BlueSkyが新AIアプリ「Attie」を発表——誰でも自分だけのアルゴリズムを設計できる

分散型SNSプラットフォームのBlueskyが、AIを活用した新アプリ「Attie(アティー)」を発表した。これはBlueskyアプリ本体とは別の独立したプロダクトで、ユーザーが自然言語でカスタムフィードを構築できるAIアシスタントだ。

Atmosphereカンファレンスで初披露

Attieは3月末に開催された「Atmosphereカンファレンス」で初めて公開された。発表を行ったのは、Blueskyの元CEOでチーフ・イノベーション・オフィサー(CIO)に就任したJay Graber氏と、同社CTO(最高技術責任者)のPaul Frazee氏だ。カンファレンス参加者が最初のベータテスターとなり、現在はクローズドなテスト段階にある。

Attieの内部エンジンには、Anthropic社の大規模言語モデル「Claude(クロード)」が採用されている。日本でも話題のClaudeを活用した「エージェント型ソーシャルアプリ」として設計されており、ユーザーの意図を理解しながら能動的にフィードを最適化してくれる。

コードなしで自分だけのフィードを設計

Attieの最大の特徴は、プログラミング知識ゼロでカスタムフィードを作れる点だ。チャットボットと会話するように自然言語でコマンドを入力するだけで、自分の好みに合ったフィードを構築できる。

「コードを書いたり、フィードの設定方法を知らなくても、自分でコントロールし、形を変えていける」と、暫定CEO(最高経営責任者)のToni Schneider氏はTechCrunchのインタビューで語った。

Attieにサインインするには、atproto(AT Protocol)対応アプリの共通ログインであるAtmosphereアカウントを使用する。atprotoはBlueskyが開発したオープンな分散型ソーシャルプロトコルで、BlueSky以外のアプリとも連携できる仕組みだ。Attieはこのオープンなデータ基盤を活かし、ユーザーがこれまで何を話し、何に興味を持っているかを即座に把握できる。

「AIは人のために使うべき」というBlueskyの哲学

Schneider氏はAttieの設計思想についてこう述べている。「AIプロダクトではあるが、人間中心のAIプロダクトだ。AIは非常に強力な技術だが、人々に真に役立つものを作るために使いたい」。

この発言は、XやMetaなど大手プラットフォームが広告収益最大化のためにAIアルゴリズムを活用していることへの対比として読み取れる。BlueSkyはオープンプロトコルを旗印に、ユーザーが自らのフィードを主体的にコントロールできる環境を目指している。

将来的には「バイブコーディング」で独自アプリも

現時点のAttieはカスタムフィードの構築・閲覧に対応しており、作成したフィードはBlueskyや他のatprotoアプリからも利用できるようになる予定だ。さらに将来的には、ユーザーが自分専用のソーシャルアプリを自然言語で「バイブコーディング(vibe-coding)」——つまり感覚的な指示だけで開発——できる機能や、他ユーザー向けのツール作成機能も計画されている。

AttieはJay Graber氏が数ヶ月前から開発を進めてきた初のプロダクトであり、彼女がCEO職から離れて「作る人」に戻る決断をしたことで生まれた。SNSのフィード体験を、プラットフォームではなくユーザー自身の手に取り戻す試みとして、今後の展開が注目される。


元記事: Bluesky leans into AI with Attie, an app for building custom feeds