Computex 2026に先立ち発表されたASUS ROG Strix Scar 18について、米テクノロジーメディアThe Vergeのレビュアー、Antonio G. Di Benedetto氏が量産前試作機でのハンズオンインプレッションを公開した。最上位スペックのCPU・GPUに加え、「ELMB(Extreme Low Motion Blur)」技術を搭載した4K/240Hz Mini LEDディスプレイが大きな注目を集めている。

なぜこの製品が注目か

ROG Strix Scar 18の核心は、モーションブラー(残像)をほぼゼロにする独自ディスプレイ技術にある。一般的なゲーミングディスプレイの残像軽減手法「Black Frame Insertion(BFI)」は、ちらつきと輝度低下という副作用を伴う。ELMBはそれを回避する別のアプローチだ。

2,000以上の調光ゾーンを持つMini LEDパネルを水平方向の細かいバンドに分割し、CRTのように行ごとに高速リフレッシュすることで残像を除去する。HDRモードをオフにした状態でELMBが有効になる仕組みで、HDR時には最大1,600ニトの峰値輝度も発揮できる。

主要スペック

項目 仕様

ディスプレイ 18インチ 4K 240Hz Mini LED(マット仕上げ)

CPU Intel Core Ultra 9 290HX(24コア)

GPU RTX 5090 Laptop GPU(最大構成)

RAM 最大128GB

ストレージ 最大4TB

海外レビューのポイント

The VergeのAntonio G. Di Benedetto氏は、RTX 5090・128GB RAM・4TBストレージ搭載の最上位量産前試作機でインプレッションを公開している。

評価が高かった点:

  • 「PC Gamingの約束された地を見た」と表現するほどの圧倒的なディスプレイ品質
  • BFIなしでちらつきゼロ・輝度低下なしの残像除去を実現
  • CS2やMOBA系タイトルのような「フレームが勝敗を左右するゲーム」との相性が特に優秀
  • Cyberpunk 2077(4K・Ultra設定・レイトレーシングON・DLSS Balanced)で約45fps、DLSS Ultra Performanceで約70fpsを確認
  • Counter-Strike 2は高設定で180〜200fpsを安定維持

気になる点:

  • 価格は未発表だが、Di Benedetto氏は「腹パンチレベルに高価になる」と予測
  • 直近のDRAM価格高騰(同氏は「RAMageddon」と表現)の影響で128GBモデルは特に割高になる見込み
  • 量産前試作機でのテストのため、最終製品との差異が生じる可能性がある

日本市場での注目点

  • 国内価格・発売時期は未発表(Computex 2026前後の発表が見込まれる)
  • ELMBはROG独自技術であり、同等の機能を持つ他社ノートPCは現時点では存在しない
  • 競合製品としてはAlienware m18 R2やMSI Titan GT77 HXが挙げられるが、残像低減アプローチは異なる
  • 国内での購入はASUS Store JAPANおよび大手家電量販店が主な窓口になる見込み
  • RTX 5090搭載ノートPCとしての並行輸入品には注意が必要(保証・技術適合)

筆者の見解

ELMBというアプローチは技術的に興味深い。「OLEDかMini LEDか」というパネル素材の比較軸ではなく、「残像をどう消すか」という課題解決に独自技術で取り組んでいる点は評価できる。Di Benedetto氏のインプレッションを見る限り、その効果は相当なものらしい。

ただし、購買対象として考えるには冷静な判断が必要だ。ELMBの恩恵が最大化されるのは、CS2やVALORANTのような競技シューターを高フレームレートで楽しむユーザーである。シングルプレイヤーRPGや映像コンテンツがメインなら、HDRモードでの高輝度Mini LEDという従来の評価軸の方が重要になるケースも多い。

最上位構成での価格はかなり高額になることが予想される。Computex後のフルレビューと正式価格発表を待ってから判断するのが賢明だろう。


出典: この記事は This extravagant gaming laptop could ruin other screens for you の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。