テクノロジーメディア「9to5Google」が2026年1月に報じたところによると、Samsungは「次世代」ARスマートグラスと新型ワイドフォルダブルスマートフォンを2026年後半にリリースする計画を正式に予告した。AR眼鏡はスピーカー・マイク・カメラを搭載しMeta×Ray-Banへの対抗モデルとなる見通しで、ワイドフォルダブルはAppleのフォルダブル参入前にカテゴリ定義を先取りする戦略的な一手として注目されている。
なぜこの製品が注目か
SamsungはGalaxy Z FoldおよびZ Flipで縦折り・横折りフォルダブルの両カテゴリを牽引してきたが、「ワイドフォルダブル」は従来よりも展開時の横幅を広げた新フォームファクターと見られる。展開時のアスペクト比を正方形や横長に寄せることで、タブレット的な利用シーンに特化した端末になることが予想される。
AR眼鏡については、2024〜2025年にかけてRay-Ban Metaが「カメラ・スピーカー付きスマートグラス」市場を一人勝ち状態で牽引してきた流れへの本格参入表明だ。ディスプレイを持たない「スマートグラス」カテゴリに属しながら、Galaxy AIとの統合で差別化を図る構図となる。
海外レビューのポイント
9to5Googleの報道時点では詳細仕様は非公開のため、ハードウェアレビューは存在しない。同記事が注目ポイントとして挙げているのは以下の点だ。
- AR眼鏡の主要機能: スピーカー・マイク・カメラを標準搭載。Galaxy AIとの音声連携が期待される
- Ray-Ban Metaとの差別化軸: MetaはInstagramエコシステムとファッション性が強みだが、SamsungはGalaxy端末との密な統合で勝負する見通し
- 発売時期: 両製品とも2026年後半。Galaxy Unpackedでの正式発表が予想される
日本市場での注目点
Galaxy Z Fold/Flipシリーズはドコモ・au・ソフトバンク各キャリアで取り扱い実績があり、ワイドフォルダブルの国内展開も期待できる。ただし近年のフォルダブル端末は20万円超の価格帯が定着しており、ワイドフォルダブルも同水準になることが予想される。
AR眼鏡については、Ray-Ban Metaが日本では並行輸入のみという状況が続いているだけに、Samsungが技適取得の上で正式展開すれば日本市場での訴求力は高い。ただし電波法・技適対応の問題から、国内発売時期と価格は不透明な部分が残る。
競合面では、Apple Foldableの登場が現実味を帯びる2026年において、Samsungが「ワイド」というカテゴリを先に定義できるかが中長期の競合構図を左右する。
筆者の見解
SamsungがARスマートグラスとワイドフォルダブルという2つの新カテゴリを同時に仕掛けてくるのは、2026年のウェアラブル・スマートフォン市場での布石として理にかなっている。
AR眼鏡については、Galaxy AIとどこまで深く統合できるかが体験の分水嶺だ。「スマートグラスをかけながらAIエージェントに指示を出し、手元のスマホを使わずにタスクをこなす」という使い方が実現できれば、Ray-Ban Metaにはない価値を打ち出せる。単なる「Metaの追いかけ」で終わらないことを期待したい。
ワイドフォルダブルについては、Appleのフォルダブル参入前に「縦折り・横折り・ワイド」の三角形でカテゴリを埋めるSamsungの手堅い戦略は評価できる。ただし新フォームファクターが実際にユーザーの行動を変えるかどうかは、2026年後半の正式発表と実機評価を経て判断したい。Galaxy AIとの統合の深さと価格設定が、この製品の成否を決める。
出典: この記事は Samsung teases ’next-generation’ AR glasses and wide-fold smartphone coming in 2026 の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。