いよいよ明日6月2日、台湾・台北でComputex 2026が開幕する。ゲーマーズメディア「The Gadgeteer」のRei Padla記者は、ASUSが同イベントで何を発表するかを整理した事前展望レポートを公開。次世代ゲーミングハンドヘルド「ROG Ally 2」の正式発表をはじめ、ROG創設20周年記念モデルや最上位ゲーミングラップトップ「ROG Strix SCAR 18(2026)」の続報が注目ポイントとして挙げられている。
なぜ今年のASUS Computexが注目なのか
ASUSにとって今年のComputexは単なる新製品発表の場ではない。ROGブランドがちょうど20周年を迎えるタイミングと重なり、台北南港展覧館ホール1のROGブース(#M0504)では「For Those Who Dare」の精神を体現した周年記念ゾーンや限定SKUが展示される予定だ。Rei Padla記者が「単なる年次更新ではなく、周年特化モデルの存在が今年のサプライズになるかもしれない」と指摘しているように、レギュラーラインナップとは別軸の発表が控えている可能性がある。
ROG Strix SCAR 18(2026)——現時点での最上位ゲーミングノート
5月15日にASUSが正式発表済みのROG Strix SCAR 18(2026)は、同社がComputexで「フラッグシップの旗手」として前面に打ち出す予定の1台だ。The GadgeteerのPadla記者がまとめた仕様によると、搭載SoCはIntel Core Ultra 9 290HX Plus(最上位構成)、GPUはNVIDIA GeForce RTX 5090 Laptop GPU、システム総電力は最大320W。ディスプレイは18インチ・4K・240Hz・Mini-LED(ROG Nebula ELMB)で、「この組み合わせを実現したノートPCは世界初」とASUSは主張している。
英国市場では同週に価格が公開され、前世代から値上がりしたとPadla記者は指摘する。米国向けの価格はまだ未発表だが、現行2025モデル(Core Ultra 9 275HX+RTX 5090搭載)がBest Buyで4,499.99ドルで販売されていることが価格水準の参考になる。
Computex会場では米国MSRPと発売日の正式発表、そして「SCARアイデンティティを1台のノートだけに留めない派生モデル」の可能性もPadla記者は注視している。
ROG Ally 2——最大の未回答質問
Padla記者が「最も大きな未回答製品」と位置づけるのが、次世代ゲーミングハンドヘルドのROG Ally 2だ。2025年のFCC申請書類や認証画像のリークを根拠に、Tom’s HardwareやTechPowerUpが報じた内容によると、AMD Ryzen Z2 Extreme APU搭載・最大64GB RAM、そしてXboxボタンを備えたブラックカラーバリアントの存在が示唆されている。ASUSは現時点で正式発表を行っておらず、Computexが事実上の発表の場になると見られている。
メモリ64GBという数値はゲーミングハンドヘルドとしては大幅な進化で、AI処理や高解像度テクスチャのロードに余裕を持たせる設計意図が読み取れる。
「Ubiquitous AI」——全製品ラインへのAI統合
今年のASUSブーステーマは「Ubiquitous AI. Incredible Possibilities.」。The Gadgeteerレポートが解説するように、プレミアムなZenbookやProArtラインに留まらず、VivoBookやROGのゲーミングソフトウェアにいたるまで、あらゆる価格帯にCopilot+ブランドとNPU活用機能を展開する方向性だという。CES 2026でASUSが示した「Workspace・Creator・Everyday AIの3トラック」がComputex版でも踏襲される可能性が高い。
そのほかにも、デュアルスクリーンゲーミングノート「ROG Zephyrus Duo(2026)」(Intel Core Ultra 9 386H+RTX 5090 Laptop GPU搭載、CES 2026発表済み)の米国発売日や、Snapdragon X2 Elite Extremeを搭載した超薄型ノートのラインアップ拡充なども注目ポイントとして挙げられている。
日本市場での注目点
現行のROG Ally X(AMD Ryzen Z1 Extreme搭載)は日本でも正規販売されており、国内市場にもハンドヘルドゲーミングPCの需要が確立している。ROG Ally 2が正式発表された場合、日本発売は数カ月以内と見込まれるが、64GB RAMモデルが国内展開に含まれるかは価格帯次第だろう。
ROG Strix SCAR 18については、最上位構成が国内でも80万〜90万円超の価格帯に達する可能性があり、プロフェッショナルなゲーマーやクリエイター向けのハイエンドセグメントとして位置づけられる。競合としてはRazer Blade 18やMSI Titan GT18 HX(いずれもRTX 5090 Laptop GPU搭載クラス)が挙げられ、ディスプレイのスペック差や冷却性能が選択の分かれ目になるだろう。
筆者の見解
ROG Ally 2の64GB RAM搭載リークは、もしそれが事実なら相当意欲的な仕様だ。現在のゲームタイトルで64GBが必須かというと疑問符が付くが、ハンドヘルドPCをゲームだけでなくAI処理や軽度の開発作業にも使いたいユーザーには訴求ポイントになりうる。実際、手元の端末で動くローカルAIの需要は確実に増えており、メモリ帯域の広いAPUと大容量RAMの組み合わせはその文脈では理にかなっている。
一方、「Ubiquitous AI」というテーマについては、全製品ラインへのAI展開そのものより「実際の体験として何が変わるか」の具体性がComputex会場で示されるかどうかが焦点だ。CopilotブランドをNPUと組み合わせて訴求するASUSのアプローチは既定路線だが、ユーザーが日常的に恩恵を感じられる機能への落とし込みが伴わなければ、スペック表のNPUスコアは飾りになってしまう。ASUSはハードウェアを作る力を持っているのだから、AI機能においてもその力を正面から発揮してほしい。明日の発表でどこまで踏み込んだ実装が示されるか、注目して見ていきたい。
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出典: この記事は ASUS at Computex 2026: ROG Ally 2, SCAR 18, and What to Expect の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。
