Frameworkが2026年4月21日に開催した「Next Gen」イベントで、同社初となる本格的な筐体刷新を施したFramework Laptop 13 Proを発表した。Tom’s HardwareのAndrew E. Freedman記者が詳細を報じている。2021年の初代Framework Laptop 13の登場以来、初めての大規模な設計変更であり、完全自社設計ディスプレイの採用やバッテリー容量の大幅増加など、複数の「Framework初」が盛り込まれた意欲的なモデルだ。

なぜこの製品が注目か

Framework Laptop 13 Proが注目される理由は、単なるスペックアップではなく、モジュラー設計という理念を維持しながら、本格的な品質競争の土俵に踏み込んだ点にある。

創業以来Frameworkが掲げてきた「ユーザーが自分で修理・アップグレードできる」という哲学はそのままに、筐体剛性・ディスプレイ品質・バッテリー性能といった「普通のプレミアムラップトップ」として比較される領域に正面から挑戦している。「LinuxユーザーのためのMacBook Pro」という表現は挑発的だが、スペックを見ると根拠のある主張と言える。

主要スペック

項目 詳細

CPU Intel Core Ultra Series 3(Ultra 5 / X7 / X9)

GPU Intel B390(統合グラフィックス)

メモリ LPCAMM2、最大64GB(7,467 MT/s)

ディスプレイ 13.5型、3:2、2880×1920、30〜120Hz、タッチ対応

バッテリー 74 WHr(前世代比22%増)

重量 約1.4 kg

発売予定 2026年6月

価格(米国) DIY版 $1,199〜 / 完成品 $1,499〜

海外レビューのポイント

Tom’s HardwareのAndrew E. Freedman記者の報道によると、今回の発表で特に評価されているポイントは以下の通りだ。

注目ポイント

  • 自社カスタムディスプレイの初採用: Framework史上初となる完全自社設計ディスプレイで、タッチ対応かつ3:2の縦長アスペクト比。縦方向の情報量が多く、コーディング・ドキュメント作業の双方に適している
  • 74 WHr大容量バッテリー: 前世代比22%増で、Core Ultra Series 3の高効率と組み合わせた稼働時間の改善が期待される。100W GaN充電器が同梱され、大容量バッテリーのファスト充電に対応
  • LPCAMM2メモリ採用: 最大64GB・7,467 MT/s対応の次世代メモリ規格を採用。Framework CEOのNirav Patel氏はTom’s Hardwareに対し「一般の店舗では現在入手困難なため、自社ストアで在庫を豊富に確保する」と言明している
  • PCIe 5.0 / Wi-Fi 7対応: Framework製品として初のPCIe 5.0とWi-Fi 7をサポート
  • ハプティックタッチパッド: 物理クリック式から刷新

気になる点

Andrew記者は、拡張カードラッチの改善について「個人的にも必要と感じていた」と述べており、従来設計に課題があったことを認めている。実際の使用感や電池持ちの実測値は、発売後の実機レビューを待つ必要がある。

日本市場での注目点

Framework製品は日本への直接配送に対応しており、Framework公式サイトから購入可能だ。ただし、日本語キーボードレイアウトの選択肢や日本語サポートの充実度については、購入前に最新情報を確認してほしい。

価格換算の目安として、DIY版の$1,199は現在のレートで約18万〜19万円台となる見込みだ。同価格帯の競合としてDell XPS 13やLenovo ThinkPad X1 Carbonが挙げられるが、これらが事実上アップグレードを想定しない一体型構造である点と比較すると、Framework 13 Proのモジュラー性は長期コストパフォーマンスで優位になり得る。

発売予定は2026年6月。Linuxを主軸とする開発者や、長期利用を前提にPCを選ぶエンジニアには注目の一台だ。

筆者の見解

Framework Laptop 13 Proは、「修理できるPC」という理念を掲げながら、品質面での妥協を正面から克服しようとしている点が評価できる。

特に興味深いのはLPCAMM2メモリへの対応だ。一般市場でまだ入手困難なモジュールを自社ストアで安定供給するとCEOが言明している点は、単なるスペック表の数字ではなく、ハードウェアプラットフォームとしての継続的な責任感の表れだと見ている。ユーザーがアップグレードしたくてもパーツが手に入らない状況は「モジュラー設計」の本末転倒であり、このコミットメントは重要なシグナルだ。

一方で「LinuxユーザーのためのMacBook Pro」という表現には慎重に向き合いたい。MacBook Proが圧倒的な支持を得ているのはハードウェア・ソフトウェア・エコシステムの三位一体によるものだ。Framework 13 Proがハードウェア品質でそこに近づけるとしても、Linux環境の体験品質はディストリビューション選択・周辺機器の相性・ユーザー自身のスキルに依然として大きく左右される。「Linuxを使いこなせる人にとっての最良のハードウェア選択肢」という意味での評価は正当だろう。

2026年6月の発売後に登場するであろう実機レビューに注目したい。ハードウェアの完成度が数字通りであれば、「修理できるプレミアムラップトップ」という唯一無二のポジションを確立できるはずだ。

関連製品リンク

<img src=“https://m.media-amazon.com/images/I/71nyfCYVgqL._AC_SL1500_.jpg" alt=“Dell XPS 13 9315 13.4” Intel 12th Gen Core i5-1230U 8GB SSD 256GB Windows11 Laptop Weight 1.1kg Sky MX95A3A-DNLBL” width=“160”>

Dell XPS 13 9315 13.4" Intel 12th Gen Core i5-1230U 8GB SSD 256GB Windows11 Laptop Weight 1.1kg Sky MX95A3A-DNLBL

上記はAmazon.co.jpへのリンクです。記事執筆時点の情報であり、価格・在庫は変動する場合があります。


出典: この記事は Framework’s overhauled Laptop 13 Pro brings a redesigned chassis — Intel Core Ultra Series 3 system aims to be a ‘MacBook Pro for Linux users’ の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。