Databricks、AI駆動のセキュリティ製品「Lakewatch」を発表

クラウドデータ分析プラットフォームで知られるDatabricksが、新たなセキュリティ製品「Lakewatch」を発表した。同製品は同社のデータ格納能力を活かしつつ、脅威の検知・調査といった従来のSIEM(Security Information and Event Management:セキュリティ情報およびイベント管理)機能を提供するもので、AnthropicのAIモデル「Claude」を搭載したAIエージェントによって処理を高度化している点が特徴だ。

2スタートアップを相次いで買収

Lakewatchの基盤を支えるため、Databricksは2社のスタートアップを買収した。

1つ目はAntimatter。セキュリティ研究者のAndrew Krioukov氏が創業したスタートアップで、2022年にNew Enterprise Associates主導で約1,200万ドルを調達している。Databricksによる買収は昨年すでに完了していたが、今回初めて公式発表された。Antimatterは企業がエージェントを安全に展開しながら機密データを保護できる「データコントロールプレーン」技術を手がけており、2024年のRSA Innovation Sandbox Contestでもその技術が注目を集めた。

2つ目はSiftD.ai。こちらは今回の発表のわずか数週間前に交渉が始まり、月曜日に買収が完了したばかりという電撃的なディールだ。SiftD.aiは2025年11月に製品をローンチしたばかりの新興企業で、人間とAIエージェントが協働できるインタラクティブなノートブック(JupyterノートブックのようなUI)を開発していた。同社の共同創業者でCEOのSteve Zhang氏は、ログ管理・分析ツールで有名なSplunkで長年チーフサイエンティストを務め、「Search Processing Language(SPL)」を開発した人物として業界に知られる。

買収金額はいずれも非公開。Antimatterは50名未満、SiftD.aiは数名という小規模なチームだったが、両社の従業員はDatabricksに合流している。KrioukovはすでにDatabricksに入社しており、Lakewatchチームを率いている。

50億ドル調達を背景に積極買収戦略を継続

Databricksは直近で**50億ドル(約7,500億円)**の資金調達を完了しており、豊富なキャッシュを背景にスタートアップの買収を加速させている。同社広報は「私たちは常に次の動きを見据えている。市場の先を行き、顧客のニーズのギャップを埋めることが目標だ」とコメントしており、今後も積極的な買収姿勢を維持する方針を示している。

日本市場への影響

国内企業においてもクラウドデータ基盤の整備が進む中、SIEMとAIエージェントを組み合わせたセキュリティ製品への需要は高まっている。Databricksはすでに日本でも多くの企業に導入されており、Lakewatchが国内展開された際には、セキュリティオペレーションセンター(SOC)業務の自動化・効率化における有力な選択肢となる可能性がある。


元記事: Databricks bought two startups to underpin its new AI security product