GitHubのPRに「広告」が出現――開発者コミュニティに衝撃走る
2026年3月30日、オーストラリア・メルボルン在住のソフトウェアエンジニア、ザック・マンソン氏が自身のプロジェクトのプルリクエスト(PR)に奇妙なメッセージが表示されているのを発見した。チームメンバーがCopilotにPR内のエラー修正を依頼したところ、GitHub Copilotのエージェント機能と、macOS/Windows向けの人気ランチャーツール「Raycast」を宣伝するような内容が自動挿入されていたのだ。
「最悪だ。いつかこんなことが起きると思っていたが、こんなに早いとは思わなかった」――マンソン氏はこう投稿し、その内容はHacker Newsでたちまち拡散。開発者コミュニティに大きな波紋を呼んだ。
Microsoftが公式否定「広告ではなくバグ」
騒動を受け、MicrosoftはWindows Latestの取材に対して公式コメントを発表した。
GitHubのデベロッパーリレーションズ担当VP、マーティン・ウッドワード氏は次のように述べた。
「GitHubは現在も今後も、GitHub上に広告を掲載する予定はありません。プルリクエストのコメント内で不適切な文脈に表示されてしまったGitHub Copilotコーディングエージェントのヒント機能に、プログラムロジックの問題があったことを確認しました。今後はPRコメントからエージェントヒントを削除します」 同社によると、このヒントメッセージはもともとCopilotが自動生成したPRにのみ表示される仕様だったが、バグにより開発者がCopilotを呼び出してコードを編集した際に、人間が作成したPRにも誤って表示されてしまったという。
また、Raycastの開発チームも「Microsoftと広告契約は一切結んでいない」と否定声明を出しており、Microsoft側の「バグによる誤表示」という説明と整合している。
背景:GitHub CopilotのPR連携機能
2026年3月24日にGitHubが公開したリリースノートには、Copilotをプルリクエストに直接招待してコード修正を依頼できる新機能が紹介されている。この機能ではCopilotが既存PRのブランチをベースに新しいPRを作成する仕組みになっており、今回の問題はこの新機能の展開直後に発生した。
開発者への影響と今後
MicrosoftはすでにPRコメントへのエージェントヒント表示を削除する対応を完了したと説明している。
今回の騒動は、AI支援ツールが開発ワークフローに深く組み込まれるなかで、意図しない動作が「広告」と誤解されうるリスクを改めて浮き彫りにした。開発者が日常的に使うツールへの信頼を守るためには、新機能リリース時のQAプロセスと透明性の確保がより一層重要になると言えるだろう。
元記事: Microsoft says Copilot ad in GitHub pull request was a bug, not an advertisement