新しいPCの開封体験が台無しに——Windows 11 OOBEの現実
新しいPCを購入したときの高揚感は、セットアップ画面を前にした途端に冷めてしまう——そんな経験をした人は少なくないだろう。Windows 11の初期セットアップ(OOBE: Out-of-Box Experience)は、場合によっては45分から1時間以上かかることがあり、ユーザーの不満を集めてきた。
この問題に対し、Microsoftはついに改善を約束した。同社が公表した「Windowsの品質向上へのコミットメント」では、セットアップ体験を**「より静かでシンプルに、ページ数と再起動回数を削減」すると明言。さらに、セットアップ中のアップデートをスキップして「より素早くデスクトップに到達できる」**ようにする機能も追加される予定だ。
セットアップ中に何が起きているのか
IT系メディア「Windows Latest」の実機テストでは、セットアップ開始からデスクトップ表示まで1時間超を要したことが判明した。YouTuberのMKBHDも、Dell XPSのセットアップに45分かかったと報告しており、これは特定機種の問題ではなく、Windows 11全般に共通する課題だ。
セットアップのフローを追うと問題点が浮かび上がる。デバイス名の設定後、自動的にWindows Updateが起動し、複数回のダウンロードとインストールが繰り返される。更新が1回完了しても再びチェックが走り、さらに新しい更新が見つかるという「ループ」が発生することもある。ダウンロードが99%に達した段階で「後で更新」ボタンが表示されるが、気づかず見逃してしまうユーザーも多い。
時間だけが問題ではない。セットアップの随所にMicrosoftサービスへのアップセル(追加販売)画面や広告が挿入されており、ユーザーは何度もスキップ操作を強いられる。
macOSとの比較で際立つ差
AppleのmacOSは、新しいMacを購入した際のセットアップが数分で完了し、無駄な割り込みも少ないとして高く評価されている。MicrosoftがIntelの次世代CPU「Panther Lake」やQualcommの「Snapdragon X2」搭載PCの登場を控える中、セットアップ体験の差はハードウェアを選ぶ消費者の判断にも影響しかねない。
なお、今回のOOBE改善にあわせて、デフォルトのユーザーフォルダ名(Documents、Downloads等の親フォルダ)をセットアップ時に変更できる機能も追加される。これまではメールアドレスの先頭数文字が自動的にフォルダ名になっており、後から変更するのが難しいという不満があったため、実用面でも歓迎される変更だ。
改善はいつ来るのか
Microsoftは具体的なリリース時期を明示していないが、新世代Copilot+ PCの発売ラッシュが続く2026年に向けて、早期の実装が期待される。長年のユーザー不満に応える形で、Windows 11のファーストインプレッションが大きく変わる可能性がある。
元記事: Windows 11 OOBE is a cluttered, ad-filled mess, and Microsoft is finally trying to fix it