LG Electronics USAが2026年4月22日、同社初のフラグシップRGB TV「LG Micro RGB evo」(型番:MRGB95)の米国価格と発売日を公式プレスリリースで発表した。75・86・100インチの3サイズ展開で、75インチが$4,999.99からスタート。LG.comでの先行予約が同日より開始している。本製品はCES 2026でお披露目済みで、100インチモデルがCES 2026イノベーションアワードを受賞している。

なぜ「Micro RGB evo」が注目されるのか

テレビのバックライト技術は長らく、白色LEDを用いた液晶とOLEDが二大勢力を形成してきた。LGが今回投入するMicro RGB evoは、R・G・Bそれぞれの色を発するLEDを独立制御することで、従来の白色LED液晶では実現が難しかった高精度な色表現を目指す新カテゴリだ。

特に注目すべきは、国際認証機関Intertekによる「Triple 100% Color Coverage」認証の取得だ。BT.2020(放送用広色域規格)、DCI-P3(映画業界標準)、Adobe RGB(印刷・写真業界標準)の3つの色域でそれぞれ100%のカバレッジを達成したことが第三者機関によって証明されている。従来の液晶テレビがDCI-P3で90〜99%程度を謳うことが多い中、三冠100%は業界初の快挙とされている。

主要スペック

項目 仕様

展開サイズ 75・86・100インチ

米国価格 $4,999.99〜(75インチ)

プロセッサ Alpha 11 AI Processor Gen3

ピクセル数 8.3メガピクセル(RGB独立制御)

ローカルディミング 1,000超のゾーン(Micro Dimming Ultra)

OS webOS(Voice ID・AI Picture/Sound Wizard搭載)

LG公式発表でのアピールポイント

本製品の情報はLG Electronics USAの公式プレスリリース(PR Newswire配信)に基づいており、現時点では独立メディアによる詳細レビューは公開されていない点をあらかじめ断っておく。

色再現性能: LGの発表によると、Micro RGB evoは「13年間のOLED技術開発で蓄積した専門知識」をMicro RGB Engineに反映しており、Alpha 11 AI Processor Gen3がRGB各LEDを精密制御するという。前述の三冠100%認証がその象徴的な指標となっている。

コントラスト表現: 1,000超のディミングゾーンを「Micro Dimming Ultra」が制御し、暗部のディテール再現と明部の輝度保持を両立するとしている。ただし、OLEDの完全黒(ピクセル単位消灯)と比較した際の実際のコントラスト差については、独立レビューでの検証を待ちたい。

スマート機能: webOSのVoice IDにより家族それぞれの好みに応じたカスタマイズが可能で、AIチャットボット・AI検索によるコンテンツ発見支援も搭載。

日本市場での注目点

現時点では日本向けの発売日・価格は公表されていない。米国での75インチ最低価格が$4,999.99(現レート換算で約73万円)であることを踏まえると、日本市場では80〜100万円超の価格帯が予想される。

競合には、LG自社のOLED evo(C4/G4シリーズ)のほか、SamsungのNeo QLED、PanasonicやSonyの有機ELフラグシップが並ぶ。Micro RGB evoは「OLEDよりも高輝度」を武器にするポジションと見られ、明るい部屋での視聴を重視するユーザーや、写真・映像制作を行うクリエイター層に特に訴求力を持ちそうだ。

特に**Adobe RGB 100%**という訴求ポイントはクリエイター向けとして珍しい切り口で、広色域の業務用モニターの代替として検討されるケースも出てくるかもしれない。

筆者の見解

Micro RGB evoで最も評価したいのは、スペック数値の自己申告に頼らず、国際認証機関Intertekの「三冠100%認証」という第三者のお墨付きを前面に打ち出してきた点だ。数値競争が過熱するプレミアムTV市場において、比較可能な基準で勝負するのは誠実なアプローチといえる。

一方で、本記事の段階では独立メディアによる実機レビューが存在しない。特に気になるのは、OLEDとのコントラスト比・応答速度・長期使用での輝度劣化といった項目だ。「明るさと色域の広さ」か「完全黒とコントラスト」か——これは用途によって答えが分かれる選択であり、実機検証を経た評価を待ちたい。

LGがOLED evoとMicro RGB evoの2ラインをフラグシップとして並立させた戦略は、「どちらが上か」ではなく「用途に合った最善を選ぶ」という提案として面白い。日本のプレミアムTV市場でも、このポジショニングが消費者の選択肢を実質的に広げるかどうか、今後の展開に注目したい。

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出典: この記事は LG ANNOUNCES PRICING AND AVAILABILITY FOR LG MICRO RGB EVO, LG’S FIRST FLAGSHIP RGB TV の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。