Microsoftは2026年4月22日、ゲームサブスクリプションサービス「Xbox Game Pass」の価格改定を発表し、即日適用した。PC Watchが報じた内容によると、最上位プラン「Xbox Game Pass Ultimate」は月額2,750円から月額1,550円へ、「PC Game Pass」は月額1,550円から月額1,300円へそれぞれ値下げされた。

今回の価格改定の内容

プラン 旧価格 新価格

Xbox Game Pass Ultimate 2,750円/月 1,550円/月

PC Game Pass 1,550円/月 1,300円/月

Microsoftはこの価格改定について「フィードバックに応えたもの」と説明しており、ユーザーの声を受けた判断であることを強調している。Xbox Game Pass Ultimateは、コンソール・PCでのゲームプレイに加え、クラウドゲーミング(Xbox Cloud Gaming)やXbox Liveゴールドの特典も含む統合プランだ。

注目すべきトレードオフ:CoD新作が初日非対応に

値下げと引き換えに、看板コンテンツに関する大きな変更も発表された。2026年以降に発売される「Call of Duty」シリーズの新作タイトルは、発売初日にGame Passへ追加されなくなる。 追加タイミングは発売から約1年後のホリデーシーズンとされており、実質的に「購入またはレンタルしなければ遊べない」状態が続くことになる。

なお、既存のCall of Dutyシリーズは引き続きGame Pass経由でプレイ可能であり、過去作に関しては影響を受けない。

なぜこの変更が注目されるのか

Xbox Game Passは、Microsoft・Activision Blizzard買収(2023年)以降、Call of DutyのDay 1対応を最大の差別化要因として掲げてきた。その旗艦タイトルをサブスクから切り離すことは、サービスの価値構造の転換を意味する。

価格を下げてユーザー数を増やしつつ、最新の人気タイトルは別途購入させるビジネスモデルへのシフトは、NetflixやSpotifyが模索してきた「ティア分離」の発想に近い。ゲームサブスクリプション市場全体のあり方を問い直す動きとして、業界からも注目されている。

日本市場での注目点

今回の価格改定は即日適用されており、日本市場においても2026年4月22日時点でXbox Game Pass Ultimateが月額1,550円で利用可能だ。PlayStation PlusのExtraプラン(月額1,300円相当)やEssentialプランとの比較においても、価格面でより競争力のあるポジションに近づいた。

ただし、日本のゲーム市場においてCall of Dutyの存在感は欧米ほど大きくないため、CoD初日対応の廃止が日本ユーザーに与えるダメージは相対的に小さい可能性がある。むしろ値下げによる加入ハードルの低下がプラスに働く可能性が高く、ライトゲーマー層への訴求が期待できる。

筆者の見解

正直なところ、このトレードオフは「苦渋の決断」に見える。Call of DutyのDay 1対応は、2023年のActivision買収を正当化する象徴的な施策だった。それを価格引き下げの原資として手放すことは、サービスの根幹に関わる判断だ。

とはいえ、月額1,550円という水準は、Game Passを「試してみよう」と思える価格帯に踏み込んでいる。これまで割高感から敬遠していたユーザーを取り込めるなら、長期的な会員数の底上げにつながる可能性はある。

Microsoftにはプラットフォームとしての総合力があり、ゲーム・クラウド・AIを束ねた体験を作れる位置にいる。その実力があるからこそ、コンテンツを切り売りするような方向ではなく、サービス全体の魅力を高める投資で勝負してほしいというのが率直な思いだ。値下げは一歩前進。次は「なぜGame Passに入り続けたいか」を示すコンテンツ戦略に期待したい。


出典: この記事は Xbox Game Pass Ultimateが2,750円から1,550円に値下げ。ただし、CoD新作は初日非対応に の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。