MicrosoftがQRPを廃止、Partner Center統合管理へ移行
Microsoftは2026年3月末をもって、パートナー向けの「Qualified Referral Program(QRP)」を廃止することを正式に発表した。今後はPartner Centerのリファラル機能(Co-sell)に一本化され、パートナーが案件を受け付け・追跡・クローズする体験が大幅に刷新される。
なぜQRPが廃止されるのか
QRPはMicrosoftとパートナーがリードを共有するための独自プログラムだったが、通常のPartner Center Co-sell体験と並立していたことで、ワークフローの重複やアトリビューション(成果帰属)の二重計上が問題となっていた。Microsoftは「パートナー体験のシンプル化」と「リード品質の向上」を理由として、両者を統合することを決断した。
移行後に変わること
廃止後、パートナーの日常業務は以下のように変化する。
項目 QRP時代 廃止後
案件受け付け場所 Partner Center - Referrals Partner Center → Referrals → Leads
可視性 プログラム固有・部分的 統合トラッキング(標準ステータス・通知)
インセンティブ QRP固有の体系 標準パートナーインセンティブフレームワーク準拠
データ・レポート QRP専用レポート Partner Center / Co-sellレポートが正本
API連携 プログラムレベルのみ Partner Center標準API・コネクター
廃止後はSMBオポチュニティとして、Partner Centerの「Leads」タブに案件が届くようになる。従来のように「Qualified Leads」として届く形式はなくなる点に注意が必要だ。
既存の進行中案件はどうなる?
廃止日前に共有済みのQRPリファラルは、承認済み・アクティブな案件については継続して対応可能。再提出は不要だ。未承認の案件については、移行ガイドに従って対応することになる。
AIによるパートナーマッチングも強化
今回の統合にあわせて、MicrosoftはリアルタイムデータとAIロジックを活用したパートナーマッチング機能も強化する。パートナーの能力・コンピテンシーに基づいて最適なリードが届くようになり、ルーティング速度と成約率の向上が期待される。
日本のパートナーへの影響
日本のMicrosoftパートナー企業もPartner Centerを通じて案件管理を行っているため、QRPを利用していた場合は移行が必要となる。なお、MAICPPコンシェルジュエンゲージメントのリクエストフォームはすでに2026年1月30日に廃止されており、今後はPartner Center上でコンシェルジュベネフィットを有効化する形となる。
移行に際しては、Microsoft公式の移行ガイドを参照し、担当のパートナー開発マネージャー(PDM)に確認することを推奨する。
なお、Microsoftは同時期にMicrosoft 365 E7およびMicrosoft Agent 365を2026年5月1日より一般提供(GA)開始することも発表している。M365 E5・Copilot・Entra Suite・Agent 365を統合した「人間主導・エージェント運用型エンタープライズ」向けスイートとして注目されており、パートナーにとっても新たなビジネスチャンスとなりそうだ。
元記事: March 2026 announcements - Partner Center announcements