2022年に一度凍結されたMetaのスマートウォッチプロジェクトが、コードネーム「Malibu 2」として2026年に復活する見込みだ。Value Your Networkが2月に報じたところによると、単なる製品カムバックではなく、MetaのRay-Banスマートグラスと連携する「AIウェアラブルエコシステム」の一翼を担う戦略的製品として再設計されているという。
なぜ今、スマートウォッチなのか
2022年の凍結はReality Labs部門への予算集中と技術的制約が主因だった。Value Your Networkの分析によると、今回の再始動は単なる路線変更ではなく、生成AIが日常に浸透したことで「ハードウェアとAIの接点」を作るタイミングが整ったとMetaが判断したものだという。
Metaが描く構図は「二面戦略」だ。眼(Ray-Banグラス)で世界を捉え、手首(Malibu 2)でそれをコントロールする。グラスがすでに写真撮影・音声コマンド・シーン認識をこなしている中、スマートウォッチはその「ディスクリートなリモコン」として機能する設計だ。
機能・設計の方向性
Value Your Networkが伝える主な特徴は以下の通り:
- 健康・フィットネス追跡: 心拍数、活動量、回復状態のモニタリング
- Meta AIアシスタントの統合: 通知の優先整理、メッセージ要約、返信提案などの「マイクロアクション」を手首で完結
- Ray-Ban Metaとの連携: 眼と手首による二画面エコシステムの一部として設計
- スマートフォン依存の削減: 「スクリーン疲れ」を軽減し、判断の一部を即応インターフェースに移す
同メディアは、EMG(筋電)ニューラルブレスレットが「実験的」と受け取られがちな中、スマートウォッチ形態は既存の習慣に溶け込みやすく社会的受容性が高い点を評価している。
海外レビューのポイント
現時点でMalibu 2は正式発表前であり、Value Your Networkの報道はリーク・分析ベースの内容だ。同メディアが指摘するポイントをまとめると:
評価される点:
- Ray-BanグラスとのAI連携という「エコシステムの一貫性」は競合にない独自性
- ウェルネストラッキングを単なるデータ収集に留めず、AIが睡眠・活動・コンテキストを統合解釈する方向性
- SNS・コンテンツ制作ワークフローへの組み込み(ライブ配信トリガー、エンゲージメント確認など)
懸念点:
- Meta AIの実力がどこまで実用的かは未知数
- 初代プロジェクトが2022年に凍結された経緯があり、「また止まるのでは」という市場の懐疑
- Apple Watch・Galaxy Watchという強固な競合に対するハードウェア差別化の難しさ
日本市場での注目点
2026年5月時点で、Malibu 2の日本展開に関する公式情報は出ていない。ただし以下の点は注目に値する:
- Ray-Ban Metaグラスは日本でも徐々に認知が広がっており、連携デバイスとしての需要が生まれる土台がある
- 価格帯は未発表だが、Apple Watchに競合するミドル〜プレミアムレンジになる可能性が高い
- 日本ではSNS連携よりも健康管理・通知整理の需要が強く、そちらの訴求が刺さりやすいと考えられる
- Metaのハードウェアは日本市場での展開が遅い傾向があり、北米から半年〜1年遅れる可能性がある
筆者の見解
Malibu 2が本当に面白いとすれば、それはスマートウォッチ単体の性能ではなく、「眼と手首をつなぐAIループ」の設計思想にある。
率直に言えば、MetaのAIサービスは現状でAppleやGoogleほどの信頼を勝ち取っていない。しかし、Ray-BanグラスとMalibu 2を組み合わせた「二面エコシステム」は、単体プロダクトの評価軸では捉えられないアプローチだ。手首が「判断の最終ポイント」になる設計——通知を処理し、コンテンツを投稿し、AIの提案を承認する——は、AIウェアラブルの一つの正解に近い方向性を示している。
問題はAIアシスタントの中身だ。エコシステムの設計がいくら整っていても、AIが「使えない」と感じた瞬間にユーザーはスマートフォンに手を伸ばす。「グラスで見て、手首で決める」という体験が実際にシームレスに機能するかどうか、正式発表と実機評価を待って判断したい。もし本当に機能するなら、これはウェアラブルの次の形を示す製品になりうる。
関連製品リンク
Ray-Ban | Meta Smart Glasses Wayfarer, Matte Black/Clear to Graphite Green Transition, L
Galaxy Watch7, 1.7 inches (44 mm), Silver, Smart Watch, Device, Samsung, Genuine Domestic Product
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出典: この記事は Meta ‘Malibu 2’ smartwatch relaunches as AI wrist interface for Ray-Ban glasses の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。

