米ラスベガスで開催されたCES 2026において、フランスのヘルステックブランドWithingsが次世代スマート体重計「Body Scan 2」を発表した。Engadgetが同イベントの総括記事の中でこの製品を取り上げており、その概要が明らかになっている。

60以上のバイオマーカーを一台で計測

Body Scan 2の最大の特徴は、60種類以上のバイオマーカーを計測できる点だ。搭載されている主な技術は以下のとおり。

  • インピーダンス心動態検査(ICG): 心拍出量や心臓の機能を電気信号で非侵襲的に評価する技術。病院でも使われる手法をスケールに組み込んだ
  • 6誘導心電図(6-Lead ECG): 通常の家庭用スマートウォッチが搭載する1誘導と比較して、より立体的な心臓の電気活動を記録できる。心房細動などの検出精度が高い
  • バイオインピーダンス分光法(BIS): 体内の水分量・体脂肪・筋肉量を周波数帯ごとに詳細に計測する手法。体組成分析の精度向上に寄与する

Withingsはこれらを組み合わせることで、「浴室を小型ウェルネスセンターに変える」というコンセプトを掲げている。体重計という形状のまま、従来は医療機関でしか計測できなかったデータを日常的に取得できることが最大の訴求点だ。

CES 2026発表の背景

WithingsはCES常連のブランドで、前モデル「Body Scan」もCES 2022で発表されたが、規制審査のため実際の販売開始まで相当の時間を要した経緯がある。Body Scan 2でも同様に、ECGや心動態検査など医療寄りの機能を含むため、各国での薬事承認・医療機器認証が販売スケジュールに影響する可能性がある。

EngadgetのCES 2026特集記事(執筆: Kris Holt)では、今回の発表を「健康管理の民主化」という文脈で紹介しており、CES全体の注目製品の一つとして位置付けられている。

日本市場での注目点

日本では前モデルのBody Scanも国内正規販売が遅れ、Amazonマーケットプレイス経由の個人輸入が主流だった時期が長かった。Body Scan 2についても、6誘導ECGを含む機能は薬機法上の管理医療機器に該当する可能性があり、国内正規販売の時期は未定と見ておくべきだ。

価格帯については現時点で正式発表がないが、前モデルBody Scanの海外価格が約400ドルだったことを踏まえると、Body Scan 2は500〜600ドル前後になると推測される。競合としてはGarminやFitbit(Google傘下)のスマートスケールが存在するが、6誘導ECGと心動態検査を同時搭載する製品は現時点で他にほぼない。

筆者の見解

体重計に6誘導心電図と心動態検査を組み込む、というアプローチは技術的に非常に興味深い。ただ、Withingsがこれまでに歩んできた道を見ると、「発表から実際に使えるようになるまでの時間」が課題として繰り返してきた印象が拭えない。

特に日本市場においては、医療機器としての審査が通常の消費電子製品とは異なるフローをたどるため、海外での発売から日本上陸まで1〜2年のラグが生じることも珍しくない。精度の高いデータを日常的に取得できる環境が整えば、健康管理の在り方そのものが変わりうる——その可能性は確かに大きい。

ただ、数値を取得することと、それを行動変容につなげることは別の話だ。60以上のバイオマーカーというデータの豊かさが、使いやすいUXと組み合わさって初めて真価を発揮する。Body Scan 2が単なるスペック競争に終わらず、ユーザーの健康習慣に根ざした製品になるかどうかが、今後の評価の焦点になるだろう。

関連製品リンク

Withings Body Scan 2 Withings Body Smart WBS13-Black-All-JP Smart Body Scale, Made in France, Black, Wi-Fi/Bluetooth Compatible

Withings Body Smart WBS13-Black-All-JP Smart Body Scale, Made in France, Black, Wi-Fi/Bluetooth Compatible

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出典: この記事は Withings Body Scan 2: Smart Scale Measuring 60+ Biomarkers の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。