1ファイル置くだけでClaudeが「無駄話」をやめる
GitHubで公開された「claude-token-efficient」が、Hacker Newsで293ポイントを獲得し話題となっている。このプロジェクトが提供するのは、たった1つのCLAUDE.mdファイル。プロジェクトのルートディレクトリに置くだけで、Claudeが生成する出力の冗長さを平均63%削減できるという。
コードの変更は一切不要。Claude Codeは起動時にCLAUDE.mdを自動で読み込むため、ファイルを配置した瞬間から挙動が変わる。
Claudeのデフォルト出力はなぜ冗長なのか
Claudeを使ったことがある開発者なら、こんな出力に心当たりがあるはずだ。
- 「Sure!」「Great question!」「Absolutely!」で始まるレスポンス
- 「I hope this helps! Let me know if you need anything!」で締めくくる定型句
- 質問を答える前に丁寧に言い換えて繰り返す
- 頼んでもいない追加提案や「改善案」を付け足す
- 指示していない抽象化レイヤーを盛り込んだコードを生成する
- 誤った前提に対して「You’re absolutely right!」と同調してしまう
こうした振る舞いはすべてトークンを消費する。しかし、ほとんどの場面で実質的な情報価値はゼロだ。
ベンチマーク結果:同じ情報量、63%少ないトークン
5つのプロンプトを使って、CLAUDE.mdあり・なしの出力を比較した結果は以下の通り。
テスト内容 適用前 適用後 削減率
async/awaitの説明 180語 65語 64%
コードレビュー 120語 30語 75%
REST APIとは 110語 55語 50%
誤情報の訂正 55語 20語 64%
合計 465語 170語 63%
4プロンプトあたり約384出力トークンの節約。情報の欠落はなし、とプロジェクトは主張している。
コスト換算では、1日1,000プロンプトで月額約$8.64(Claude Sonnet基準)、複数プロジェクト合算では月$25超の節約になる計算だ。
正直なトレードオフ:すべての用途に向くわけではない
プロジェクトはその効果を素直に認める一方で、適用すべきでないケースについても率直に説明している点が好感を呼んでいる。
効果が高いケース:
- 大量の出力を扱う自動化パイプライン(エージェントループ、コード生成)
- 数百回の繰り返し構造タスク
- チームで一貫したパース可能な出力が必要な場合
効果が薄いケース:
- 単発・短いクエリ(ファイル自体が入力トークンを消費するため、むしろマイナス)
- 設計議論やブレインストーミングなど、冗長な応答が価値を持つ用途
- 幻覚(ハルシネーション)や構造的な誤りの修正(それにはフックやゲートが必要)
- 確実なJSON出力が必要なケース(APIのJSON modeやツールスキーマのほうが堅牢)
重要な注意点として、CLAUDE.mdは毎メッセージごとに入力トークンとして読み込まれる。そのため、出力量が十分に多い場合にのみ節約効果がプラスになる。低頻度利用では逆にコストが増える可能性があることを、作者は明記している。
日本の開発者へ:CLAUDE.mdはすでに使われている概念
実はClaude Codeは公式にCLAUDE.mdをプロジェクト設定ファイルとして推奨しており、日本語での指示記述も完全対応している。本記事で紹介しているのは、その仕組みをトークン削減に特化して利用する応用例だ。自社サービスや社内ツールにClaude APIを組み込んでいる開発者にとって、手軽に試せる最適化手法として検討の価値があるだろう。
プロジェクトはMITライセンスでGitHubに公開されており、自由にカスタマイズして利用できる。