WhatsAppがAI機能を大幅強化、iOS複数アカウント対応も実現

Metaは2026年3月、WhatsAppに複数の新機能を一斉に展開した。AI(人工知能)を活用したメッセージ返信支援や写真レタッチ機能、iOSでの複数アカウント同時ログイン、さらにiOS↔Android間のチャット履歴移行など、ユーザビリティを大きく向上させるアップデートが含まれる。

AI返信支援「Writing Help」——プライバシーは維持

新機能「Writing Help(ライティングヘルプ)」は、進行中の会話の文脈を読み取り、返信文案を自動生成する。Metaは**Private Processing(プライベートプロセシング)**技術を採用しており、「MetaもWhatsAppも、ユーザーのメッセージや返信候補を一切読まない」と説明している。プライバシーを保ちつつAIの恩恵を受けられる仕組みだ。

Meta AIで写真をその場でレタッチ

画像をチャットで送信する前に、Meta AIを使ってその場で補正できるようになった。グループチャットでも個人チャットでも利用可能で、撮影した写真を手軽に仕上げてから共有できる。

iOS対応の充実——複数アカウントとチャット履歴移行

Androidでは既に利用可能だった2アカウント同時ログインがiOSでも解禁された。仕事用と個人用など、2つのWhatsAppアカウントを1台のiPhoneで切り替えながら使える。

また、チャット履歴の移行機能が強化され、iOSからAndroidへの移行にも対応した(従来はAndroid→iOSのみ)。個人・グループチャット、通話履歴、チャンネルやコミュニティの履歴なども含めて移行できる。

ストレージ管理機能も改善

各チャットの大容量メディアファイルをまとめて検索・削除できる機能も追加された。会話全体を削除せずに不要な動画や画像だけを整理でき、ストレージ節約に役立つ。

セキュリティ強化の流れも継続

今回の機能拡充と並行して、Metaはここ数カ月でWhatsAppのセキュリティ強化にも注力している。今月初めには未成年(10代前半)向けに保護者管理アカウントを導入。また、不審なデバイスリンク要求を検知して警告する詐欺対策機能も追加している。

こうした動きの背景には、オランダの情報機関がロシアの国家支援ハッカーによるWhatsAppアカウントへのフィッシング攻撃を警告したことや、1月にジャーナリストや著名人向けのセキュリティ強化モード「ロックダウン機能」がリリースされたことがある。

日本ユーザーへの影響

日本国内でもWhatsAppは国際的なビジネス連絡やコミュニティ運営で利用が広がっている。特に複数アカウント対応は、仕事とプライベートを分けたいユーザーにとって待望の機能といえる。AI返信支援は英語での利用が主体になる可能性があるが、今後の日本語対応の展開にも注目したい。

これらの機能は順次グローバルに展開される予定だ。


元記事: WhatsApp rolls out more AI features, iOS multi-account support