Tom’s GuideのライターKate Kozuch氏が2026年6月23日、Metaの新スマートグラスコレクション「Meta Glasses」の実機ハンズオンレポートを公開した。Ray-BanおよびOakleyのブランドを完全に外し、Meta独自のラインとして再出発した今回のコレクションは、価格引き下げとフィット感の大幅改善が大きなトピックとなっている。

Ray-Banを「卒業」——独自ブランドで市場再参入

第2世代の「Ray-Ban Meta」が379ドルスタートだったのに対し、今回の「Meta Glasses」コレクションは299ドルからと、約80ドルの値下げを実現した。フレームの製造はEssilorLuxottica(Ray-Banの親会社)との協業を継続しているが、ロゴは外れた。

この判断はMetaの一つの自信の表れだ——スマートグラスとしての認知は、もはや借り物のブランドに頼らなくてもいい、という宣言である。

3スタイル・26バリエーション

新コレクションは3つのフレームスタイルを展開する。

  • Adventurer:クラシックな長方形フレーム
  • Fury:存在感のある太めのフレーム
  • Meta Glasses by Kylie:洗練されたオーバル型キャットアイフレーム

カラーはClassic Black、Classic Tortoise、Racing Green、Linen、Merlot、Mahogany、Sandstoneの7色展開。サングラス・Transitions®(調光レンズ)・偏光・クリアのレンズオプションと組み合わせると、ローンチ時点で26種類のバリエーションが用意されている。

海外レビューのポイント——フィット感を「3点攻め」で解決

Kozuch氏が特に評価したのが、フィット感の改善だ。スマートグラスはこれまで「硬く、ゴツく、融通がない」という問題を抱えていたが、Metaは3つのアプローチで正面から対処した。

  • オーバーエクステンションヒンジ:幅広の顔型でも締め付けなく対応できるよう外側に曲がる設計
  • アジャスタブルノーズパッド:快適性・荷重分散の両立、レンズが頬に触れない調整が可能。Kozuch氏は「大きな進歩」と評価
  • アジャスタブルテンプルチップス:内部コアワイヤー入りで耳元を自分の形に成形できる(透明カラーではワイヤーが見えるほどの作り込み)

予想外のハイライト——Kylie Jennerコラボ機種

レポートで最も印象的な評価を受けたのが「Meta Glasses by Kylie」だ。スリムなオーバルキャットアイフレームに左目のジェムアクセントが入り、Kozuch氏は「今まで見た中で最もスマートグラスらしくないスマートグラス」と評した。メイクを守るメタルノーズパッド、折りたたみ式ミラー付きケースが付属するなど、ライフスタイル面の細部まで作り込まれている。

AI機能面でもKylieオリジナルの「ウェイクチャイム」と、彼女のトレードマークであるボーカルフライを取り入れたカスタムAIボイスが搭載されており、ガジェットとしての「キャラクター」を際立たせている。

AI機能「Muse Spark」と歩行者ナビ

新コレクションにはMetaの最新LLMを活用した「Muse Spark」と呼ばれるAI機能と、改良された歩行者向けナビゲーション機能が搭載されている。Kozuch氏のレポートでは詳細評価は別途公開予定とのことで、AI体験の全容はフルレビュー待ちとなっている。

日本市場での注目点

現時点では米国でMeta.com、LensCrafters、Sunglass Hut、Best Buy、Amazonで販売開始されているが、日本市場での正式展開は未発表。前世代のRay-Ban Metaも国内正規販売は限定的だったため、当面は個人輸入・並行輸入が主な入手経路になりそうだ。

299ドルという価格は、為替次第でおよそ46,000〜50,000円前後(送料・輸入税別)となる見込み。GoogleがAndroid XRでスマートグラス市場への再参入を示唆しており、競合激化によって日本市場への展開が加速する可能性はある。

筆者の見解

フィット感の改善は本質的な前進だ。スマートグラスが「テック玩具」から「普段使いのメガネ」に昇格できるかどうかの最初のハードルはまさにここにあり、Kozuch氏が評価したアジャスタブルノーズパッドや成形可能なテンプルチップスは、その課題に真剣に取り組んだ形跡だ。

一方、このカテゴリの実用価値を最終的に決めるのは「AIの使い勝手」になる。「Muse Spark」の詳細はまだ不明だが、スマートグラスのAIアシスタントが「音楽再生と写真撮影」を超えて、日常の行動判断を本当にサポートできるかが問われる。フォームファクターの完成度とAIの実用性、この両輪が揃うことで初めて「日常的に使えるガジェット」になる。国内展開の際にはそこを重点的に確認したい。

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出典: この記事は I went hands-on with all of Meta’s new $299 smart glasses to see if they’re actually better without the logos の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。