PC Watch(2026年5月15日付)が台湾ASUSの記念マザーボード「ROG Crosshair 2006」の発表を報じた。2006年にROGブランド第1弾として誕生した「ROG Crosshair」を、現世代のSocket AM5プラットフォームで蘇らせた本製品は、ハイエンドゲーマーやオーバークロッカーから早くも注目を集めている。

なぜ今、この復刻が注目されるのか

ROGブランドは2006年、ASUSがゲーマー・オーバークロッカー向け特化ラインとして立ち上げた。その記念すべき第1弾が「ROG Crosshair」——Socket AM2/nForce 590 SLI搭載のマザーボードで、日本では2006年7月下旬に実売3万8,000円前後で販売された。自作PC黄金時代を支えた象徴的な製品だ。

それから20年で、ハードウェアのスペックは桁違いに進化し、ゲーミングPCのエコシステムも様変わりした。その節目にASUSが「ただの記念グッズ」ではなく、現役最高水準の性能を持つマザーボードとして復刻を図ったことが、この製品に特別な意味を与えている。

PC Watchが伝えるスペックとデザインの継承

PC Watchの報道によると、ROG Crosshair 2006は2026年発売の「ROG Crosshair X870E Dark Hero」をベースに開発されており、AMD X870Eチップセットを採用。Ryzen 7 9800X3Dのような高性能CPUとの組み合わせを前提にした設計だ。

電源回路の充実度

  • パワーステージ: 20(110A)+2(110A)+2の大規模構成
  • ProCool II電源コネクタ採用
  • MicroFine合金チョーク
  • 10Kブラックメタリックコンデンサ

初代からの意匠継承

黒のPCBに白青のメモリスロット・コネクタ類、銅色のヒートシンクという初代の配色を忠実に再現。ヒートシンク本体はアルミ製(軽量化目的)だが銅色で塗装し、VRM部には初代と同じL字型銅製ヒートパイプを配置。現代のニーズに合わせてフィンの厚みを増し、冷却性能の向上と組み立て中のケガ防止を両立させている。

LiveDash OLEDパネル

M.2スロットのヒートシンク上に2型のLiveDash OLEDパネルを搭載。独自アニメーション表示のほか、CPU周波数・デバイス温度などのリアルタイムモニタリングも可能だ。

日本市場での注目点

報道時点では国内価格・発売時期は未発表。ベースとなる「ROG Crosshair X870E Dark Hero」の国内実売が7万円台後半〜8万円台前後であることを踏まえると、記念モデルのROG Crosshair 2006はそれを上回る価格帯となる可能性が高い。

競合製品としてはGigabyteの「X870E AORUS Master」やMSIの「MEG X870E ACE」があるが、本製品は純粋なスペック比較とは異なる「ROGの原点」というブランドストーリーとコレクター的価値を持つ点が差別化要素だ。正式な日本発売情報を待ちつつ、AMD Ryzen 9000シリーズとの組み合わせを検討しているユーザーは要注目の製品となる。

筆者の見解

20周年という節目に、ASUSが性能面での妥協なく20年前のデザインエッセンスを丁寧に継承した点は素直に評価したい。「懐古」と「現役最高性能」を両立させようとする姿勢は、単なるリバイバルマーケティングを超えている。

ただ、こうしたプレミアム記念モデルの本当の価値は、購入後5〜7年にわたって使い続けられるかどうかで決まる。ハイエンドマザーボードは一種の長期投資でもある。AMD X870Eプラットフォームが現時点でのAMDのトップエンドであることを考えれば、長期利用の土台としては十分に検討に値する選択肢だ。

20年前に初代「ROG Crosshair」を手にした自作PCユーザーが、今また「ROG Crosshair 2006」に手を伸ばす——そのようなブランド体験の連続性を提供できるなら、この製品の存在意義は十分にある。詳細と国内価格の発表を引き続き注視したい。

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出典: この記事は ASUS ROG 20周年。原点を彷彿とさせる新世代マザー「ROG Crosshair 2006」 の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。