超党派でデータセンターの電力消費透明化を要求

米上院議員のエリザベス・ウォーレン(民主党・マサチューセッツ州)とジョシュ・ホーリー(共和党・ミズーリ州)は3月26日、米エネルギー情報局(EIA: Energy Information Administration)に対し、データセンターの「包括的な年次エネルギー使用量の開示」を収集し、その情報を一般公開するよう求める書簡を送付した。

この動きはWiredが最初に報じたもので、両議員はEIAに対してデータセンターへの「強制的な年次報告要件の設立」を促している。書簡の中では、このデータが「電力網の正確な計画立案に不可欠」であると強調。また、今月初めに「Ratepayer Protection Pledge(電気料金支払者保護誓約)」に署名した7つのテック企業が約束を遵守しているかどうかを確認するためにも必要だと主張している。

EIAの自主的パイロット計画では不十分

EIAは同じく3月26日、テキサス州、ワシントン州、バージニア州北部、ワシントンDCでデータセンターのエネルギー使用量を評価する自主的なパイロットプログラムの開始を発表した。しかし、ウォーレンとホーリーが求めているのはこれよりも広範な、義務的なデータセンターのエネルギー消費報告だ。

立法・規制の動きが相次ぐ

データセンターの電力問題をめぐっては、連邦・州の両レベルで複数の動きが起きている。

  • バーニー・サンダース上院議員(無所属・バーモント州)とアレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員(民主党・ニューヨーク州)は、データセンターの新規建設に対するモラトリアム(一時停止)を提案する法案を提出
  • ホーリー議員とブルーメンタール議員(民主党・コネチカット州)は2月、データセンターに起因する電気料金上昇を抑制することを目的とした法案を提出
  • ニューヨーク州では新規データセンター建設を3年間停止する州法案が審議中
  • 昨年12月には民主党議員がテック企業とデータセンター開発業者に対し、電力使用量や拡張計画についての回答を求める書簡を送付

日本への影響と背景

生成AIの急速な普及に伴い、データセンターの電力消費は世界規模で急増している。日本でも大規模データセンターの建設ラッシュが続いており、電力インフラへの影響や電気料金上昇を懸念する声は国内でも高まっている。米国での透明性確保の動きは、日本を含む各国の規制議論に影響を与える可能性がある。

今回の超党派書簡は、AI・クラウドインフラの電力消費問題が党派を超えた政策課題となっていることを示す象徴的な出来事といえる。


元記事: Senators are pushing to find out how much electricity data centers actually use