Metaは2025年5月21日、オープンソースLLM「Llama」を使った生成AIアプリケーション開発を支援する新プログラム「Llama Startup Program」を発表した。対象は米国内の初期スタートアップで、Llamaエキスパートチームによる直接サポートとクラウド利用費の補助を受けられる。

月最大6,000ドルのクラウド費用を最長6ヶ月補助

プログラムの主な特典は、クラウド推論プロバイダー経由でLlamaを利用する際のAPI利用費の払い戻しだ。月最大6,000ドル(約90万円)を最長6ヶ月間にわたって補助する。生成AI開発における最大のコスト障壁のひとつであるインフラ費用を軽減し、スタートアップがプロダクト開発そのものに集中できる環境を整える狙いがある。

あわせて、Llamaチームのエキスパートによるハンズオン技術支援も提供される。モデルの導入支援から高度なユースケースの探索まで、実務に即したサポートが受けられる点が特徴だ。

応募資格と対象業種

応募できるのは以下の条件をすべて満たす米国内のスタートアップ。

  • 法人登録済みであること
  • 累計調達額が1,000万ドル未満であること
  • 開発者が少なくとも1名在籍していること

対象業種は幅広く、テクノロジー・ソフトウェア、金融サービス、ヘルスケア・ライフサイエンス、通信、小売・eコマースなどが挙げられている。初回コーホートの応募締め切りは2025年5月30日(太平洋時間18:00)

なぜMetaはこのプログラムを立ち上げたのか

Linux Foundationが最近実施した調査によると、AI関連ツールやモデルを導入済みの組織のうち89%がオープンソース技術を活用しているという。Llamaはその代表格として普及が進んでいる。

Metaはこれまでにも「Llama Impact Grants」を通じた支援実績を持つ。今回のStartup Programはその延長線上にある取り組みで、初期スタートアップのエコシステム形成を加速させ、Llamaベースのビジネス事例を増やすことが目的とみられる。

日本のスタートアップへの示唆

現時点での対象は米国内スタートアップのみだが、オープンソースLLMを商業活用するうえでのMetaの姿勢は注目に値する。OpenAIやAnthropicが有償APIを前提としているのに対し、MetaはLlamaのオープン戦略を軸にエコシステムを構築しようとしている。日本でもローカルLLMやプライベートデプロイへの関心が高まるなか、こうした企業支援モデルが国内でも展開されるかどうか、今後の動向が注目される。


元記事: Meta Launches Llama Startup Program to Empower AI Builders