KDE開発チームは、最新の「This Week in Plasma」レポートにおいて、Waylandディスプレイサーバー向けの新しいセッション復元プロトコルの実装を完了したことを発表した。この機能はPlasma 6.7で利用可能になる予定で、あわせてPlasma 6.6.4向けの各種改善も明らかにされた。
セッション復元とは何か
Linuxデスクトップ環境では古くから「セッション復元(Session Restore)」という機能が提供されてきた。ログアウトや再起動の前に開いていたアプリケーションやウィンドウの状態を保存し、次回ログイン時に自動的に再現するものだ。X11(Xorg)時代にはXSMPというプロトコルが長年使われてきたが、次世代ディスプレイサーバーであるWaylandへの移行が進む中、同等の仕組みが求められていた。
今回KDEが実装したのは、Waylandのエコシステム向けに設計されたこの新プロトコルだ。これにより、WaylandセッションでもX11と同様にアプリの状態を保存・復元できるようになる。
Plasma 6.7/6.6.4の主な変更点
「This Week in Plasma」では、セッション復元プロトコル以外にも複数の改善が紹介されている。Plasma 6.6.4はバグ修正を中心としたメンテナンスリリースで、安定性向上が主な目的とされる。一方、Plasma 6.7は新機能を含む次期メジャーマイナーリリースとして開発が続いている。
Waylandへの移行が加速するLinuxデスクトップ
WaylandはX11が抱えていたセキュリティ上の課題や設計上の制約を解決するために開発された次世代プロトコルだ。KDE PlasmaやGNOMEなど主要なLinuxデスクトップ環境はすでにWaylandをデフォルトセッションとして採用しており、X11互換性の維持から脱却する方向で開発が進んでいる。
しかし移行過程では、X11時代に当然あった機能がWaylandで未実装というケースが散見された。セッション復元もその一つだ。今回の実装はその空白を埋める重要なマイルストーンとなる。
日本のLinuxユーザーにとっても、KDE Plasmaは日本語入力環境との親和性が高く、カスタマイズ性を重視するユーザーに人気が高い。Waylandへの移行が本格化する中、こうした機能の充実は実用性向上に直結する朗報といえる。
Plasma 6.7のリリーススケジュールはまだ正式発表されていないが、KDE開発チームの精力的な取り組みにより、Waylandデスクトップ環境としての完成度は着実に高まっている。
元記事: KDE has implemented the new Wayland session restore protocol