Valve(バルブ)の新型Steam Controllerの発売が、いよいよ目前に迫っている。ゲーム業界インサイダーのBrad Lynch氏が4月20日にX(旧Twitter)へ投稿した情報によると、SteamDBに「Steam Controller Unboxing」と題した非公開動画がひっそりアップロードされていることが判明。現時点では視聴不可だが、製品の発売準備が整っていることを強く示唆している。Tom’s Guideがこの情報をいち早く報じた。

なぜこのコントローラーが注目か

Steam Controllerは2025年にSteam Machineと同時に発表されたValveの新型ゲームコントローラーだ。Steam MachineはリビングルームでLinuxベースのPCゲームをコンソールライクに楽しめるデバイスで、専用コントローラーとのセット販売が想定されている。

見逃せないのは、コントローラー単体でも販売される予定という点だ。Steam Machine本体の発売を待たずに先行リリースされる可能性があり、PC周辺機器として幅広い用途が期待される。初代Steam Controller(2015〜2019年)はデュアルトラックパッドを採用した独創的な設計で知られており、新型がどのような進化を遂げているかに注目が集まっている。

発売間近を示す複数の証拠

Tom’s GuideとBrad Lynch氏が報じた根拠は、動画アップロードにとどまらない。

大量輸入の確認: Lynch氏が入手した物流書類によれば、Valveは4月13日前後に「Wireless PC Controller」名義で米国向けの大口ロット輸入を完了している。在庫確保フェーズはほぼ終わっていると見られる。

日本ストアでのアセット出現: Steamハードウェアの日本公式ストアKomodo Stationが今週、同コントローラーの商品画像・アセットを一時掲載し、その後削除したことが確認されている。インターネットアーカイブにはその痕跡が残っており、Komodo StationがValveのグローバル販売スケジュールに追随してきた実績を踏まえると、日本での発売も近いと見てよい。なお、今回はSteam Machine本体とSteam Frameのアセットは掲載されなかったため、コントローラーが単独先行発売になるシナリオの傍証となっている。

Steam Machine遅延の背景

Steam Machine本体については厳しい状況が続く。Tom’s Guideによると、世界的なRAM価格高騰の影響でValveはコスト見直しのために発売を延期している。部品コストへの依存度が高い本体より、コントローラーを先行させることでエコシステムへの関心を繋ぎ止める戦略と読める。

日本市場での注目点

Komodo Stationのアセット掲載・削除という動きは、日本向けの準備がかなり進んでいることを示唆する。価格と正式スペックはまだ未公表だが、初代Steam Controllerが当時49.99ドルだったことを踏まえると、現行市場水準では60〜80ドル(約9,000〜12,000円)前後になる可能性がある。

競合はXbox ワイヤレス コントローラー(実売6,000〜7,000円台)やDualSense(約9,000円前後)になる。Steam Controllerがトラックパッドや高度なキーバインドカスタマイズを新型でも維持するなら、マウス・キーボードとコントローラーの中間を求めるPCゲーマーに刺さる可能性がある。

筆者の見解

Valveは相変わらず「自分たちのペースで動く」企業だが、今回の一連の情報——非公開動画、大量入荷の物流書類、日本ストアのアセット——を偶然の一致と見るのは難しい。近日中の正式アナウンスを期待して待ちたい。

Steam Machine本体はRAM価格という外部要因に足を引っ張られているが、コントローラー先行投入でValveエコシステムへの期待を維持しようとする判断は理にかなっている。PCゲーミング向けワイヤレスコントローラー市場はXboxコントローラーがデファクトスタンダードの座に長く就いてきたが、Valveがこれだけの入荷量を確保して参入するなら無視できない存在になるだろう。正式なスペックと価格が発表された段階で改めて評価を加えたい。


出典: この記事は Steam Controller launch imminent as Valve uploads ‘secret’ unboxing — here’s what you need to know の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。