米テックメディア「Tom’s Guide」のライターDavid Crookesが2026年4月24日に報じたところによると、GoogleのAIアシスタント「Gemini」に、AIを活用した音楽生成機能が標準搭載されている。Googleが開発した音楽生成AIモデル「Lyria」を活用したこの機能では、テキストで指示するだけで30秒のオリジナル楽曲を無料で生成できるという。ショート動画やSNS向けのBGMを著作権の心配なく手軽に用意したいクリエイターにとって、見逃せない選択肢として注目を集めている。

なぜこの機能が注目か

音楽生成AIはSunoやUdioなど専用サービスとして進化を続けてきたが、今回の注目点はGeminiというGoogleの主力AIプラットフォームに「統合」された点だ。専用サービスへの別アカウント登録や画面の切り替えが不要で、チャット感覚と同じUIで音楽が作れる。

さらに重要なのが有料プラン不要という点だ。Tom’s GuideのCrookesも「Geminiのサブスクリプションを必要としない」と明記しており、普段使いのGeminiアカウントがあればすぐに試せる環境が整っている。

Tom’s Guideレビューのポイント

Tom’s GuideのDavid Crookesによる実使用レポートでは、以下の点が評価されている。

良い点

  • 操作が非常にシンプル: プロンプトボックスの「ツール」から「音楽を作成」を選ぶだけ。プリセット楽曲からのリミックスと、テキストによるゼロベース生成の2通りが選べる
  • 歌詞も自動生成: デフォルトで歌詞付きのトラックが出力される。自分で書いた歌詞を入力することも可能
  • SNS・着信音に最適な30秒尺: ショート動画やInstagram Reels、iPhoneのカスタム着信音としてそのまま使えるちょうど良い長さとCrookesは評価している
  • ダウンロード対応: 生成した楽曲はダウンロードまたはコピーが可能
  • やり直しが簡単: 気に入らなければ「やり直し」ボタンで即座に再生成できる

気になる点

  • 生成尺が30秒固定のため、長尺YouTube動画のBGM用途には不向き
  • 商用利用の可否・著作権の帰属については、Googleの公式ポリシーを別途確認する必要がある

使い方(4ステップ)

Tom’s Guideが紹介する手順は以下の通り。

  • ツールを選択: ブラウザで gemini.google.com を開き、プロンプトボックス内の「ツール」→「音楽を作成」を選ぶ
  • ベースを決める: プリセット楽曲一覧から選んでリミックスするか、一覧は無視してゼロからテキスト入力するか選択
  • 楽曲を生成: スタイル・ムード・テンポ・歌詞のイメージなどをテキストで入力し、送信ボタンを押す(入力中にサジェストが表示される)
  • 確認・保存: 生成された楽曲を再生し、問題なければダウンロード。気に入らなければやり直しボタンで再生成

日本市場での注目点

現時点で日本語インターフェイスのGeminiからも利用可能とみられるが、日本語プロンプトと英語プロンプトとで生成精度に差が生じる可能性はある。英語でジャンルや雰囲気を指定したほうが意図通りの楽曲が得られやすいケースもあるだろう。

価格は無料アカウントで利用可能。YouTubeショートやTikTok、Reels向けに著作権フリーのオリジナルBGMを求めているクリエイターには、まず試してみる価値がある。競合のSunoやUdioと比べて生成時間・音質面での定量比較データはまだ少ないため、実際に触れて比べるのが近道だ。

筆者の見解

GoogleのAI戦略を見ていると、画像・音楽・動画といった創造的メディア生成の分野での存在感は本物だ。今回のLyria統合も、そのラインナップの中で自然かつ着実な一歩と言える。

ただし、実務利用を考えるなら商用利用ポリシーの確認は必須だ。著作権の帰属や商用利用の可否が曖昧なまま動画に使ってしまうと、後々トラブルの種になりかねない。「とりあえず個人のSNSで試す」段階から「仕事の制作物に組み込む」段階に移行する前に、Googleの最新規約を必ず読んでほしい。

30秒という制限は現時点での割り切りだが、ショートコンテンツ全盛の今の流れに合わせた設計とも読める。テキスト・画像・音楽の生成を一つのUIで完結できる環境が整うことで、コンテンツ制作のワークフローが確実に変わる。「まず30秒から試せる」という入口の低さは、これまで音楽生成AIに触れたことがない人にとってのファーストステップとして十分機能するはずだ。


出典: この記事は Gemini has a built-in music generator and it’s actually good — here’s how to use it の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。