PC Watch(2026年6月11日、宇都宮 充 記者)の報道によると、ロジクールは同社初となる折りたたみ式ワイヤレスマウス「Mobi Fold」を2026年7月2日に発売することを発表した。個人向けモデル「MF900」と法人向けモデル「MF900B」の2ラインナップを展開する。

なぜこの製品が注目か

折りたたみ式マウスはこれまで複数メーカーが試みてきたカテゴリだが、ロジクールが本格参入するのは今回が初めてだ。MX Anywhereシリーズなどモバイルマウスでのブランド実績があるロジクールが、折りたたみというフォームファクターにどこまでの品質基準を持ち込めるかが注目点となる。

特筆すべきは「折りたたみ時の厚さ約21mm・重量79g」という数値だ。従来のモバイルマウスも十分小型ではあったが、厚みの問題が残っていた。この薄さは鞄の隙間への収納を超え、コートやスーツの内ポケットに入れるという新しい携帯スタイルを現実的なものにしている。

主要スペック

項目 詳細

接続方式 Bluetooth / Logi Bolt 2.4GHz

バッテリー 最長30日(1分急速充電で約22時間)

センサー 光学式、400〜4,000 dpi

ボタン数 4ボタン

重量 約79g

サイズ(展開時) 57 × 122 × 33mm

サイズ(折りたたみ時) 57 × 66 × 21mm

充電 USB Type-C(有線接続非対応)

対応OS Windows 10/11、macOS 12以降、iPadOS 15以降、ChromeOS、Android 12以降、Linux

カラー グラファイト、オフホワイト、ライラック(直販限定)

注目機能:アダプティブタッチスクロール

PC Watchの記事によると、物理ホイールを廃して中央に「アダプティブタッチスクロール」を搭載している。上下になぞることでホイール操作を行い、素早くなぞることで長いページを一気に高速スクロールできる仕様だ。タッチスクロール部分には上下ボタンが内蔵されており、デフォルトでは進む/戻るボタンとして機能する。

物理ホイールをなくすことでヒンジ部分の構造をシンプルに保てる——折りたたみ設計との相性を考えれば合理的な判断だ。

耐久性と環境配慮

PC Watchの記事によると、約90cmからの落下テストと5万回以上の折りたたみテストをクリアしているとのこと。日常的な持ち歩きに必要な耐久基準は確保されていると見られる。手のひら側には防塵性シリコン素材を採用し、汚れやほこりが付きにくい点も実用面で評価できる。また、認定再生プラスチックを使用するなど環境配慮も盛り込まれている。

Logi Options+によるカスタマイズにも対応しており、センサー解像度の変更や各ボタンの割り当て変更、Smart Actionsによるマクロ・ジェスチャー操作の設定が可能だ。

日本市場での注目点

今回は国内での価格と発売日が明確に示されている正式発表だ。

  • MF900(個人向け): ¥14,850(直販価格)
  • MF900B(法人向け): ¥16,390(USB Type-C接続のLogi Boltレシーバー同梱)
  • 発売日: 2026年7月2日

注意点がある。個人向けMF900にはLogi Boltレシーバーが同梱されない。Bluetooth専用として使うか、別途レシーバーを購入する必要がある。Bluetoothが使えない環境や接続の安定性を重視するユーザーには、レシーバー付属の法人向けMF900Bが実質的な選択肢になる。

競合としてMicrosoft Arc Mouseが挙げられるが、同製品は「曲げる」ことで薄型化する構造のため、ポケット収納という観点ではMobi Foldの方がより薄型で明確な優位がある。価格帯は同等圏内であり、最終的には操作感の好みとBluetoothレシーバー要否での選択になるだろう。

筆者の見解

ロジクールが満を持してこのカテゴリに投入してきた意義は大きい。折りたたみマウス自体は珍しくないが、ロジクールの参入によって品質の信頼性と量販店での流通確保という2点が同時にクリアになる。「知らないメーカーの折りたたみマウスには手が出ないが、ロジクールなら試してみたい」というユーザー層は確実に存在し、このカテゴリが市場として成立するかどうかの試金石になる製品だ。

気になるのは有線接続非対応という仕様。充電中も使えないため、バッテリー管理が必須になる。ただし1分急速充電で約22時間使用できる設計は、「出張先で充電を忘れた」という状況でも現実的な回避策を提供している。この点は実用的な配慮として評価できる。

マルチデバイス対応(Windows・macOS・iPadOS・Android・Linux)と3台同時ペアリングのEasy-Switchを備えており、複数デバイスを使い分けるビジネスパーソンにとって使い勝手は良い。出張・リモートワーク頻度の高いユーザーにとって、¥14,850という価格帯は検討に値する実用的な選択肢と言えるだろう。

関連製品リンク

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出典: この記事は ロジクール初の折りたたみ式マウス「Mobi Fold」。ポケットにも入る小型設計 の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。