ROG創設20周年を記念する特別モデルが登場した。ASUSは「ROG Xbox Ally X20」を発表し、GSMArenaをはじめ海外テックメディアが一斉に報じている。前世代から大幅にスペックアップされた7.4インチOLEDディスプレイや、スティックドリフト問題に抜本的に対処したTMRジョイスティックを搭載し、ゲーミングハンドヘルドPC市場に新たな選択肢を投じる形となった。
7.4インチOLEDと革新的なTMRスティック
ROG Xbox Ally X20の最大のトピックは大型化されたディスプレイだ。従来モデルの約7インチから7.4インチへ拡張されたOLEDパネルは最大輝度1,400nitを実現。屋外環境や明るい室内でも視認性の高い映像体験が期待できる。
ハードウェア面でもう一つの注目点が、新採用のTMR(Tunneling Magnetoresistance)方式ジョイスティックだ。従来のポテンショメーター方式と異なり磁気センサーを利用するため、スティックドリフトの発生を大幅に低減できる設計となっている。ゲーミングハンドヘルドにおいてスティックドリフトは長年の課題であり、ValveのSteam Deckでも問題視されてきた。TMR方式への移行は実用上の大きな改善と言える。
Dパッドも刷新されており、変形式(transformable)の新設計が採用された。格闘ゲームや横スクロールアクションでの操作性向上が見込まれる。
ARグラスとのセット展開
注目すべき販売形態として、XREAL R1 Edition 20 ARグラスとのバンドルパッケージが用意されている。XREALは日本でも知名度の高いARグラスブランドであり、ROG Xbox Ally X20と組み合わせることで大画面での没入型ゲームプレイ環境が構築できる。ゲーミングハンドヘルドとARグラスのセット販売という形態は市場でも珍しい展開だ。
海外レビューのポイント
GSMArenaの報道によれば、OLED採用・TMRスティック・変形Dパッドの三点が主な強化ポイントとして挙げられており、ROG 20周年という節目に合わせた特別モデルとしての位置づけが明確だ。本記事執筆時点では発表直後のため本格的な実機レビューは出揃っておらず、バッテリー持続時間や実際のゲームパフォーマンスなどの詳細評価は今後のレビュー記事を待つ必要がある。
日本市場での注目点
ASUSのROGシリーズは日本でも正式流通しており、ROG Ally・ROG Ally Xともに国内販売実績がある。ROG Xbox Ally X20については、XboxブランドとのコラボレーションおよびROG 20周年という性質上、コレクターズエディション的な需要も見込まれる。
価格については公式な日本発売価格が未発表のため、前世代ROG Ally Xの実売価格(10万円台後半〜)を参考水準として考えると、OLEDパネルやTMRスティック採用によりさらに上振れする可能性がある。ARグラスバンドル版については20万円を超える価格帯となることも想定される。
競合製品としてはValve Steam Deck OLED、Lenovo Legion Go Sが挙げられる。TMRジョイスティックはValveがSteam Deck 2での採用を示唆している技術でもあり、ROG Xbox Ally X20はその一歩先を行く形となった。
筆者の見解
TMRジョイスティックの採用は、ゲーミングハンドヘルドの核心的な課題に正面から向き合った判断として評価できる。スティックドリフトはユーザーレビューの評価を確実に下げてきた問題であり、ここに手を入れてきたことは「使い続けられるデバイス」への明確な意思表示だ。7.4インチへの拡大も、携帯性とのトレードオフで賛否はあるだろうが、自宅での据え置き的な利用シーンを主戦場と捉えるなら合理的な判断だ。
気になるのはARグラスとのバンドル展開の位置づけだ。ゲームプレイにARグラスを組み合わせるユースケースは現時点では先進ユーザー向けの域を出ておらず、コア製品の単体版でどれだけ価格を整えられるかが日本市場での広がりを左右するポイントになる。
ROG 20周年という節目に、スペックシートの数字だけでなくハードウェアの核心部分に踏み込んだ改善を施してきたことは歓迎したい。実売価格と詳細レビューの発表が待たれる。
関連製品リンク
上記はAmazon.co.jpへのリンクです。記事執筆時点の情報であり、価格・在庫は変動する場合があります。
出典: この記事は Asus ROG Xbox Ally X20 unveiled with larger 7.4" OLED screen, new TMR joysticks の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。
