Appleが開発を進めるスマートグラスについて、Bloombergのマーク・ガーマン記者が2026年5月31日に最新状況を報じた。当初は2027年前半の出荷を予定していたが、開発遅延が発生し「2027年後半」にずれ込む見通しとなった。

なぜこの製品が注目か

スマートグラス市場は、MetaとRay-Banのコラボレーションモデルが長年にわたって牽引してきた。MetaのRay-Banスマートグラスは実用的なカメラ・スピーカー搭載モデルとして市場での存在感を確立しており、Googleも独自の参入を進めている。そうした状況の中でAppleが「カメラ内蔵スマートグラス」としてエントリーする事実は、ウェアラブル市場の次のステージを占う意味で重要な節目となる。

海外レビューのポイント:ガーマン報道が明かした仕様

Bloombergのガーマン記者の報道によると、Appleスマートグラスの主な仕様は以下のとおり。

搭載機能

  • 縦向き楕円形カメラ(写真・動画撮影)
  • スピーカーとマイク(音楽再生・通話・Siri通知)
  • ターンバイターンの徒歩ナビゲーション

テスト中の4フレームデザイン

  • Ray-BanのWayfarer風の大型長方形フレーム
  • Tim Cook CEOが着用するタイプに近い、スリムな長方形フレーム
  • 大型の楕円/丸形フレーム
  • 小型の楕円/丸形フレーム

カラー展開はブラック・オーシャンブルー・ライトブラウンなどが検討されている。フレームはAppleが自社設計したプラスチック製を採用し、MetaのようにRay-Banブランドとのコラボには頼らない方針だ。

ARディスプレイは初代では非搭載

ガーマン記者は、初代モデルへのインレンズARディスプレイ搭載は見込めないと報じており、AR機能の追加は「さらに数年後」になる可能性が高いとしている。Apple Vision Proのような高度なMR体験ではなく、まず「日常使いできるスマートグラス」として市場参入を図る姿勢が鮮明だ。

Tim Cookの最優先事項

ガーマン記者によれば、Tim Cook CEOは同製品を「最優先事項」と位置づけているという。9月1日にJohn TernusへCEOを引き継ぐ前に、開発を確実に前進させたい意向があるとしている。

日本市場での注目点

価格帯の見通し

米国での想定価格は200〜500ドル。1ドル150円換算で約3万〜7.5万円となる見通しだ。現行のMetaのRay-Banスマートグラスが日本でも4万円前後で流通していることを踏まえると、競合と重なる価格帯への参入となる。

競合製品との比較

現時点で入手可能な競合として、Meta Ray-Ban Smart Glassesがある。MetaはRay-Banという世界的なメガネブランドの外観を活かした展開で認知度を確立してきた。Appleが自社フレームで対抗する場合、デザインの洗練度とAppleエコシステムとの統合性が差別化の鍵となる。

日本発売時期

現時点では日本向けの具体的な発売予定は発表されていない。Appleの製品展開パターンでは、米国発売から数カ月後に日本でのリリースが行われる場合が多く、2028年の国内展開開始が現実的なシナリオとなりそうだ。

筆者の見解

AppleがARなしの「カメラ・音声グラス」でエントリーするという選択は、冷静に考えると納得感がある。Vision Proは技術的に先進的でも、日常的に街中で装着できるプロダクトではない。まず「普通のメガネに見えるスマートグラス」で市場を開拓し、その後にAR機能を上積みしていく段階的戦略は、Appleが得意とするアプローチだ。

一方で、2027年後半という時間軸は、MetaがRay-Banで数年間市場を育ててきた後の参入になる。初代モデルのスペックはMetaの現行世代と大きく変わらない可能性があり、後発ならではの明確な優位性をどう打ち出すかが問われる。

AppleブランドとiPhoneエコシステムとの統合は確かに強力なアドバンテージだ。ただ、それだけで「出遅れ感」を払拭できるかどうか。完成度の高いプロダクトを届けてくれることへの期待は変わらないが、発売時点での市場環境がどうなっているかも含め、続報を注目して追っていきたい。

関連製品リンク

Ray-Ban | Meta Smart Glasses Wayfarer, Matte Black/Clear to Graphite Green Transition, L

Ray-Ban | Meta Smart Glasses Wayfarer, Matte Black/Clear to Graphite Green Transition, L

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出典: この記事は Apple Glasses Reportedly Launching in ‘Late 2027’ With These Features の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。