AppleのAirTag第2世代について、9to5Macが2026年1月28日に詳細な実機レビューを公開した。第2世代UWBチップの採用により精密検索(Precision Finding)の有効距離が大幅に拡大し、別フロアや大型オフィスでも追跡できるようになったと報告されている。

なぜ今このアップデートが重要か

初代AirTagは2021年の登場以来、Find Myネットワークを使った紛失物追跡の「de facto standard」として定着してきた。しかし精密検索機能は同一フロアかつ比較的近距離での利用を前提とした設計で、「ビルの別の階に置き忘れた」「広いオフィスで見当たらない」というシーンでは実用的とは言いにくかった。

今回のAirTag 2は、U1チップの後継にあたる第2世代UWBチップを搭載することでこの弱点を正面から解消しようとしている。追跡距離の拡大は、個人ユースにとどまらず企業の資産管理用途にも可能性を広げる改善だ。

9to5Macレビューのポイント

精密検索の有効距離が大幅拡大

9to5Macのハンズオンレビューによると、第2世代UWBチップ採用による精密検索距離の拡大は顕著で、別フロアや大型オフィス環境での追跡が実用レベルになったと評価されている。iPhoneのカメラをかざして方向と距離をリアルタイム表示する精密検索機能が、より広い範囲で機能するようになることは、日常的な使い勝手を大きく変えうる進化だ。

スピーカー音量が最大50%増

同レビューでは、内蔵スピーカーの音量が最大50%向上した点も高く評価されている。精密検索で近づいた後に音を鳴らして最終的な場所を特定する、という使い方において音量は決定的に重要なパラメータだ。バッグの内ポケットやクッションの隙間など、音が吸収されやすい環境での発見効率が大きく改善されたと報告されている。

引き続き気になる点

現時点で公開されているレビュー情報では、バッテリー持続時間の変化や防水規格の改善有無についての詳細が確認できていない。初代同様のCR2032電池を使用するかどうかを含め、長期利用コストに関わる情報は引き続き注目したいところだ。

日本市場での注目点

Apple製品として日本Apple Storeおよび家電量販店の正規取扱店での販売が見込まれる。初代AirTagは単体3,800円(税込)、4個パック12,800円(税込)で販売されており、AirTag 2の国内価格は現時点では未公表だ。

競合製品としてはSamsung Galaxy SmartTag 2(Android向け)やTileシリーズがあるが、iPhoneユーザーに限ればFind Myエコシステムとの統合度・参加デバイス数で依然としてAirTagが優位に立つ。日本国内でも都市部においては相当数のAppleデバイスがFind Myネットワークを構成しており、実用的な追跡精度が期待できる。

筆者の見解

AirTag 2は「完成した製品を地道に進化させた」手堅いアップデートといえる。特に精密検索の有効距離拡大は、初代での実使用で感じた限界に正面から向き合った改善だ。別フロアへの対応は、一般家庭の2階建て住宅や企業内でのデバイス管理にも使い道が広がる。

スピーカー音量50%増は数字として地味に見えるが、「近くにあるはずなのに音が小さくて見つからない」というフラストレーションを潰しにきた実用的な改善だ。ユーザーの実際の不満点を潰してくる姿勢は素直に評価したい。

Appleのハードウェア戦略らしく、「派手な新機能より既存機能の磨き込み」を選んだ製品だ。初代を使っていて「もう少し遠くから検索できれば」と感じたことがあるiPhoneユーザーには、素直にアップグレードを検討する価値がある一台だろう。

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出典: この記事は AirTag 2 hands-on review: Apple’s clever item tracker finds even more utility with longer range and louder sound - 9to5Mac の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。