Microsoftは2026年7月9日、Teamsに7つの新機能をロールアウトすると発表した。プライベートチャンネルでのアプリ対応、Teamsイベント向けの新しい表示レイアウト、クラウドファイル検索の強化などが含まれる一方、ミーティングを最小化した状態でも挙手やリアクションができるようにする新機能については、不具合修正のためロールアウトを一時停止したことも明らかにした。
プライベートチャンネルでもアプリが使えるように
これまでTeamsの「プライベートチャンネル」では、ボットやメッセージ拡張機能、タブといったアプリ機能が制限されていた。共有チャンネルでは利用できたこの機能が、ようやくプライベートチャンネルにも解禁される。2026年1月から段階的に展開されてきたが、6月末以降に対象ユーザーが大きく拡大し、7月末までに全ユーザーへの展開が完了する見込みだ。
Teamsイベントは「話者中心」レイアウトへ
ウェビナーやライブイベント機能「Teams イベント」にも変更が入る。従来は画面共有時に発表者の映像が小さくなりがちだったが、新しい「Speaker-focused(話者中心)」レイアウトでは、発表者の映像と共有コンテンツの両方を強調する表示に切り替えられる。主催者は「参加者に表示する内容の管理」から設定できる。
ファイル共有・ダウンロード周りの改善
添付ファイルピッカーに「クラウドファイルを添付」という新しい選択肢が加わり、SharePoint上のファイルを検索して直接添付できるようになる。また、チャットやチャネルの画像を右クリック(またはホバー)すると新しい「クイック共有」ボタンが表示され、既存の閲覧権限を維持したまま画像リンクをコピーできる。地味だが、ダウンロードマネージャーの刷新(通知の扱い改善、保存先の分かりやすさ向上)も含め、日常業務で効いてくる改善が多い。
一時停止されたマルチタスキング改善機能
一方で注目されていたのが、ミーティングウィンドウを最小化した状態でも、フルウィンドウを開かずに挙手やリアクションができるようにする機能だ。会議をしながら他の作業を並行して行う「マルチタスキング」の使い勝手を大きく改善するはずだった機能だが、一部ユーザーからの評判が芳しくなく、Microsoftはバグ修正のため展開を一時停止したという。
実務への影響
日本企業のTeams管理者にとって、まず確認すべきはプライベートチャンネルでのアプリ許可だ。共有チャンネルとは別に、テナントやチームの管理者ポリシーでアプリ利用を制御している場合、想定外のアプリが利用可能になる、あるいは逆に必要なアプリが使えないといった問い合わせが増える可能性がある。展開は7月末までに段階的に進むため、ロールアウト時期のばらつきをあらかじめ社内に周知しておくと混乱を防げる。
クラウドファイル検索やクイック共有は、SharePoint・OneDrive中心のファイル運用を徹底している組織ほど恩恵が大きい。逆に言えば、ローカル保存やメール添付での共有が残っている現場では、この機会にファイル共有ルールを整理する良いタイミングとも言える。
筆者の見解
Teamsはここ数年、数週間おきに機能を積み重ねる開発スタイルを続けている。クラウドサービスとして継続的に改善し続けること自体は正しい姿勢だ。ただ、今回のように目玉機能を一度出してからロールバックする場面がたびたび見られるのは気になるところだ。ユーザーの反応を見て素早く引っ込める判断力自体は評価できるが、そもそも社内テストの段階でもう少し磨き込んでから世に出してほしいと感じる。
Teamsはビジネスチャットのデファクトスタンダードと言える立場にあり、正面から勝負できる実力を十分に持っているはずだ。だからこそ、一つひとつの機能を丁寧に仕上げて出せば、もっと安心して新機能を使えるプラットフォームとして評価が上がるはずだと思う。今回一時停止されたマルチタスキング改善機能も、完成度を高めたうえで戻ってくることを期待したい。
出典: この記事は Microsoft Teams just added 7 new features, but paused the one that fixed multitasking in meetings の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。