DJIは2026年4月16日(現地時間)、コンパクトジンバルカメラの新モデル「Osmo Pocket 4」を正式発表した。テック系メディアaxis-intelligence.comがローンチ当日に詳細レビューを公開しており、スペック・価格・ターゲットユーザーまでを網羅した内容が話題を集めている。グローバル販売開始は4月20日頃とされており、米国最大の映像・放送イベント「NAB Show」の週に合わせたタイミングでの投入となった。

主要スペック比較:Pocket 3から何が変わったか

項目 Osmo Pocket 4 Osmo Pocket 3

センサー 1インチCMOS 1インチCMOS

ダイナミックレンジ 14段 13段

最大スローモーション 4K/240fps 4K/120fps

カラープロファイル 10-bit D-Log M 10-bit D-Log M

内蔵ストレージ 107GB(800MB/s) なし

microSDスロット なし あり

ズーム 2倍ロスレス+4倍デジタル 2倍ロスレス

音声 OsmoAudio 4chanel 3ch

スタビライザー ActiveTrack 7.0 ActiveTrack 6.0

重量 約116g 179g

バッテリー 約1,545mAh 1,300mAh

接続 Wi-Fi 6、USB 3.1 Wi-Fi 5、USB 2.0

ジンバルマウント マグネット式 標準

価格(ベース) $499 $499

なぜこのモデルが注目されるのか

センサーサイズはPocket 3と同じ1インチCMOSを継承しているが、今回の最大のトピックはスペックの集積密度にある。4K/240fpsのスローモーション、107GBの高速内蔵ストレージ、そして約116gという軽量化——これらをポケットサイズに収めた点が業界的に異例だ。

とくに4K/240fpsというスペックは、競合のInsta360 Luna(まだ未発売)やGoPro各モデルが「この組み合わせ」を提供できていない中での先行実装であり、センサーサイズとフレームレートを両立した点でポジションが明確だ。

海外レビューのポイント

axis-intelligence.comのライターAlex Rivera氏(200本超のガジェットレビュー実績)は、以下の点を評価ポイントとして挙げている。

良い点

  • 35%の軽量化が実際の使用感に直結する: Pocket 3の179gから116gへの削減は「数字以上の効果がある」とRivera氏。毎日携行するカメラにとって63gの差は、1日の撮影を通じて蓄積する疲労感に影響する
  • 4K/240fpsは「実用的な差分」: クロップなし・フルサイズでの240fps撮影は、トラベルvloggerや映像クリエイターが「シネマティックなスロー素材」を求める際に競合優位になる
  • 内蔵107GBストレージはワークフローを変える: microSDカードの互換性トラブルやカード不良による撮影データ消失リスクを排除。USB 3.1で数分以内にPCへ転送できる点をRivera氏は「スタジオワークフローとの親和性が高い」と評価
  • マグネット式ジンバルヘッド: Creator Combo付属のフィルライトがアダプター不要で直接装着できる設計。ワンピース運用が可能で機材の簡素化に貢献

気になる点

  • microSDスロットの廃止は物議: 複数日程の撮影や大容量の4K/240fps素材を長時間撮影し続けるユースケースでは107GBが制約になりうる。Rivera氏は「多日程撮影者はこの点を慎重に検討すべき」と明言している
  • 14段ダイナミックレンジの実効差は要検証: 13段から14段への改善が実際の映像でどの程度可視なのか、Rivera氏は「実機テストが必要」との立場を崩していない

日本市場での注目点

  • 価格帯: ベースモデル$499(約7.5万円相当)、Creator Comboが$649〜$749(約10〜11万円相当)。DJI公式の日本向け価格は発表時点では未確認だが、Pocket 3の国内販売実績から見て同等価格帯での展開が予想される
  • 国内入手: DJI公式サイトおよびAmazon.co.jpでの取り扱いが見込まれる。グローバル発売は4月20日頃とされており、日本での発売時期は公式アナウンスを要確認
  • 競合: Insta360の新モデルが未発売である現時点では、ポケットジンバル市場でDJI Pocket 4の一人勝ちに近い状況。Sony ZV-1シリーズやRICOH GRシリーズといったコンパクトカメラとは用途が異なり、「ジンバル内蔵で動画主体」というニッチにおけるベストバイ候補となっている
  • 注意点: 米国での販売状況が「異例」とされている点については、FCC認証取得済みであるものの販売チャネルに制限がかかっている模様。日本市場への影響は引き続き確認が必要

筆者の見解

microSDスロットを廃止して内蔵ストレージ一択に振り切る設計判断は、「標準的な再現性のある構成」という観点で賛否が分かれるところだ。ただ、実際のクリエイターワークフローを考えると、DJIの判断には一定の合理性がある。高速カードとの互換性問題、撮影中のカード抜き差しのリスク、そして800MB/sという書き込み速度——これらを組み合わせると「内蔵ストレージ+USB 3.1転送」は、むしろ再現性が高くトラブルが少ない構成として評価できる。

一方で、107GBという容量が長日程・高フレームレート撮影にとって十分かどうかは用途依存だ。4K/240fpsの撮影が増えればストレージ消費も加速する。DJIがクラウドバックアップや外部SSD直結などのソリューションをエコシステムとして整備できるかが、今後の評価軸になるだろう。

重量116gという数字と4K/240fpsの組み合わせは、旅行・イベント・日常スナップなど「機材を最小化しつつ高品質映像を残したい」というユーザー層に対して、現状の市場でもっとも素直な答えを出している製品に見える。Rivera氏の評価が示すように、実機でのダイナミックレンジ差分の確認と、長期的なストレージ運用の検証が購入判断の鍵になりそうだ。

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出典: この記事は DJI Osmo Pocket 4 2026: Everything Confirmed on Launch Day — Specs, Price, and Who Should Buy It の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。