。手順を整理すると以下のようになります。
- データをすべてクラウドにバックアップする(最重要)
- Media Creation ToolでUSBインストールメディアを作成する(8GB以上のUSBが必要)
- BIOSでUSBから起動するよう設定を変更する
- 既存パーティションを削除してクリーンインストールを実行する
- 再起動時にUSBを抜き、初期セットアップを正しく行う
日頃からデータをクラウドに保存しておく習慣をつけておくと、このような再インストール作業をいつでも安心して実行できる環境が整います。