米テックメディア「Tom’s Guide」のライターMichael Desjardinが、LGの2026年OLED TVに搭載される新技術「Hyper Radiant Color」の詳細解説記事を公開した。毎年新しい技術用語が飛び交うTV業界だが、今年のLGはこの新概念を旗艦モデルに採用しており、購入を検討している人は把握しておく価値がある。

Hyper Radiant Colorとは何か

Hyper Radiant Colorは、ハードウェアの進化・ソフトウェア処理・第三者機関による認証を組み合わせた包括的な技術コンセプトだ。Tom’s Guideの解説によると、その核心にあるのはLG Displayが新たに開発した「Primary RGB Tandem 2.0 OLEDパネル」である。

従来のLG製OLED TVに広く採用されてきたWOLED(白色サブピクセルを用いた有機EL)とは異なり、このパネルはRGB各色のサブピクセルをタンデム構造(発光層を複数重ねた構成)で実現している。これにより、より高い輝度と広い色域を同時に達成できるとされる。パネルの性能を最大限に引き出すために専用プロセッサも組み合わされており、単なるパネルのアップグレードにとどまらない設計となっている。

採用モデル:G6・C6H・W6

Hyper Radiant Color技術が搭載されるのは、LGの2026年ラインアップの中でも上位モデルに限られる。Tom’s Guideの情報によれば、対象は以下の3シリーズだ。

  • LG G6(ギャラリーシリーズ旗艦)
  • LG C6H(Cシリーズの新バリアント)
  • LG W6 Wallpaper OLED(壁紙型の超薄型モデル)

Cシリーズは例年エントリー〜ミドルレンジOLEDとして人気が高いが、今回はC6Hという新バリアントが追加され、Hyper Radiant Color対応モデルとして位置づけられている点が注目される。

海外レビューのポイント:革新と「マーケティング」の間

Tom’s GuideのDesjardin氏は、Hyper Radiant Colorについて「革新の部分もあれば、マーケティング的な誇張もある」と率直に評価している。

良い点として評価されているのは:

  • Primary RGB Tandem 2.0パネルによる実質的な輝度向上
  • 色再現性の改善(WOLED比)
  • ハードウェアとソフトウェアが統合された一貫した映像処理

気になる点として指摘されているのは:

  • 「UL Solutionsによる500ルクス環境下でのPerfect Reproduction技術認証」のような認証要素は、一般消費者にとってほとんど意味をなさない
  • 毎年新しい用語が追加されるLGの命名体系は、evo・non-evo・Tandem等が混在しており、消費者が自分に必要な仕様を正確に把握しにくい

同氏は「Hyper Radiant Colorは重要ではあるが、マーケティングが示唆するほど重要ではない」と表現しており、冷静な視点からの評価が参考になる。

日本市場での注目点

日本においてLGのOLED TVは家電量販店・ネット通販ともに安定した流通があり、G6・C6シリーズも例年春〜夏にかけて国内発売が行われる傾向だ。

  • 価格帯の目安:G6は国内では65インチ前後で40〜60万円台、C6シリーズは20〜40万円台が予想される(2026年時点での国内公式価格は未発表)
  • 競合との比較:SONYのBRAVIAシリーズやPanasonicのLUMIXシリーズと比較されるが、OLED領域ではパネル供給元がLG Displayである製品も多く、パネルそのものの優位性がHyper Radiant Color対応モデルの差別化ポイントとなる
  • 4K放送・HDR対応:国内のBS4K放送やNetflix・Prime VideoのHDR10/Dolby Vision配信との相性という観点では、高輝度・高色域パネルの恩恵は十分に得られると見込まれる

筆者の見解

Hyper Radiant Colorは「またLGが新しい用語を作った」と冷淡に見るのは早計で、Primary RGB Tandem構造というパネルの技術的進化は本物だ。WOLED特有の白色サブピクセルによる色純度の課題に正面から取り組んだアーキテクチャの変更であり、映像エンジニアリングの観点からは評価できる。

ただし、Tom’s Guideが指摘するように、複雑化する一方の技術用語体系は消費者の判断を難しくしている。「evo」「Tandem」「Hyper Radiant Color」と積み重なっていく命名は、購入者が自分に本当に必要な仕様を見極めるハードルを上げている。メーカーとしては、「この機能があなたの視聴体験をどう変えるか」をシンプルに伝えることに、もう少し注力してほしいところだ。

2026年のOLED TV選びにおいてHyper Radiant Color対応モデルを視野に入れることは理にかなっているが、対応モデルとそうでないモデルで実際の映像体験にどれだけ差が出るのかは、国内での実機レビューを待って判断するのが賢明だ。

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出典: この記事は Here’s everything you need to know about LG’s Hyper Radiant Color technology — and why you should want it in an OLED TV の内容をもとに、筆者の見解を加えて独自に執筆したものです。