米Tom’s GuideのErin Bashford氏が2026年5月14日に公開したレビューで、JBLの新プレミアムヘッドホン「Tour One M3」が注目を集めている。Bashford氏はこの製品を「ワイヤレスヘッドホン最大の問題を解決した」と評価しており、その核心はBluetoothに加えてUSB-C送信機が同梱されている点にある。

なぜこの製品が注目か

ワイヘッドホンを複数デバイスで使い回す際、Bluetoothの接続切り替えは意外と手間だ。デバイスA側で切断してデバイスBでペアリングし直すという手順が、急いでいるときほどストレスになる。

JBL Tour One M3はこの問題をUSB-C送信機(ドングル)で物理的に解決した。MacBookに挿せばMacで聴け、iPhone 16 Proに差し替えればiPhoneで聴ける。ドングルを物理的に移動するだけで接続先が変わるという、一見アナログな発想がむしろ快適な操作感を生んでいる。USB-Cポートを持つ機器であれば接続可能なため、Bluetooth非対応のデバイスでも活用できる点が特筆に値する。

スペック・主な機能

  • 接続方式: Bluetooth + USB-C送信機(AuraCast対応)
  • 送信機: USB-C接続、3.5mmオーディオジャック搭載
  • 価格: 定価$449(Tom’s Guide掲載時点でAmazonにて$299に値下がり)
  • 競合製品: Sony WH-1000XM6、Apple AirPods Max 2、Bose QC Ultra Gen 2

海外レビューのポイント

Tom’s GuideのErin Bashford氏は、USB-C送信機の汎用性を高く評価している。

レビュアーが挙げる良い点

  • MacBookからiPhoneまで「文字通り数秒」でデバイスを切り替えられる
  • 送信機の3.5mmジャックにより、レコードプレーヤーやアナログ出力機器にも対応
  • 長距離フライトで機内エンターテイメントのUSB-Cポートに接続するといった使い方も可能

Bashford氏が指摘する注意点

  • USB-C送信機経由でも技術的にはBluetoothを使用しているため、ヘッドホンのバッテリーが充電されている必要がある
  • ヘッドホン側のBluetooth機能もオンにしておく必要がある

送信機の拡張性:AuraCastとの連携

Bashford氏が注目するのは、この送信機がTour One M3専用ではない点だ。AuraCast対応のJBL製品——JBL Flip 7、Charge 6、Xtreme 5、Go 5など——と幅広く連携できる。1本の送信機がJBLエコシステム全体のハブとして機能するという設計は、単なるアクセサリーを超えた価値を持つ。

Bashford氏はまた、同じ親会社Harman傘下のAKGが昨年「AKG N9 Hybrid」でUSB-C送信機を採用していた点にも触れており、このアプローチがHarmanグループ全体の方向性として定着しつつあることを示唆している。

日本市場での注目点

2026年5月現在、日本での正式発売情報は未確認だが、JBLは日本市場にも積極的に展開しており、近時期の国内投入が期待される。海外での参考価格は定価$449(現在$299前後)のプレミアムレンジ。

競合のSony WH-1000XM6が日本市場で約5万円台、Apple AirPods Max(USB-C)が約98,800円という価格帯を考えると、Tour One M3がこのレンジに入ってきた場合、USB-C送信機という明確な差別化要素が強い訴求ポイントになる。

複数PCとスマートフォンを使い分けるビジネスユーザーや、在宅勤務でデバイスを頻繁に切り替える環境にいるユーザーにとって、特に実用的な機能といえるだろう。

筆者の見解

USB-Cドングルという発想自体は珍しくない——ゲーミングヘッドセットの世界では低遅延を目的に以前から使われている。JBLが評価されるのは、それをプレミアムなワイヤレスヘッドホンに自然な形で組み込み、かつAuraCastとの連携で既存のJBLエコシステム全体を活用できるよう設計した点だ。

SonyやApple、Boseがあえてこのアプローチを採用しなかった理由も理解はできる。洗練されたワイヤレス体験を売りにするブランドにとって、ドングルは「余計な手間」のイメージにつながりかねない。しかしBashford氏のレビューが示すように、実使用での利便性は圧倒的だ。「物理的に差し替えるだけ」というUXは、Bluetoothのペアリング管理より直感的で確実という現実を突きつけている。

複数のデバイス環境を持つ日本のビジネスパーソンや、自宅でPC・スマホ・テレビを使い分けるユーザーには、競合製品との比較対象として必ずチェックしてほしい一台だ。

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出典: この記事は JBL has fixed the biggest problem with wireless headphones — the Tour One M3’s USB-C transmitter has changed the game の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。