Microsoftは2026年3月末、Windows 11向けのプレビュー更新プログラム KB5079391 の配信を一時停止した。一部のデバイスでインストールに失敗するエラーが報告されたためだ。

何が起きたか

問題の更新プログラムは、セキュリティアップデートではなく「プレビュー更新」として先週リリースされた。しかし一部のユーザーがインストールを試みた際、エラーコード 0x80073712(WinSxSフォルダ内のアセンブリファイル欠損を示すエラー)が発生し、インストールが完了しない状態に陥った。Microsoftはこの問題を受け、金曜夜(日本時間3月28日未明)に配信を緊急停止した。

Microsoftは「問題調査中の追加影響を防ぐため、一時的に本更新プログラムの提供を制限した」と公式にコメント。ユーザーへのエラーメッセージには「一部の更新ファイルが見つからないか問題があります。後で再度ダウンロードを試みます」と表示されていた。

影響範囲と深刻度

本件はWindows 11の 24H2 および 25H2 に影響する。ただし、インストール段階で失敗しているため、既存のシステムが壊れる事態は回避されている。また今回の更新はセキュリティパッチではなく任意適用のプレビューであり、適用していないユーザーへの直接的な影響はない。

なお、この問題は2026年3月の月例更新でMicrosoftアカウントのサインインが壊れた不具合を修正するアウトオブバンドパッチをリリースしたわずか数日後に発生している。

「品質改善公約」の直後という皮肉

今回の一件が業界で注目を集めている理由は、タイミングにある。Microsoftは最近、Windowsの品質・信頼性向上へのコミットメントを公式に表明していた。Windows部門責任者のPavan Davuluri氏は「高い水準で私たちを評価し続けてくださり、ありがとうございます」とユーザーへのメッセージを発信したばかりだ。

そのわずか後に発生した今回の問題は、「プロダクション品質」と銘打ったプレビュー更新がいとも簡単に失敗するという現実を改めて浮き彫りにした。ここ数カ月、WindowsはMicrosoftアカウントの認証障害、予期しない再起動、機能のリグレッションなど品質面での問題が続いており、ユーザーや企業IT部門からの不信感が高まっている。

今後の見通し

Microsoftは配信再開の時期を明示していない。4月の Patch Tuesday(月例セキュリティ更新日)が目前に迫っており、プレビュー更新のまま放置するのか、修正版を出すのかが注目される。

日本国内の企業ユーザーや個人ユーザーは、Windows Updateの設定で「プレビュー更新プログラムを取得する」をオンにしている場合は注意が必要だ。現時点では配信停止中のため自動適用される可能性は低いが、再開後にエラーが出ても焦らず待機するのが賢明だ。


元記事: Microsoft pulls Windows update after installation problems