PC Watch・宇都宮充氏が2026年5月26日、価格下落が続くAMDの「Radeon RX 9000」シリーズについて、NVIDIA GeForceシリーズとの詳細スペック・ベンチマーク比較記事を公開した。VRAM 16GBを搭載しながら5万円台前半から入手できるという価格優位性が、PCゲーマーを中心に注目を集めている。

なぜこの製品が注目か

Radeon RX 9060 XTの16GBモデルが5万3,000円前後で購入できる一方、競合のGeForce RTX 5060 Ti(16GBモデル)は9万2,000円前後と、実売価格で約1.7倍の差がある。さらにRadeon RX 9070 XTは8万8,000円から、RTX 5070(12GBモデル)は9万9,000円からという価格帯で、VRAMの絶対量でも価格でもRadeonが優位という状況だ。

生成AIの普及でVRAM容量が重視される昨今、「できるだけ多くのVRAMを安く確保したい」というニーズが高まっており、Radeon RX 9000シリーズのコスパが改めて脚光を浴びている。

スペック比較

RX 9060 XT vs RTX 5060 Ti(16GBモデル)

項目 RX 9060 XT RTX 5060 Ti

アーキテクチャ RDNA 4 Blackwell

メモリ帯域幅 320GB/s 448GB/s

消費電力(TBP) 160W 180W

実売価格 5万3,000円〜 9万2,000円〜

RX 9070 XT vs RTX 5070/5070 Ti

項目 RX 9070 XT RTX 5070 RTX 5070 Ti

VRAM 16GB GDDR6 12GB GDDR7 16GB GDDR7

メモリ帯域幅 640GB/s 672GB/s 896GB/s

消費電力(TBP) 304W 250W 300W

実売価格 8万8,000円〜 9万9,000円〜 16万円〜

RX 9070 XTはRTX 5070より安く、VRAM容量では12GBのRTX 5070を上回る16GBを確保している。価格とVRAM量の組み合わせで見ると、ミドルレンジ帯でAMDが明確なアドバンテージを持っている。

PC Watchのベンチマーク評価ポイント

PC Watch・宇都宮氏のレビューによると、各ワークロードで以下の傾向が確認された。

ゲーミング性能:互角 3DMark Wild Lifeでは、RX 9070 XTとRTX 5070、RX 9060 XTとRTX 5060 Tiがそれぞれ拮抗した性能を発揮。価格差を考えると、純粋なゲーミング用途ではRadeonのコスパ優位性は明確だ。タイトルによって優劣は変化するが、サイバーパンク2077やモンスターハンターワイルズでも大きな差は見られないという。

AI性能:GeForceが大きくリード UL ProcyonのAIテキスト生成ベンチマークでは、GeForceシリーズが大幅に上回る結果となった。画像生成(Stable Diffusion)では両者が近い性能を発揮しているものの、テキスト生成においてはNVIDIAのTensorコアの優位性が顕著に現れている。

クリエイティブ性能:GeForceが優位 Blenderや Adobe Camera Raw「AIノイズ除去」でもGeForceシリーズが大幅に上回る結果となった。3DCGレンダリングや動画編集をメインに行うクリエイターにとっては、この差が作業時間に直結する可能性がある。

日本市場での注目点

5月25日時点の実売価格(参考)は以下の通り。

  • RX 9060 XT(16GB): 5万3,000円〜
  • RX 9070 XT(16GB): 8万8,000円〜
  • RTX 5060 Ti(16GB): 9万2,000円〜
  • RTX 5070(12GB): 9万9,000円〜
  • RTX 5070 Ti(16GB): 16万円〜

代表的な製品として、SAPPHIRE PULSE Radeon RX 9070 XT GAMING 16GBおよびPULSE Radeon RX 9060 XT GAMING OC 16GBが国内市場で流通している。価格下落傾向が続いているため、今後さらに入手しやすくなる可能性もある。

筆者の見解

PC Watchのデータが示す通り、Radeon RX 9000シリーズはゲーミング用途に限れば価格競争力は本物だ。RTX 5060 Tiと同等の16GB VRAMを持ちながら約4万円安いRX 9060 XTは、「予算を抑えてゲームを快適に楽しみたい」という明確なニーズに対してはストレートな答えになりうる。

ただし、現在のPC活用シーンでは注意が必要な点もある。ローカルLLMの推論やAI画像生成をGPUで実行するケースが急増しており、そうした用途ではAI専用演算ユニット(NVIDIAのTensorコア)の差が効いてくる。「VRAMは多いが、AI推論の処理速度は遅い」という状況になりうることは頭に入れておきたい。

画像生成AI(Stable Diffusionなど)に特化するなら両者の差は小さく、Radeonの価格優位は活かせる。一方でローカルLLMをメインに動かしたいなら、Tensorコアの有無は無視できない。用途を絞って選べるなら、RX 9060 XTのコスパは十分に魅力的だ。

関連製品リンク

SAPPHIRE PULSE Radeon RX 9070 XT GAMING 16GB Graphics Board 11348-03-20G VD8985

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SAPPHIRE PULSE Radeon RX 9060 XT GAMING OC 16GB Graphics Board 11350-03-20G VD9219

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上記はAmazon.co.jpへのリンクです。記事執筆時点の情報であり、価格・在庫は変動する場合があります。


出典: この記事は 最近安いと話題のRadeon RX 9070 XT/9060 XT。競合のGeForceと比べてみた の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。