Microsoft、Windows全バージョンから伝統のコマンドラインツールを正式削除

Microsoftは、Windows 11の25H2・24H2・23H2、そしてWindows 10のすべてのサポート対象バージョンとWindowsサーバー製品から、長年にわたり使われてきたコマンドラインツールを正式に削除すると発表した。

廃止の背景

今回の削除は突然の決定ではない。Microsoftは2021年のWindows 10 バージョン21H1の時点で、当該ツールを「非推奨(deprecated)」として公式にアナウンスしていた。それから数年の移行期間を経て、今回ついに全バージョンからの正式削除という最終段階に踏み切った形だ。

非推奨から正式削除までのこうした段階的アプローチは、Microsoftが近年採用する標準的な廃止プロセスであり、企業や開発者に十分な移行時間を確保する目的がある。

影響範囲と代替手段

影響を受けるのはWindows 11の現行サポートバージョン(23H2・24H2・25H2)に加え、Windows 10、さらにWindowsサーバー製品群と広範にわたる。

Microsoftは代替手段として、PowerShellおよび**Windows Management Instrumentation(WMI)**をPowerShell経由で利用することを推奨している。PowerShellはWMIクラスへのアクセスを Get-WmiObjectGet-CimInstance コマンドレットで提供しており、従来のコマンドラインと同等以上の機能を持つ。

企業IT管理者への影響

日本国内でも多くの企業システムやIT管理スクリプトに組み込まれているケースがあるため、IT部門は以下を早急に確認することが望ましい。

  • 社内スクリプト・バッチファイルでの使用有無の棚卸し
  • 監視・管理ツールによる依存関係の確認
  • PowerShellベースのスクリプトへの移行計画の策定

Windows合理化の一環

Microsoftは近年、レガシーコンポーネントの整理を積極的に進めている。WordPadの削除(2023年)、Internet Explorerの廃止(2022年)に続き、今回の決定も「Windowsの合理化とセキュリティ強化」という長期方針の一環と見られる。

古いツールへの依存を断ち切り、よりモダンな管理インターフェースへの移行を促すことで、Windowsのセキュリティポスチャー(セキュリティ態勢)の向上を図る狙いがある。

移行を検討している管理者は、Microsoft公式のPowerShell移行ガイドや、Windows管理センター(Windows Admin Center)の活用も選択肢に入れると良いだろう。


元記事: Microsoft formally removes a command line tool from Windows 11 25H2, 24H2, 23H2, Windows 10