The VergeのAntonio G. Di Benedetto記者が5月31日に報じたところによると、Dellが2025年に一度廃止したXPSブランドの最小モデル「XPS 13」を7月に復活させる。MacBook Neoへの真っ向対抗を明言した新モデルは、学生向けプロモーション価格$599(2026年9月まで)、一般向け通常価格$699でスタートする。

なぜこの製品が注目か

DellのCOO Jeff Clarke氏が発表会でMacBook Neoの名前を直接挙げたことが象徴するように、今回のXPS 13は「Windowsプレミアム薄型ノートPCが$700以下で買えるか」という問いへの答えだ。CES 2026でのティーザーから半年、XPS 14・XPS 16に続くブランド再建の第3弾として、最も価格帯を下げたセグメントへの参入となる。

スペックと筐体の詳細

The Vergeの報道によると、スペックは以下の通り。

ディスプレイ

  • 13.4インチ 非光沢タッチスクリーン
  • 解像度:2560×1600
  • リフレッシュレート:30〜120Hz(可変)
  • 輝度:500ニト
  • DCI-P3色域:100%カバー

エントリー構成

  • CPU:Intel Core 5 320(Wildcat Lake / 6コア)
  • RAM:8GB
  • ストレージ:512GB

筐体

  • 厚さ:12.7mm——Dell XPS史上最薄・最軽量
  • 重量:1kg
  • カラー:「sky」(シルバー)/「storm」(グレー)

接続性

  • USB-C×2のみ(3.5mmオーディオジャック非搭載)
  • バックライトキーボード搭載
  • バッテリー:最大17時間(ストリーミング再生時)

Intel Panther Lake搭載の上位構成はThunderbolt 4対応・最大32GBメモリで後日発売予定。

The Vergeのレビューポイント

Di Benedetto記者は発表内容を分析しつつ、「8GBのRAMでWindows 11を動かすのは『部屋の中のゴリラ』(無視できない大問題)だ」と指摘している。MacBook Neoは同価格帯での選択肢だが、学生割引を使えば$100安く入手できるため、Dellは「$599の価値を証明する必要がある」とThe Vergeは評している。

一方で差別化要素として、MacBook Neoより軽量な本体、バックライトキーボードの搭載(MacBook Neoは非搭載)、120Hzリフレッシュレート対応ディスプレイを評価している。また記事では「XPS 13の本来の価格帯を追いかけてきたユーザーに、このコスト重視モデルへの転換が受け入れられるかがカギ」という課題も示唆している。

なお記事末尾では、NvidiaのRTX GPU・タンデムOLED・HDMI・SDカードスロットを備えた上位XPSもComputex 2026で予告されたとしており、こちらはMacBook Pro対抗の位置づけになりそうだと伝えている。

日本市場での注目点

国内での発売時期・価格は現時点で未発表だが、いくつかの点が注目される。

価格帯の現実:円安の影響で、$699モデルは10〜12万円前後になる可能性が高い。MacBook Neoとの実質的な比較は国内価格が出てから判断したい。

8GB RAMの問題:日本のビジネス・エンジニア用途では8GBはかなり厳しい。Panther Lake搭載の32GB上位モデルが来るまで待つか、初期から上位構成を選ぶ判断が必要になる。

ポート構成の制約:USB-C×2のみという構成は、会議室での有線接続や外部ディスプレイ接続にドングルが必要になる。日本のオフィス環境では、ハブ購入は事実上セットで考えるべきだ。

学割プロモーションの対象外:$599のプロモーションはアメリカ市場向けで9月末終了。国内では通常価格スタートになる見込みが高い。

筆者の見解

XPS 13の復活は、Dellがブランド再建を本気で進めているサインとして前向きに受け止めている。XPS 14・XPS 16での反省を活かし、段階的に戻ってきたその姿勢は評価できる。

ただ、8GBのRAMでWindows 11に挑むのは正直なところ苦しい戦略だと思う。Macはシステム統合によるメモリ効率が高く8GBでも実用になる場面が多いが、Windowsはブラウザを数十タブ開いてTeamsを立ち上げれば8GBでは限界が来る——これは日常業務でよく見る光景だ。「価格を合わせるためにスペックを妥協する」のではなく、「Windowsだからこそ実務で使い倒せる」を打ち出せるモデルにしてほしかったところで、そこが惜しい。

Intel Panther Lake搭載の上位モデルで最大32GBを選べるラインナップが後続する点には期待している。日本市場では特に「3年後も快適に使えるか」を重視する購買傾向が強い。上位モデルの日本投入のタイミングが、XPS 13の国内での評価を大きく左右するだろう。

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出典: この記事は Dell is bringing back the XPS 13 as a MacBook Neo competitor — with a temporary discount to $599 の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。