台湾・台北で開催される世界最大級のPC・ガジェット展示会「Computex 2026」がいよいよ目前に迫ってきた。米テックメディア「Tom’s Guide」は現地取材チームを派遣し、AIやラップトップ、コンピューティングの未来を左右する大型発表を網羅的に追うと宣言している。同メディアが予測する注目ポイントを整理する。
なぜComputex 2026が注目か
Computexは毎年5〜6月に台北で開催され、Intel・AMD・Nvidia・ASUS・MSIなど主要プレイヤーが新製品・新チップを一斉公開する場だ。2026年はとりわけ「ハンドヘルドゲーミング」と「AI PC」の両面で転換点となりそうな発表が複数重なるタイミングとなっており、Tom’s Guideのような欧米主要メディアが揃って現地入りしている。
海外レビューのポイント:Tom’s Guideが挙げる注目発表
Nvidia N1X
Tom’s Guideのライター Jason England氏は「Nvidia N1X」の登場を最大の期待として挙げている。N1XはNvidiaがArm系アーキテクチャ向けに開発中とされるチップで、実現すれば既存のGeForce路線とは異なる新市場を切り開く可能性がある。詳細スペックはまだ公開されていないが、Computex会場での正式発表が有力視されている。
Intel Arc G3 / Arc G3 Extremeハンドヘルドチップ
ハードウェア情報サイト「VideoCardz」の報告をTom’s Guideも取り上げており、IntelがComputex 2026でArc G3およびArc G3 Extremeのハンドヘルドゲーミング向けチップを正式発表するとみられている。Steam DeckやROG Allyが市場を切り開いたハンドヘルドゲーミングPCセグメントに、IntelがGPU統合チップで本格参入する構図だ。AMD Ryzen Zシリーズがほぼ独占してきたこのカテゴリに競争原理が働くことになる。
新型Asus ROG AllyとWindowsの「MacBook Neo対抗」
England氏はさらに「新型Asus ROG Ally」と「Windows陣営のMacBook Neo対抗策」も期待リストに加えている。Appleの高性能・高効率路線が話題を集める中、Windowsエコシステム側の反撃が問われるタイミングだ。ROG AllyはASUSのハンドヘルドゲーミングPC旗艦モデルであり、新世代チップとの組み合わせによる性能・電力効率の大幅改善が期待される。
「RAMageddon」への業界対応
Tom’s Guideの記事では「RAMageddon(ラムアゲドン)」というキーワードも登場している。DDR5メモリの供給逼迫・価格高騰を指す業界用語であり、各メーカーがどう対処するかもComputex 2026の隠れた注目テーマとなっている。
日本市場での注目点
Computexで発表された製品は概ね数ヶ月以内に日本市場へ投入される傾向がある。ハンドヘルドゲーミングPCはSteam Deck OLEDやROG Allyシリーズを通じて国内でも着実にユーザーを増やしており、Intel Arc G3搭載機が登場すれば選択肢がさらに広がる。現状AMD Ryzen Z1搭載機が10万円前後のゾーンを占めているが、競合チップの投入がこの価格帯にどう影響するかは購入判断に直結する。日本での正式発売時期・価格はComputex後の各メーカー発表を待つ必要がある。
筆者の見解
Computex 2026のキーワードを整理すると、「ハンドヘルドへの本格参入」と「AI PC競争の加速」という2つの軸が浮かび上がる。ハンドヘルドゲーミングPCはここ数年でニッチから本流へと移行しており、IntelがArc G3でこのセグメントを狙うのは理にかなった動きだ。AMDが独走してきた市場に競合が入ることで、価格競争と性能向上の両方に期待が持てる。
AI PC文脈では、個別スペックの数字競争に終始するのではなく、ソフトウェアと合わせた「実用的なAI体験」をWindowsエコシステムとしてどう打ち出すかが問われている。AIをOS・アプリケーション・チップレベルで統合し、ユーザーが意識せずに恩恵を受けられる設計こそが本命の競争軸になるはずだ。Computex 2026の発表内容がその方向感を占う試金石になる。
関連製品リンク
ASUS Gaming PC ROG Xbox Ally X RC73XA
VALVE Steam Deck OLED 1TB SSD + 16GB RAM (International Version)
上記はAmazon.co.jpへのリンクです。記事執筆時点の情報であり、価格・在庫は変動する場合があります。
出典: この記事は Computex 2026 coverage の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。

