Azure Database Migration Service、Google AlloyDB・EDB対応でPostgreSQL移行の選択肢が拡大
Microsoftは2026年3月27日のAzureアップデートで、Azure Database Migration ServiceがGoogle AlloyDBおよびEDB(EnterpriseDB)のPostgreSQL互換データベースからのオンライン移行を正式にサポートしたと発表した。移行には標準的なPostgreSQLのレプリケーションプロトコルであるpgoutputプラグインを使用する。
pgoutputによるオンライン移行とは
pgoutputは、PostgreSQL 10以降に組み込まれた論理レプリケーション用の出力プラグインだ。従来の移行手法ではデータベースを一時的に停止する必要があったが、pgoutputを使ったオンライン移行ではソースDBを稼働させたまま差分データをAzure側に継続的に同期できる。カットオーバー(切り替え)時のダウンタイムを数分程度に抑えられるため、24時間稼働が求められる本番環境の移行に特に有効だ。
Google AlloyDBはGoogleが提供するPostgreSQL互換のフルマネージドデータベースサービスで、分析ワークロードにも対応した高性能な選択肢として注目されている。EDB(EnterpriseDB)はPostgreSQLのエンタープライズ向けディストリビューションで、Oracle互換機能を持つ「EDB Postgres Advanced Server」などを提供している。これら2製品からAzure Database for PostgreSQL Flexible Serverへの移行パスが整備されたことで、マルチクラウド環境やオンプレミスからのAzure集約がより現実的になった。
PostgreSQL Flexible Serverにカスタムタイムゾーン対応も追加
同アップデートでは、Azure Database for PostgreSQL Flexible Serverのスケジュール済みcronジョブにカスタムタイムゾーンを設定できる機能も追加された。これまではUTC固定だったため、日本時間(JST)で特定の時刻にバッチ処理を実行したい場合に計算が必要だった。今後はタイムゾーンを直接指定することで、運用ミスのリスクが低下する。
今回のAzureアップデートの主なポイント(PostgreSQL関連以外)
今回の3月27日アップデートはPostgreSQL移行以外にも多岐にわたる。主なトピックは以下のとおりだ。
- AKS(Azure Kubernetes Service): アプリレベルのルーティングやメッシュレスIstioサポート、ネットワークAI診断エージェントの追加
- Azure SQL / Microsoft Fabric: Fabric SQLへの顧客管理キー対応、SQL Databaseの自動インデックス圧縮、Hyperscale SKUの新規追加
- Azure Monitor: OLTPインジェストによるテレメトリ処理の高速化、DiskANNのベクトル検索精度・スループット改善
- Entra ID: テナントガバナンスの強化と外部MFAオプションの追加。API・管理フローへのMFA強制が段階的に厳格化される予定
移行を検討している組織への影響
日本国内でもGoogle AlloyDBやEDB PostgreSQLを採用している企業は増えており、Azureへの統合・移行を検討しているチームにとって今回の対応は朗報と言える。pgoutputベースのオンライン移行はネイティブPostgreSQLだけでなく互換DBにも広がりつつあり、クラウド間・オンプレとクラウド間のデータ移行における標準的アプローチとして定着しつつある。
元記事: PostgreSQL migration now supports Google AlloyDB and EDB via pgoutput plugin